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平均の分布の極限

tags: probability-theory
  • 大きさ
    n
    の標本の平均は、
    n
    が無限大に向かうと、個々の分布の平均に近づく。(大数の法則)
  • 大きさ
    n
    の標本の平均の分布は、
    n
    が無限大に向かうと、個々の分布の平均の周りの正規分布に近づく。(大数の法則)

大数の法則

大数の法則には条件がある。

  • 確率分布
    F
    が平均と分散を持つ。

この条件の下、

X1,X2,,Xn, を互いに独立に確率分布
F
に従う確率変数の列とすると、次のことが成り立つ。

limn(Xnμ)=0

ϵ>0,limnPr[(Xnμ)>ϵ]=0

中心極限定理

中心極限定理にも条件がある。その条件にも幾つかの種類があるが、一番単純なものを列挙しておく。

  • 確率分布
    F
    が平均と分散を持つ。
  • 確率分布
    F
    がモーメント母関数を持つ。
  • 確率分布
    F
    が特性関数を持つ。

いずれかの条件の下で、

X1,X2,,Xn, を互いに独立に確率分布
F
に従う確率変数の列とすると、次のことが成り立つ。

limnPr[Xnμσ/na]=Φ(a)

ここで標準正規分布の累積分布関数を

Φ(x)と記した。

Φ(a)=a12πexp(x22)dx