ブラフというボードゲームがある。パイレーツオブカリビアンでフライング・ダッチマン号でやられていたボードゲームだ。あの、キモい船員たちが「nの目がmつ」って言いあっていくあのゲームだ。この前友人とやっていたのだが、普通にゲームシステムに問題点があったため、ここに記しておこうと思う。
有名なゲームであるためか、見るサイトやボードゲームで別々のルールがあった。しかし、大体のルールは似通っていたため、それを記す。なお、このゲームで用いられるさいころは全て6面ダイスである。
自分以外にさいころを持っている人がいない。
手持ちのさいころの数が0以下になる。
友人と議論する中でこのゲームには2つの問題点があることに気づいた
ブラフゲームによくある問題である。ぴったりだと思ったときにどのような処理をされるかというのはブラフゲームによって異なるが大まかに3種類あると思っている。
「ブラフ」を宣言したプレイヤーが損をする場合である。「nの目がmつ」の宣言が正しいにもかかわらず疑ったのだから損をしなければならない、という考えに基づくとこの処理が行われる。私が見つけたいくつかのサイトでもこの考えに基づいて「ブラフ」を宣言したプレイヤーが損をする処理を入れているものが多かった。
この処理の問題点は「ブラフ」を宣言したプレイヤー、つまりは手番のプレイヤーが詰むことである。「ブラフ」を宣言しても不利になり、宣言せずに数字を釣り上げても疑われる確率が上がり不利になる。どうしようもないが、まあゲームだしこういうこともあるよね、の精神で受け入れるしかない。
スパ帝国のNot My Fault!もこの処理を行っている。
何の処理も行わない、もしくは0つのさいころを捨てるという処理を行う場合である。「ブラフ」を宣言したプレイヤー、宣言されたプレイヤーともに損をせず、ノーゲームとなって次のゲームに進む。
全員が損をしない代わりに、誰も面白くないという点が問題かと思われる。
「ブラフ」ではなく「ジャスト」のようなひとつ前のプレイヤーが「nの目がmつ」といった宣言が正しいと思った場合に行う宣言作る場合である。ただし、この「ジャスト」はピーキーな性能である必要がある。
例えば、「ジャスト」が成功したときには宣言したプレイヤーが得をする必要がある。そうでなければ「ジャスト」を宣言をする必要がない。代わりに、「nの目がmつ」の宣言と実際の数がずれていたときは、実際の数の方が多くても少なくてもその差分より大きい損をさせることによてゲームバランスを保つ。
問題点としては、「nの目がmつ」を宣言したプレイヤーが嬉しくないというものがある。ぎりぎりどころかぴったりを宣言することができたのに、自身には何のご褒美もなく「ジャスト」を宣言したプレイヤーにはご褒美があるのだ。これは面白くない。そもそもぴったりを宣言するということはぎりぎりを攻めていることでもありプレッシャーにはなるため、この言い分はお門違いかもしれないが。
これがこのゲームで1番の問題である。この問題に比べれば、問題点1で述べたぴったりだったときどうするか問題なぞどうでもよい。
このゲームでは手持ちのさいころが多ければ多いほど有利だ。全てのプレイヤーが持っているさいころの出目を予測するゲームであるため、手持ちのさいころの数が多ければ多いほど自身が持っている情報が増え有利になり、逆にさいころが少なければ少ないほど自身が持っている情報が少なく不利になる。
基本的にゲームでは、以下の2つを満たしていないとクソゲーと呼ばれがちである。
敗北に近い時、有利になっても良いが不利になってはいけなく、勝利に近い時、不利になっても良いが有利になってはいけない。これを破っていて盛況なゲームなぞ(今は知らないが)一昔前のポケモンカードゲームぐらいしか知らない。なんであのゲームは勝利に近づくと有利になるんだ。
故にこの問題は解消する必要がある。解決法として2つの案が出た
手持ちのさいころ5つの他にライフ値を設け、予測値と実際の差分だけライフから減らしていく方式だ。この制度であれば、敗北に近くても不利にならず、勝利に近くても有利にならない。
現在の敗北条件はさいころが0になる、というものであるが、これを逆転させ、勝利条件をさいころが0になる、というものにする。負け抜けを勝ち抜けにするのだ。このようにすると勝利が近ければ近いほど不利になり、勝利に近くないプレイヤーが追いつくことが可能になるだろう。もちろん「ブラフ」宣言時のやりとりも逆にする必要がある。
申し訳ないが、各解決案を出しておきながらこのルールでプレイをしていない(眠くなって寝た)ので粗があるかと思われる。もしよかったらこれを読んだ方々には実際にプレイしてみてもっと良い制度を考えてほしい。
私はゲームが下手なため、勝ち抜けという制度が好きだ。勝ったらもちろんうれしいし、負けててもゲームに参加できるという点で嬉しい。小学生のころスマブラで負け抜けの制度で友人とやっていたせいで全く上達せず面白くなかった記憶がある。そのため、今度機会があったら解決案2の制度で遊んでみたい。