「速攻魔法発動!狂戦士の魂(バーサーカーソウル)!」
武藤遊戯
こんなセリフを耳にしたことがあるでしょうか。
「狂戦士の魂」はアドバンテージを失っています。
今回は遊戯王におけるアドバンテージの概念について、5つの問題を用いながら紹介していきます。
この記事は、デジクリ アドベントカレンダー2019の14日目の記事です。
遊戯王において 「アドバンテージ」 と言われるものは、基本的に 「ハンド・アドバンテージ」 と 「ボード・アドバンテージ」 の合計です。
これら二つを合わせて 「カード・アドバンテージ」 と呼びます。
そしてそれを省略して「アドバンテージ」とされます。
「ハンド・アドバンテージ」と「ボード・アドバンテージ」はそれぞれ以下のものを指しています。
すなわち、自分の手札とフィールド上に存在しているカードの合計を「アドバンテージ」と呼びます。
また、自分と相手のアドバンテージの差もアドバンテージと呼ぶことがあります。
遊戯王においてはカードの効果によるものを除き、カードの発動枚数には制限がありません。
つまりアドバンテージがあればあるほど、使えるカードが多いということになります。
使えるカードが多いということは有利であると言えるでしょう。
そのため、アドバンテージを増やしていくのが遊戯王の基本的な戦術の一つと言えます。
例外はあるので、後ほど紹介します。
今回はカードの「質」は度外視し、カードの「量」をアドバンテージととらえてください。
アドの計算は消費したカードの枚数に対してどれだけ自分のアドバンテージを増やせたか、どれだけ相手のアドバンテージを減らせたか、で計算を行うことが多いです。
また、その枚数に応じて「1:1交換」や「1:2交換」などと表記する場合もあります、詳しくは後述。
早速以下の例題を考えてみましょう。
自分が「ブラック・ホール」を使用し、相手フィールド上の「青眼の白龍」のみを破壊した。
この時、自分はアドバンテージを得たかどうか答えよ。
さて、お互いの使用したカードの枚数について計算してみましょう。
自分は手札にあった「ブラック・ホール」を使用し、失っています。
合計1枚の損失です。
相手はフィールドにいた「青眼の白龍」を失っています。
合計1枚の損失です。
この場面ではお互いが1枚ずつカードを失っています。
お互いが-1なので、自分はアドバンテージを得ていません。
また、相手もアドバンテージは得ていません。
このことから、この場合は「アドバンテージは変化していない」ことになります。
解答的には「自分はアドバンテージを得ていない」ということになりますね。
問1では1枚消費して1枚消費させています。
実質的に1枚の消費で1枚を得たと言えるでしょう。
これは「1:1交換」が成立していると言えます。
プレイヤー | 得たカード | 消費したカード |
---|---|---|
自分 | 0枚 | 1枚 |
相手 | 0枚 | 1枚 |
実際には超強力なモンスターである「青眼の白龍」を破壊しているので不利な状況を覆したと言えますが、前述の通り今回はカードの「量」に限った話をするので「アドバンテージは変化していない」ものとします。
続いて次の場面を考えてみましょう。
自分が「ブラック・ホール」を使用して相手フィールド上の「青眼の白龍」2体を破壊した。
この時、自身のアドバンテージの増減について答えよ。
この場面では自分が1枚消費したことに対して、相手は2枚消費しています。
これは実質的に自分が1枚分得していることになります。
解答としては「1枚のアドバンテージを得た」と言えるでしょう。
〇:〇交換表記にすれば「1:2交換」です。
プレイヤー | 得たカード | 消費したカード |
---|---|---|
自分 | 0枚 | 1枚 |
相手 | 0枚 | 2枚 |
続いてはこちら。
自分が「ブラック・ホール」を使用し、相手フィールド上の「青眼の白龍」と自分フィールド上の「ブラック・マジシャン」を破壊した。
この時、自身のアドバンテージの増減について答えよ。
この場合は自分は2枚消費していることに対して相手は1枚の消費です。
つまり「1枚のアドバンテージを失った」ことになります。
2:1交換です。
プレイヤー | 得たカード | 消費したカード |
---|---|---|
自分 | 0枚 | 2枚 |
相手 | 0枚 | 1枚 |
さて、基本編はご理解いただけたでしょうか?
自分が使った、失ったカードの枚数に対して相手が何枚のカードを使った、失ったかを考えることでアドバンテージを計算することができます。
続いて応用編に行きましょう。
以下の状況を考えます。
自分のフィールド上に「サイクロン」2枚
相手のフィールド上に「サイクロン」1枚
若干間違った言い方になりますが、この記事内では速攻魔法カードはいつでも発動できるカードと認識していただいて構いません。
この状況でアドバンテージの増減を考えていきましょう。
相手が相手のフィールド上の「サイクロン」でこちら側の「サイクロン」のうち1枚を破壊した。
この時、自身のアドバンテージの増減について答えよ。
これは基本編の通りですね!
相手が1枚消費したのに対して自分も1枚失っているので1:1交換です。
つまり「アドバンテージの変化はない」状態です。
プレイヤー | 得たカード | 消費したカード |
---|---|---|
自分 | 0枚 | 1枚 |
相手 | 0枚 | 1枚 |
では次の場合はどうでしょうか?
自分が自分のフィールド上の「サイクロン」1枚を使い、相手の「サイクロン」1枚を破壊しようとした
しかし相手はその行動に対し、相手フィールド上の「サイクロン」を使ってこちら側のもう1枚の「サイクロン」を破壊した
結果的にフィールド上の全ての「サイクロン」が失われた
この時、自身のアドバンテージの増減について答えよ。
この場合では自身は2枚、相手は1枚失っているので2:1交換です。
プレイヤー | 得たカード | 消費したカード |
---|---|---|
自分 | 0枚 | 2枚 |
相手 | 0枚 | 1枚 |
フィールド上には1枚使って1枚を破壊できる「サイクロン」しか無かったのに、アドバンテージの増減が発生しました。
遊戯王では速攻魔法のように、ある程度自由に使用できるカードがあります。
自由に使用できるカードは失われる直前に使用することも出来るので、実質的に失われることを無かったことに出来るのです。
実質失われることを無かったことにすることにより、相手のアドバンテージを一方的に減らすことができます。
このように単純にカードに記載されている効果だけでなく、発動の順番を工夫することでもアドバンテージは稼ぐことができたりします。
続いての問題に行ってみましょう。
自分フィールド上に「クリッター」が存在している。
相手フィールド上に「青眼の白龍」が存在している。自分が「ブラック・ホール」を使用してフィールド上のモンスターをすべて破壊しようとした。
それに対して相手が自身のフィールド上の「青眼の白龍」に対して「禁じられた聖槍」を発動した。
その後「ブラック・ホール」で「クリッター」のみが破壊された。
「クリッター」の効果によりデッキの「クリボー」を手札に加えた
さて、アドバンテージはどうなるでしょうか?
答えは「アドバンテージは変化していない」です。
詳しく見ていきましょう。
自分が失ったカードは「ブラック・ホール」、「クリッター」の2枚です。
逆に自分が得たカードは「クリボー」1枚です。
相手が失ったカードは「禁じられた聖槍」1枚のみです。
プレイヤー | 得たカード | 消費したカード |
---|---|---|
自分 | 1枚 | 2枚 |
相手 | 0枚 | 1枚 |
自分にとっての得は、自分が得たカードと相手が消費したカードの合計です。 | ||
自分にとっての損は、自分が消費したカードと相手が得たカードの合計です。 |
ですので、自分にとっての得は2枚、消費したカードも2枚となります。
相手側も同様です。
すなわちお互い同じ数だけ消費していると言えるので、「アドバンテージは変化していない」状況なのです。
ちなみに、この場面では1:1交換ではなく、2:2交換と表記します。
何も考えずに使うとアドバンテージを失うカードや、逆に上手く扱うと大量のアドバンテージを得られるカードは多くあります。
是非アドバンテージの計算を覚えて、ルールを守って楽しく決闘しましょう!
冒頭でアドバンテージを失っていると記載した「狂戦士の魂」ですが、以下の2点によりアドバンテージを失っています。
そのため、アドバンテージ的に言えば-(1 + 手札の枚数)となるでしょう。
さて、基本的にはアドバンテージを稼いでいくことが多いとしましたが、ここまでの話ではカードの「質」を考慮していません。
どんなにカードを失っても、最強のカードを出せれば決闘に勝てる場合もあります。
そんなカードたちの顕著な例をご紹介しましょう。
このモンスターをフィールドに出すには、自分フィールド上の「ラーの翼神竜」、「オベリスクの巨神兵」、「オシリスの天空竜」の3体を消費する必要があります。
さらに「ラーの翼神竜」はフィールド上のモンスター3体を消費して出す必要があるので、合計6アド失うことになります。
しかし「光の創造神 ホルアクティ」は、フィールドに出たときに勝利する効果を持っています。
どれだけアドバンテージを失っても勝ちは勝ちです。
「光の創造神 ホルアクティ」はカードの「質」がとてつもなく高いと言えるでしょう。
「ディスアドバンテージ」とは「アドバンテージ」の逆です。
「ディスアドバンテージを負った」とは「アドバンテージを失った」と同義です。
アドバンテージを稼ぐのが勝利への近道と言った流れでしたが、「量」と「質」を求めるためにディスアドバンテージを稼ぐ場合もあります。
というのも、遊戯王ではフィールド上には通常6体、最大でも7体までしかモンスターを出すことはできません。
そのため、「質」が高いモンスターを出す過程で出した「質」が低かったり効果を使用済みのモンスターを退かす必要があります。
その退かす行為に対して「ディスアドバンテージを稼ぐ」などと言ったりします。
通常のデッキではあまり行われる行為ではありませんが、インフェルニティを活用したデッキなど、長いコンボが行えるデッキなどではディスアドバンテージを稼ぐ作業が行われます。
敢えて損をするという選択肢もあることを覚えておきましょう。
アドバンテージ的な考え方は遊戯王以外のゲームでも使用できると思います。
アドバンテージをマスターして、あなたもルールを守って楽しく決闘!