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指数試行の繰り返し

tags: probability-theory

n=2

二つの確率変数

X1,X2が、互いに独立に同一の指数分布に従うとする。
X1,X2Exp(λ),X1X2

このとき、
S=X1+X2
の確率分布の確率密度関数を導く。
fS(s)=0sfX1(u)fX2(su)du=0sλexp(λu)λexp(λ(su))du=0sλ2exp(λs)du=λ2exp(λs)[u]0s=λ2exp(λs)[s0]=λ2sexp(λs)

n=3

二つの確率変数

X1,X2,X3が、互いに独立に同一の指数分布に従うとする。
X1,X2Exp(λ),XiXj,ij

このとき、
S3=X1+X2+X3
の確率分布の確率密度関数を導く。
fS3(s)=0sfS(u)fX3(su)du=0sλ2uexp(λu)λexp(λ(su))du=0sλ3uexp(λs)du=λ3exp(λs)[u22]0s=λ3exp(λs)[s220]=λ3s22exp(λs)

n=k

k個の確率変数
X1,X2,,Xk
が、互いに独立に同一の指数分布に従うとする。
X1,X2,,XkExp(λ),XiXj,ij

このとき、
Sk=X1+X2++Xk
の確率分布の確率密度関数が、次の通りであることを仮定する。
fSk(s)=λksk1(k1)!exp(λs)

n=k+1

k個の確率変数
X1,X2,,Xk+1
が、互いに独立に同一の指数分布に従うとする。
X1,X2,,Xk+1Exp(λ),XiXj,ij

このとき、
Sk+1=X1+X2++Xk+Xk+1
の確率分布の確率密度関数を導く。

fSk+1(s)=0sfSk(u)fXk+1(su)du=0sλkuk1(k1)!exp(λu)λexp(λ(su))du=0sλk+1uk1(k1)!exp(λs)du=λk+1exp(λs)[ukk!]0s=λk+1exp(λs)[skk!0]=λk+1skk!exp(λs)

数学的帰納法

数学的帰納法により、任意の正の整数

nについて
Sn=i=1nXi
が従う確率分布の確率密度関数は
fSn=λnsn1(n1)!exp(λs)

であることが示された。