probability-theory
期待値 は確率変数に関する計算である。そしてその確率変数は確率分布に従っている。
確率変数が確率分布に従うとする。
このとき、確率変数が従う確率分布の平均を略して、確率変数の平均と言う。同様に、確率変数が従う確率分布の分散と標準偏差もそれぞれ、確率変数の分散、確率変数の標準偏差と略すことがある。
名称 | 定義 | 確率変数目線 | 確率分布目線 |
---|---|---|---|
平均 | 確率変数の期待値 | 確率分布の重心 | |
分散 | 確率変数と分布の平均との 2乗距離の期待値 | 確率分布の平均周り への集中度 | |
標準偏差 | 確率変数と分布の平均との 2乗距離の期待値 | 確率分布の平均周り への集中度 | |
歪度 | 確率変数と分布の平均との 3乗距離の期待値と 標準偏差の3乗の比 | 確率分布の平均周り の対称度 | |
尖度 | 確率変数と分布の平均との 4乗距離の期待値と 標準偏差の4乗の比 | 確率分布の平均周り の対称度 |
例えば確率分布について講義している時に、わざわざ確率分布の分散を、確率分布に従う確率変数と平均との2乗距離の期待値と言い直さない。逆に確率変数を扱っている時に、わざわざ確率変数が従う確率分布の分散とも言い直さない。
例えば確率変数が、平均がの確率分布
に従う時、次の3つは同じ意味である。
期待値が確率変数に関する演算なので、「確率分布の期待値はである」だけは言わない。