probability-theory
平均が、分散がの正規分布のモーメント母関数は
である。これより互いに独立に同一の正規分布に従う個の確率変数の和のモーメント母関数は
となる。このモーメント母関数を持つ確率分布は
である。この事実から、の平均を
の従う確率分布は、
となる。
正規分布 に従う確率変数 を位置変換する。その変換を とする。このとき
より、は平均がで分散がの正規分布に従う。
正規分布 に従う確率変数 を尺度変換する。その変換を とする。このとき
より、は平均がで分散がの正規分布に従う。
以上から、正規分布に従う任意の確率変数の線形変換は、平均や分散は線形変換に応じて変化するものの、確率分布としては正規分布に従う。
さらに平均や分散が等しい必要はない2つの正規分布, に互いに独立に従う確率変数を, とする。このとき
より、は平均がで分散がの正規分布に従う。
数学的帰納法を用いれば、正規分布に従う有限個の確率変数があるとき、それらの総和や平均も再び正規分布に従うことを証明できる。