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デジクリにおける動画制作履歴

こちらは2018年デジクリアドベントカレンダー企画の記事です。アドベントカレンダーについての詳細はこちら

目次

自己紹介

12/22(土)を担当します。デジクリ14期のPinyoといいます。主にDTMしたり動画作ったりしてます。最近はUnityで音ゲーを作ろうとしたりしてます[1]

制作環境

DTM
DAW:Cubase LE AI Elements 9.5
VST:フリーのものをいくつか。有料プラグインには手を出していない。

動画制作
動画編集ソフト:AviUtl
素材の加工:paint.netなど

Unity
Unityバージョン:2017.1.1f1
エディタ:VisualStudio2017

この記事の目的

いままで作った動画の

  • コンセプト
  • 作る過程で習得した技術
  • 苦労した点やこだわった点

などを伝えられればと思う。

大変申し訳ないがこの記事を読んだことによって何かのスキルが身につくとか、新しい知見が生まれるということはほぼ無いと思う。要するにオタクの自分語りなので。

動画の作り方を知りたい方は当記事の他にもこんな動画を作ったよに貼ってある動画を見てそれ以降はググってほしい。

どんな動画をどんな理由で作っていたのか

デジクリにおいて自分が作っていたのは、音楽アルバム企画のXFD動画だった。

そもそも動画を作り始めたのは、昨年の2月頃、後期企画の最終発表が終わったあとであった。自分が参加していた音楽アルバム企画[2]で予定されていたXFD動画の制作の担当が決まっていないまま、結局誰も作らなかったため 「試しに作ってみようかな」 という気分で最終発表のその場で作り始めたのがきっかけだった。

それ以来、XFD動画に携わるようになり、今年の夏コミと秋M3のXFD動画を作った。


作品紹介

イラストはデジクリCG班の方の作品。
ジャケットとしてのデザインは別の方がやったり、イラストレーター本人がやったり。
曲をXFD音源にしているのはDTM班の別の方。

私はあくまで素材を元に動画を作った人なので素晴らしい素材を作ってくださった方々には頭が上がらない。圧倒的感謝。


[M3-2018春]Japonism - XFD[デジクリサウンドチーム]

処女作。アルバム企画に曲を提出したのも初めてだった。

最初の動画をつくるにあたり、まずデジクリの過去の動画を確認した。するとC91[3]に参加した際のXFD動画が2本残っていた[4]。このうち片方を参考として動画を作り、もう片方は超えるべき仮想敵として以降の動画制作に影響を与えることとなった。

ジャケットを見ると分かるとおり、いろいろな小物がこれでもかとてんこ盛りにされてるので、上から落としてみたり、下から浮遊感を与えてみたりした。
ゆっくりと背景が動いているのでそこに注目して見ていただけると嬉しい。

この動画の制作過程で手に入れた技術

  • そもそも始めて動画を作った
  • 直線移動
  • フィルタオブジェクト
  • 音声波形表示
  • ブラー系の効果

[C91] デジクリ -winter collection- XFD [デジクリ] https://youtu.be/K-CkiFam2J8
[C91] Acoustic Red&Electric Blue XFD [デジクリ] https://youtu.be/jcTDsdjdcMA


[C94]ice candy - XFD[デジクリ]

今年の夏コミ用に作った動画。youtube公開してある3作品の中で最もクオリティが高いと自負している動画。アルバム名である「ice candy」の表記揺れが激しい[5]けれど俺は悪くない。

まず素材が良すぎる。
女の子がかわいいのと水しぶきの感じがとても良かったので、女の子がプールに飛び込んだような雰囲気をイメージして作った。

身内には夏合宿でも話したが、この動画の見てほしいところはこの一言に集約される。

「揺れる髪の毛と服の裾を見ろ」

この動画の制作過程で手に入れた技術

  • 極座標変換
  • 中間点&曲線移動
  • 移動量固定&回転
  • シーンオブジェクト
  • 風揺れT
  • その他いろいろなエフェクト

非常に学びの多い動画制作だった。特にAviUtlを使用する上で、中間点シーンオブジェクトの2つはなくてはならない存在だろう。分からない方はぜひ調べてみてほしい。


[M3-2018秋]Dinner[デジクリサウンドチーム]

今年の秋M3にて頒布したアルバム「Dinner」のXFD動画。ジャケットを描いてくださったのは12/2(日)12/17(月)のアドベントカレンダーを執筆したIzmism氏。

カメラ制御の勉強をしようと、カメラ制御を使うことを前提として動画を作った。結果から見るとそれは間違いだった。観覧車という狭い空間でカメラの角度を変えるとすぐに背景の端が見える上、一部を変えれば別の部分でおかしな点が生まれたり、カメラワークが冗長だったりと納得のいかない点が多々ある。素材がエモい分余計に悔しい

この動画では前2つの動画で使っていた音声波形表示を無くしてみた。音声波形表示は、あると確かにそれっぽくなる。しかし、16:9の限られた枠の中に盛り込める情報の中で、波形という情報はあまり重要ではない。むしろ画面がごちゃごちゃして気が散ってしまう。それに気づけたのは学びである。

この動画で手に入れた技術

  • 斜めクリッピング
  • カメラ制御の初歩

全ての動画に共通した案件

いろいろと動画の雰囲気や要素を変えて魅力的な動画を作れるよう奮闘してきたが、どの動画においても非常に難しい部分があった。フォントである。

XFD動画の目的は音楽と曲名を伝えるところにある。いくら動画の演出に凝ったところで文字が見えにくいのであれば、それは本来の役割を果たせていないわけである。

これからテキストを扱う動画を作ってみようと考える方は、

  • どんな書体が見やすいのか
  • サイズはどうか
  • 凝りすぎていないか
  • 必要な情報はちゃんとまとめてあるのか

などを気にしながら作ってみるといいと思う。

他にもこんな動画作ったよ

身内向けにAviUtl講座を開くことになったので、講座の概要を嘘字幕動画[6]にしてみた。あくまで講座の概要なので、動画を見ただけだと情報量的には足りない。身内の方はこれを見た上で講座を受けるかどうかの一つの指針にしてほしい。

エミネムさんがAviUtl講座の概要を教えてくれるそうです

最後に

本当は今作っている音ゲーが完成していれば企画立案から完成までの流れを記事にしたのですが、残念ながら間に合わなかったので動画の話をしました。

デジクリの動画制作人口もっと増えてほしいのでこの記事を読んで動画制作に興味を持ってもらえたなら幸いです。ゲーム制作人口も増えてくれ。

動画に関してですが、身内の方はSlackにDMを送ってくれれば構成以外の話はできるので質問等あればお気軽にどうぞ。

アドベントカレンダーも残り3記事、今年も残り1週間とすこしですね。
それでは、良いお年を。


tags: 書き物

  1. 音ズレの訪れ ↩︎

  2. 音楽アルバム企画 DTM班中心で行われるデジクリの企画。テーマを決めてオリジナルの曲を作り、M3やコミケ、学祭などで販売する。ジャケットはCG班の参加者が担当する。 ↩︎

  3. コミックマーケット91 2016年の冬に開催。技術書、イラスト本、音楽アルバムなどを頒布した。今年の冬コミ(C95)にも参加したかったが抽選に漏れてしまった。かなしい。 ↩︎

  4. 偉大な先輩方の過去作 本筋とは関係ないが興味のある方は下記リンクから飛んでもらいたい。 ↩︎

  5. 動画のテキストではice candy(全部小文字)、TwitterではIce Candy(単語の頭が大文字)、ジャケットではICE CANDY(全て大文字)だった。 ↩︎

  6. 嘘字幕動画 文字通り、英語やドイツ語などの音声に、全く元の音声とは関係の無い字幕をつけた動画の総称。今回作ったのはエミネムさんが教えてくれるシリーズ (リンク先はニコニコ大百科)。 ↩︎