情報活用能力の歴史と未来を語る会
2023/02/05 13:45-
清水康敬(東工大名誉教授)
情報活用能力の定義づけの経緯と見直しの必要性
コンピュータ・リテラシーと21世紀型スキルとの関係
情報活用能力と学習指導要領との関係
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- 3観点のフレームにこだわらずに、各教科等との関係を明確にすべき。
- 8要素だけではなく、表の空白を埋めるように考える必要があるのではないか。
教員のICT活用指導力チェックリストとの関係
- こらまでの教員のICT活用指導力のチェック項目に含まれているICTは、コンピュータやインターネット、提示装置など従来のもの。情報活用能力との関係から見直し(追加)が必要。
- 教員の自己評価(できる,できない)で回答している。
- ICT設備が整備されていない学校、新たなICT設備が整備された学校、先導的な学校では、自己評価が下がる傾向にある。
まとめ
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永野和男(聖心女子大学 名誉教授)
情報活用能力のこれから
- 情報活用能力の意味や必要性についていえば、大きな変化はない
- 今後の方向
- 情報機器やネットワークの普及によって、活用できる道具が多様になった(就学前の子どもも含めだれもが日常的に利用)
- AIのように自動解決するがそのメカニズムが見えない情報技術が日常に普及している
- 現実とバーチャルが区別できなく、情報の信憑性に対する判断ができにくい
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情報活用能力育成の方法
- 具体的な問題解決の場面の中で情報機器や情報そのものを活用させる
- 情報処理のプロセスを意識化させ、メタ認知させる
- 情報発信の影響、個人の責任を自覚させる
- 教科「情報」だけでなく、さまざまな問題解決場面に出会わせる(情報が必要)が大事!
堀田龍也(東北大学教授)
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情報活用能力の今日の位置づけ
- 学習の基盤となる資質能力の1つに位置づけられる
- GIGAスクール構想で、1人1台情報端末が整備される
- 高等学校情報1必履修化、大学入学共通テストの出題科目に
情報活用能力調査
-
2013年
- 作題イメージが無い状態からスタート
- 最初の調査では、キーボード入力に困難があり、個人差もあるが学校差も大きい
-
2022年
- GIGA端末によるCBT
- 難易度を9レベルに分類
- キーボード入力能力は向上。ただし、小学生の中には1分間に10文字未満しか入力できない者が約3割いる。
- → 学力テストのCBT化を阻害する要因になる可能性が高い
- 情報活用能力の高さと日常での活用やクリティカル・シンキングには相関がある。
情報活用能力の再検討
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- 情報活用能力が身につけば学習がはかどる、すると授業時数の縮減にtうながるのではないか?
* 水色の部分は取り立てて指導することが、各学校段階において必要なのではないか?
検討課題
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パネルディスカッション
- 清水
- 各教科の中での情報活用能力の内容については、各教科の専門家に任せていいのではないか?そのためのフレームワークを堀田先生が作るべき。
- ICT活用チェックリストは教員の自己評価でいいのか?他者からの評価も必要ではないだろうか?
- 永野
- 教科の中でどのようにやっていくかを考える必要がある。情報だけじゃない。
- 堀田
- 研究と政策と実践と支援材
- 政策が現場に伝わっていない。学習指導要領に書かれないと教科書に載らない。教科書に載らないと現場はやらない。
- 永野「情報教育の方向づけと教師の役割」日本科学教育学会
- これからの情報活用能力は学習内容まで踏み込んでいかなければならない
具体の教材をどのように作っていくか?
- 永野:現在の学習指導要領に情報活用能力はどう書かれているか?満足できるか?
- 堀田:できる部分とできない部分がある。特に教科教育は縦のつながり(教科ごとの縦割り)があるので、難しい。少しでも関わっている部分(統計やプレゼンなど)があれば教科が拾ってくれている。しかし、情報分野からするともう少しやってほしい。
- 永野:学習指導要領にかかれているのであれば、法的拘束力があるから教科に強く言えるのでは?
- 堀田:情報活用能力は総則に書かれているので、各教科のどこで、というのは学校ごとに任されている状態。これが精一杯だった。
- 永野:理念だけでは学校はもう動かない。総則をどう解釈していくか、ということを訴えていく。
- 堀田:文科省もわかってはいるものの、課を超えた越境ができない。
- 高橋:堀田先生が作っている情報テキストのようなものは、どのような成果として考えているか?
- 堀田:教科書っぽくつくる意図
- 子どもに教材として使ってもらいたい&教師が困ったときに参照するようにしてもらいたい
- 教科書仕立てにしたことの功罪はある。これを教えなければならないと思われてしまうこともある。
- 使ってもらっている自治体はあるが、使ってもらうまでは大変なハードルがある。
- 堀田:第二世代のテキストは各教科に寄って作ったが、教科専門家に言わせるとそうではないと思われてしまった。なので、第三世代(現代)は情報活用能力に全振りした。
- 高橋:目標と内容が一致していると教科の中でやりやすい。
- 堀田:日本はクロスカリキュラムにはならない。なれたとしても、編み込めない内容は捨てられてしまう。
- 清水:情報活用能力を展開するプロジェクトを展開していく必要性。
- 永野:これまではあたらしいもの好きの研究者が取り組んできたが、これからは学習指導要領ベースに
- 清水:研究者だけだとプロジェクトが進まない。企業や実践者とも連携する必要がある。
- 堀田:文科省クレジットでなにかを出ることのインパクトはすごい。有識者会議が立ち上がるためには研究的・実践的に作られている必要がある。「この方向までは見えてるがそろそろ有識者を入れて議論しないか」という話になる。実践がどう変わっていくかを記述することも重要。教育工学会においてもこれは大事。
- 永野:情報活用能力の評価をどうするかが今後の課題。「情報活用能力がついたかどうかは、実際に情報を活用させる場面でなければ測れない。」