probability-theory
成功回数のベルヌーイ試行を、予め定めた回数だけ、互いに独立に繰り返すときに、成功回数が従う確率分布が二項分布である。
確率関数の分母に階乗があり、よりも、の方が計算しやすいため
ではなく、少し変形した
を用いて計算する。
一つ前の式に代入して
を得る。
ベルヌーイ試行のモーメント母関数を思い出すと、二項分布のモーメント母関数が、ベルヌーイ試行のモーメント母関数の乗に等しいことが確認できる。
確率関数の形状を調べるために、差分
を調べる。
この差の符号の変化が高々1回となることは、
が、と交わる点が1箇所のみであることと、その点の片側で常に符号がひとつであることを示せばいい。実際に、中括弧の中身が非負の範囲を調べると
となる。との交点はであり、その点より下では差は正となる。そして、この不等式の右辺が整数でなければ等号が成立せず、が頂点となる。右辺が整数ならば等号が成立して、およびが頂点となる。ただし等号が成立するのは、のときのみ。
確率関数が最も大きな点を最頻値という。二項分布の最頻値は
を満たす最小のである。ただしのときのみ、
と
の2点が最頻値となる。