高エネルギー宇宙物理学概論 ==== 榎戸輝揚、2020年度 立教大学冬学期・集中講義 ## 接続情報 - :rice_ball: [zoom connection](https://us02web.zoom.us/j/84178705746?pwd=a0JoL3JEekphVmxKMDhDN3hSQWV0Zz09) - ミーティングID: 841 7870 5746 - パスコード: 328907 - 連絡先 (質問ほか) - twitter [teru_enoto](https://twitter.com/teru_enoto?lang=en) - e-mail "5565308 _at_ rikkyo.ac.jp" (立教大学オフィシャル) - e-mail "teruaki.enoto _at_ riken.jp" (理化学研究所) ## 講義概要 * 授業の目標: X線天文学やガンマ線天文学を研究する上での基礎知識を習得することを目標とする。 * 授業の内容:エックス線天文学を中心に、高エネルギー宇宙物理学を学ぶ上で必要になる放射メカニズム、多様なX線源の物理、観測手法や歴史、実際の観測例などを紹介する。講義担当者(榎戸)の専門である中性子星の観測的研究や、X線天文学の技術的なスピンオフである雷からの放射線測定なども紹介する。 * 言語:日本語、オンライン(zoom) ## 授業スケジュール - 2020/11/17(火曜) 3,4限 + 3限 (コロキウム) 雷と雷雲の高エネルギー大気物理学 [[pdf]](https://www.dropbox.com/s/9krr505zxus2jzl/201117_01_%E9%9B%B7%E3%81%A8%E9%9B%B7%E9%9B%B2%E3%81%AE%E9%AB%98%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E5%A4%A7%E6%B0%97%E7%89%A9%E7%90%86%E5%AD%A6.pdf?dl=0) + 4限 集中講義のガイダンス [[pdf]](https://www.dropbox.com/s/mbunfwa18ekofjo/201117_02_%E9%9B%86%E4%B8%AD%E8%AC%9B%E7%BE%A9%E3%81%AE%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AD.pdf?dl=0) + 集中講義の進め方、レポート課題、自己紹介 + 測定するとは何か? - 2020/11/25(水曜) 2,3,4限 + X線天文学の歴史と概要 [[pdf]](https://www.dropbox.com/s/p2b1zz8yik9gqbu/201125_03_%EF%BC%B8%E7%B7%9A%E5%A4%A9%E6%96%87%E5%AD%A6.pdf?dl=0) + [overleaf](https://www.overleaf.com/): tex を共同編集できるオンラインツール + [arxiv](https://arxiv.org/): 研究者が論文をアップロードする、プレプリントサーバー + [NASA/ADS](https://ui.adsabs.harvard.edu/): 出版された論文がアーカイブされているサイト + [物理定数表](https://github.com/tenoto/repository/blob/master/docs/physical_const_entv190819j.pdf) + 星の進化とコンパクト天体(1) 星の進化 [[pdf]](https://www.dropbox.com/s/lqzdoxx5vad1mxm/201125_04_%E6%81%92%E6%98%9F%E3%81%AE%E9%80%B2%E5%8C%96.pdf?dl=0) + (実習) [Python によるデータ解析](https://hackmd.io/@tenoto/ryDxCIHGD) - 2020/11/26(木曜) 2,3,4限 + 星の進化とコンパクト天体(2) 超新星爆発とガンマ線バースト [[pdf]](https://www.dropbox.com/s/zyetti28qpwacv8/201125_05_%E8%B6%85%E6%96%B0%E6%98%9F%E7%88%86%E7%99%BA%E3%81%A8%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%9E%E7%B7%9A%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88.pdf?dl=0) + 星の進化とコンパクト天体(3) ブラックホール[[pdf]](https://www.dropbox.com/s/c0qvaci9fau8tii/201126_06_%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB.pdf?dl=0) + 放射線(X線)の測定について[pdf](https://www.dropbox.com/s/te8l58ir7vt2e85/201126_05a_X%E7%B7%9A%E3%81%AE%E6%A4%9C%E5%87%BA.pdf?dl=0) + (実習) [放射線のデータを扱う](https://hackmd.io/@tenoto/Skl_wArqD) - 2020/12/1(火曜) 2,3,4限 + 星の進化とコンパクト天体(4) 白色矮星と中性子星 [[pdf]](https://www.dropbox.com/s/ezzguoz96kig5st/201126_07_%E7%99%BD%E8%89%B2%E7%9F%AE%E6%98%9F%E3%81%A8%E4%B8%AD%E6%80%A7%E5%AD%90%E6%98%9F.pdf?dl=0) + X線の放射機構とスペクトル[[pdf]](https://www.dropbox.com/s/cdzgrtg2jjpub1t/201126_08_X%E7%B7%9A%E3%81%AE%E6%94%BE%E5%B0%84%E6%A9%9F%E6%A7%8B.pdf?dl=0) + (実習) [放射線のデータを扱う](https://hackmd.io/@tenoto/Skl_wArqD)[前回の続き] + (実習) [X線スペクトル解析](https://hackmd.io/@Muqy5BPdTOO7jC0oc3JIsA/H1Q70UrGP) - 2020/12/2(水曜) 2,3,4限 + 高速電波バーストの謎[[pdf]](https://www.dropbox.com/s/7pbmw9u9v1vk0f5/201201_09_FRB.pdf?dl=0) + NinjaSat の紹介[[pdf]](https://www.dropbox.com/s/kqykx5uro6h1vds/201130_SPIE_NinjaSat.pdf?dl=0) + NICER のデータ解析 [[pdf]](https://hackmd.io/XihL1LMSTWihd6W54HdHQA) [[web]](https://heasarc.gsfc.nasa.gov/docs/nicer/data_analysis/nicer_analysis_tips.html) + (実習) [時間変動解析](https://hackmd.io/@Muqy5BPdTOO7jC0oc3JIsA/r1BoiIHfv) + (インタラクティブな議論) レポート課題について * [参考] 1コマ 100分 (講義の最後 10分は質問時間にします) - 1限: 8:50--10:30 - 2限: 10:45--12:25 - 3限: 13:25--15:05 - 4限: 15:20--17:00 - 5限: 17:10--18:50 ## レポート課題 * 締め切り: 2020年12月20日(日曜日) * 形式: A4 レポート 3-5 ページ * 内容: 以下の3つのテーマのうち、いずれかを選んで記述せよ。 * テーマ1: ブラックホール、中性子星、白色矮星などのコンパクトで観測されてきた(もしくは今後、観測が期待される)物理現象や用語(たとえば、標準降着円盤、潮汐破壊、準周期振動など)をひとつ選び、レポートにまとめよ。 * テーマ2: X線望遠鏡 NICER で観測された天体から1つを選び、以下について調べてみる。 * の天体がどのような天体で、何がわかっていて、何がわかっていないのかをまとめよ。 * NICER の観測データから1つの ObsID を選び、ライトカーブ、スペクトルを描け。やる気のある人は、複数の ObsID を選んでもよい。 * 上記のプロット等から自分なりに読み取れることをまとめよ。 * テーマ3: 榎戸が進めている研究で、これをやったら面白いのでは?という話題を自分有りに調べて提案する。月面からできる天文観測、超小型衛星による宇宙観測、雷の観測など。 ## 講義の方針 - X線天文学がどんな分野なのかを知る。定性的な概要の理解と、もう少し詳しい、定量的な(しかし詳細になりすぎない、なるべく汎用な封筒の裏計算)知識の両方を伝える。 - 天体物理学、検出器、および実際のデータ解析の3つの視点を考慮する。 - 自分で手が動かせるように、実習的な側面を加え、新型コロナウイルスで、研究室での研究活動を実際にできない学生さん向けに、研究室的な感じで教えられると良いのではないかと考えている。 ## 参考文献 - K. Arnaud, R. Smith, and A. Siemiginowska, "Handbook of X-ray Astronomy" Cambridge - Cowan, Glen, "Statistical Data Analysis" Oxford science publication [ADS](https://ui.adsabs.harvard.edu/abs/1997sda..book.....C/abstract), [amazon](https://www.amazon.com/Statistical-Analysis-Oxford-Science-Publications/dp/0198501552), [pdf](http://www.sherrytowers.com/cowan_statistical_data_analysis.pdf) ###### tags: `lecture`