【Bチーム】東日本技術者実践研修記録シート2021/2/20-21
リンク集
チームで策定したコミュニケーションルール
↑↑ Day1 13:30くらいまでを目処に入力
1. Bチームが取り組む課題
あなたのチームが取り組む課題は?
災害時の物資の偏りをどう可視化/解決につなげるか
地震や豪雨など、災害が起こるたびに見直し強靭化されてきた流通網。平成30年7月豪雨を機に政府でも大きく物資調達・輸送調整機能が強化されたが、まだ現場レベルでの運用は始まったばかりだ。
現状では物資に余裕がある人が「何かをしたい!」と思ってもアクションにつながりづらい構造になっている。何かを送りたい人がいても「どこに送ればいいか」がわかりづらく、物資が足りなくなったことを大きな声で発信できる人のもとに集まりやすい。
行政からおりてくる物資の運用がもちろん根幹だが、私たちが私たちの手で余っているものを融通しあい助け合う、そんなシステムがあってよいのではないだろうか。
2. 課題に対するアプローチ
SNSで目にする助けの声は、自分のいる場所から遠いことも多く、アクションにつながりづらい。また、その物資を運んでも受け取り手がその場にいなければ、本当に必要なものだったのかを実感できないまま置いてくるということにもなりかねない。
こうした問題を解決するために、近場の避難所に何があり何が必要とされているのかを可視化するのが「市民によって家庭の余剰物資を把握し再配置する」サービスだ。
また、多くの避難所運営者が悲鳴をあげる物資の場所や在庫管理の問題も、持ってくる市民の物資にIDを振って置き場所を決めることにより、誰もがアクセスできる在庫リストが市民の手によって完成していく。
このサービスを使うと、
物資がほしい人は手に入る場所がわかり、
余っている人は足りない場所がわかり、
かつ、それらの物資がリアルタイムに増減する様子を可視化できる。
被災後の生活が長くなると、緊急的な飲料水/毛布などのほかにも、カップ麺やお菓子など嗜好品のようなものも必要になってくる。そうした中長期的なニーズにも転換し柔軟に応えていけるサービスにしたい。
下記参考
「 物資の偏り 」を解決するために、
「 マップに可視化 」と「避難所×物資の配置情報」を使い、
「 ものが余ってる人と、足りない人 」に対して、
「 特定品目のいらないものを配置、いるものを取得 」をして、
「 被災生活が少し楽しく 」なる。
3. 役割分担
- 進行管理:森田
- データ収集(避難所):桑田
- ダミーデータ作成(水・物資):森田
- 位置情報と名前数量情報入力フォーム(=自分特定するID(ツイッターとか))作成:桑田
- データ登録の仕組み:入力フォームに書いてある番号を書く
- ケシコミを入れる仕組み=とったよフォームで番号を書く
※いけたら とられたよランカー:最もとられた人を可視化
- データ集積場所(=スプレッドシート)作成:桑田
- 避難所ごとに何Lあるのか可視化(=hereAPI・リアルタイム?):渡辺
- ドキュメント整備(このHackMDの利用を推奨):森田
↑↑ Day1 15:00くらいまでを目処に入力
4. 中間報告
a. 選択した課題
6.その他
災害時の物資の偏りをどう可視化⇒解決するか
行政ではなくあくまで民間どうしの互助会的なぶつぶつこうかん的な発想
ゆるく繋がるイメージ
b. 開発進捗概要
サービスの概要が下記のように定義された
エリアは文京区に限定
余っている人が避難所に物資を届ける(届けた記録)
↓
物資が可視化される
↓
欲しい人がとりにいく(貰った記録)
↓
もらった人から届けたひとにお礼がとどく(ツイッター公式アカウントでたれ流し)
想定フロー図
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Possible Reasons
- The image file may be corrupted
- The server hosting the image is unavailable
- The image path is incorrect
- The image format is not supported
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※出来たら 名前でランキング付けする 徳の高い人ランキング(仮)
上記の仕組みを鋭意制作中
c. チーム運営・コミュニケーションについて
- 進行管理/ドキュメント記述する人
- 入力フォームからデータの貯め方を設計する人
- たまったデータを可視化する人
- 遊撃的に補佐する人
を4人で分担。
d. 技術について
- 入力フォームは Google form、データは Spreadsheetへ
- Spreadsheetの内容をウェブAPI化し、マップ(Google?地理院?HERE?)での可視化に組み込む。
- 可視化内容は要検討(避難所/物資状況/お礼?)
e. チームの成長・得られた観点
- どうやったら物資を避難所にもっていきたくなるか、を考えるのが難しいが勉強になった(森田)
- サービスデザインを議論し、各人の意見を柔軟に取り入れることでアイデアが磨かれていくのを感じた(渡辺)
- 自分が被災した時におやつが手に入る仕組みが欲しいと思った所からメンバーの意見で広ったのが良かった。(桑田)
f. 困っていること・ヘルプが欲しいこと
- 入力フォームとデータストア、APIなどの連携を具体的に詰める
- 地図描画や可視化のところ
↑↑ Day1 17:00までに入力
5. サービス内容
※ この「5.サービス内容」の項目を埋めてプレゼンに使っていただきます
※ 画像等も入れていただいて構いません
サービスの名前:スソワケ 文京区 ー市民の市民による支援物資のおすそ分けサービスー
a. 課題の背景
災害時の物資の偏りをどう可視化/解決につなげるか
地震や豪雨など、災害が起こるたびに見直し強靭化されてきた流通網。平成30年7月豪雨を機に政府でも大きく物資調達・輸送調整機能が強化されたが、現場レベルでの運用は始まったばかりだ。
現状では物資に余裕がある人が「何かをしたい!」と思ってもアクションにつながりづらい構造になっている。何かを送りたい人がいても「どこに送ればいいか」がわかりづらく、物資が足りなくなったことを大きな声で発信できる人のもとに集まりやすい。
行政からおりてくる物資の運用がもちろん根幹だが、私たちが私たちの手で余っているものを融通しあい助け合う、そんなシステムがあってよいのではないだろうか。
同じ被災した地域の中でも、実は余剰物資もあり、周りに配りたい人もいるはずなのだが、あまりこうした物資の再配置は注目されてこなかった。
東日本大震災のときの声にも「ただただ貰うだけでは、貰いづらい」という声や、「ひとりで家族や避難者の分をもっていくと貰いづらい」もあったという。一方で、一昨年の台風19号の事例では支援物資が余っている家庭や、届きすぎてしまった避難所も多くあるようだ。こうしたミスマッチを改善するために行政も動いているが、行政任せにするのではなく市民の(家庭の)側から相互扶助のかたちで強化する必要があるのではないか。
b. ターゲット(主人公) . 課題解決のイメージ . ストーリー
ケース1
現役を引退したばかりの60代の夫婦。普段から災害に対する意識が強く、家には2人では1か月かかっても消費しきれない物資が物置にたくさん置かれている。この物資を本当に必要な人にわけてあげることができないか。
ふたりはスマホで「文京区 支援物資」で検索すると、あるサービスが見つかった。
「スソワケ 文京区」。
表示された地図を見ると一番近い公民館では水はたくさん余っているが、カップ麺や粉ミルクなどの物資がほとんどなさそうだ。
ウェブページにあった「支援物資を送る」をクリックすると、出てきたのは入力フォーム。
メールアドレス・自分のニックネーム・送り先の避難所(公民館)・物資の名前・を選び、賞味期限の日付を選択する。すると、メールである番号が表示された。
メールの指示によると、これを物資を入れる段ボール(ちょうどアマゾンの箱が余っていた)に書けばいいらしい。なるべく多くの面に書けと書いてあるので底以外の面に大きく「スソワケ 文京区 で検索」「物資名」「番号」を書く。
台車を押しながら歩いて5分の避難所につくと、物資の種類ごとに置くスペースが目張りしてある。「カップめん」と書かれた場所に箱をおいて家にもどる。
帰るとすぐにメールが届いた。
もう置いたカップ麺は売り切れたらしい。
「老夫婦 さんが置いた カップ麺 は 子育て主婦 さんのもとに届きました。『家に買い置きがほとんどなく、保存のきく食品がどうしても欲しかったのでとても助かりました。本当にありがとうございます。』」
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ケース2
2歳の娘を子育て中の主婦。災害意識は高くなかったが、冷蔵庫の中にはそれなりにものがあった。しかし保存できる食品がない。「支援物資 文京区」で探すと「@@@@」が見つかったが、ほとんど保存系の食糧はない。定期的にチェックしていると、近くの公民館にこのカップめんを届けてくれた人がいるらしい。すぐにとりにいった。ただ貰うだけでは申し訳ないので、娘が最近まで使っていた保存期間が長めの粉ミルクを置いてくることにする。
「子育て主婦 さんが置いた 粉ミルク は 双子の母 さんのもとに届きました。『ミルクの買い置きがあまりなかったので、本当にありがたかったです。この地震が終わったら、自分もちゃんと買い置きしようと旨に刻みました。ありがとうございました』」
ケース3
避難所でたまたま「スソワケで検索 水 010305」と書いてある箱を見つけた一人暮らしの30代男性。よくわからないが、とりあえず怪しくないか検索。するとこのページが見つかった。ちょうど水がほしかった男性は、「物資を貰う」をクリック。番号と、お礼の文面を書いて、ありがたく持っていくことにする。
「双子の母 さんが置いた 水 は ひとり暮らし さんのもとに届きました。『この災害が起きてから、はじめて人のやさしさにふれました。冷たい水がこんなに温かく感じるとは思いませんでした』」
ケース4
こうしたメッセージのやりとりは、スソワケの公式ツイッターで公開されている。見ていた、避難所運営をする区役所職員は、このサービスにの協力者として手伝って、本当によかったと感じたとともに、知り合いの自治体職員にもこのサービスについて広げようと考えた。
c. 使う技術
プロトタイプとして、既存のサービスを活用する方向で技術選定を行った。
足りない部分は、必要性や優先度に応じて既存サービスを開発で置き換える想定とした。
- Google Form (Web入力インターフェースとして)
- Google Spreadsheet (DBとして)
- Googla App Script (DB/APIマッパーとして)
- Leaflet.js (地図描画ライブラリ)
- HackMD (静的なWebコンテンツ置き場として。htmlで作らず編集の敷居が低いHackMDを利用することにした)
- github.com pages (Webアプリケーションのホスト)
- Twitter.com (お礼/アクティビティの拡散として) ※ 今回実装/動作までは至らず
d. 使うデータ
- 物資を送る側の入力項目
- ニックネーム, メールアドレス, 物資の種類(選択), 置き場所(選択), 賞味期限(あれば)
* 物資の種類(賞味期限の長く劣化しづらいものを意識)
【短期想定】水・毛布・調理不要の食材・粉ミルクなど
【中長期想定】カップめん・お菓子・ティッシュ・トイレットペーパーなど
- 物資を受ける側の入力項目
- ニックネーム, 物資ID(物資記載のIDを転記), お礼のメッセージ
- 国土地理院地図
- 物資を置ける場所の緯度経度情報
e. サービスの内容・特徴
- 市民発、それぞれの「あまりもの」をうまく「おすそ分け」し再配置することができるサービス。
- 行政からの一括した配給ではなく、あくまで市民たちの相互扶助をサポートするサービスとして着想した。
- 匿名のメッセージの部分を抽出して、自動で公式ツイッターに流すことで、SNSからの認知を狙う。
f. 課題と解決に関わるステークホルダーとその役割
- ステークスホルダーは基本的には余剰物資のある市民。
- 協力者として避難所の運営に関わる人がいるほうがよい。
- 注意すべきポイントは、「ちゃんと使える物資だけが、整理された形で置かれる」こと。きちんとIDがふられているか・収納がうまくいくか・賞味期限が切れていないか、など届ける時点でふるい落とす必要がある。
- 彼らが災害の中においても、むしろ災害だからこそ正の方向で「つながりたい」という欲求をうまく課題解決につなげていけるシステムづくりが必要と考えた。
i. サービスへのリンクURL(あれば)
https://hackmd.io/@morita-ma/ryPK5Nyfd

↑ Day2 16:00までに入力
6. 振り返り
a. ユーザーフレンドリーなコミュニケーションデザインの設計について
- サービスのターゲットや、行動につながるサービスデザインについて、チームで議論しアウトプットを高めることができ、素晴らしい体験でした(渡辺)
- 物資を融通してくれる人が能動的に動いてくれ、達成感がある様なコミュニケーションできるプロダクトを目指して一定の成果があったと思います。(桑田)
- 1時間足らずのアイデアだしから、ここまで現実に近いものが作れるとは思わず、本当に勉強になりました。事前にチームで動機付けの部分は議論を重ねていたので、ドキュメントが書きやすかったです(森田)
b. 技術・デザインについて
- 地図を組み込んだWeb制作の経験がなく、苦労はしましたが学びも多かった。また意外と簡単に出来ることも分かり、今後もこの分野を勉強したい(渡辺)
- ふだんからもっと既存の使えるサービスを触っておくべきだったと痛感しました。画像加工なども、もっとかっこいいものが作れれば・・・。また、地図に対するもう少し多様な発想を持ちたいと強く感じました(森田)
- 使っている技術は専門的ではなく、勉強すれば2~3日程度で作成できる簡単なものでしたが、誰でも作れるような仕組みになって逆に良かったと思います。(桑田)
c. 「社会課題に資するG空間人材のあるべき姿」について(作ったサービス・プロセス)
- G空間人材がどういうものか答えは見つけられていませんが、社会課題の解決に資することのできる人間でありたいという思いを強く抱いた(渡辺)
- 誰にとってなにが社会課題の解決になるのかをとても考えさせられました。それを解決する技術的な引き出しを、たとえ自分が書けなかったとしても知っておくだけでとてもこれからの自分のためになると感じました(森田)
- 初対面のメンバーで2日くらいで実際に動くものが出来た事に感動を覚えてます。自分のスキルの中でどうやって課題を解決するかを考え、話し合いやりきる力が一番重要だと思います。(桑田)
d. 役割分担は適切だったか・他にどんな役割が欲しかったか
- UIを専門とする人がいればもっと良かったと思いました(桑田)
- デザインの力がもっとあれば・・・(森田)
- 時間や工数の関係で見切りをつけたアイデアもあったが、 限られたリソースでよくやったと思う。(渡辺)
e. どのような知識・スキル・データが欲しかったか
- グーグルフォーム・スプレッドシートから地図に流すための、一貫した知識と自分自身のプログラミングの素地がもっとあればと思いました(森田)
- UI→データベース→地図情報を2時間程度で実装できる統合環境を用意出来る能力(桑田)
- 実際の災害現場で困っている人の声(桑田)
- 今回Leafletを初めて触ったが、初見のライブラリはかゆいところに手が届く分、巨大で時間のない中で理解するのは大変な面もあった。ある程度動くものが出来てからは、勘所がわかり始め、やりたいことからドキュメントを探し当てる力がついた(渡辺)
- 技術的なパーツや要素で、10-15分ですぐに動くところまで持っていけるカタログを、もっと増やしたいと思った(渡辺)
f. 本日の学びや作ったものを今後どのように活かしたいか
- もし叶うなら、離脱してしまった方も含めて別の機会に同じメンバーで再挑戦したいです。みなさん自身にとって新しい技術や新しい発想をどんどんその場で形にしていく姿が感動的でした。ここで自分自身の学びも終わりにならないよう、次を考えていきたいです(森田)
- 技術的な学びは密度もあって素晴らしいものだったが、それ以上にサービスについて真剣に考え議論するという時間、そしてメンバーの多様な視点を得ることができたのが、非常に学びとなった。普段の仕事にも活かしたいし、小さなことからでもシビックテックのような活動に加わって行きたいとおもう(渡辺)
- 徹底的にエンドユーザー目線でサービスを考えたので、いい出来になったと思います。エンドユーザーがどうすれば幸せになりそれが波及するかを今後も重要視して考えていきたいです。また、地図データを活用し、プログラミングする部分は今回の役割では担えなかったので、次回に調整したいです。(桑田)
g. これから地理空間技術を学びたいと思った人に伝えたいことは?
- プログラムを書かない部分でも貢献すべきことはあると感じました(森田)
- チームAのアイデアのように、アイデアがあれば、様々な社会課題に応用が利くと感じました。(渡辺)
- 地図に情報を落とすことだけが地理空間技術ではく、それを利用する人の事まで考えて初めて有益な技術になると思います。(桑田)
↑ Day2 最終発表後にチームで振り返りながら入力