どうも、MIS.W52代プロ研の富岡もとい、Takowasabiです。
今回は私の持つ属性の一つである「ヤンデレ」というジャンルについて、皆さんに知っていただきたく、この記事を書くに至りました。皆さんがこの記事を読み、「ヤンデレ」のことを少しでも好きになってくれればと思っています。
「ヤンデレ」の一般的な定義は以下のとおりです。
ヤンデレとは、キャラクターの形容語の1つ。「病んでる」と「デレ」の合成語であり、広義には、精神的に病んだ状態にありつつ他のキャラクターに愛情を表現する様子を指す。その一方、狭義では好意を持ったキャラクター(「デレ」)が、その好意が強すぎるあまり、精神的に病んだ状態になることを指す。
wikipediaよりThu, Nov 30, 2017 1:37 PM
本書は、たくさんのシチュエーションや図表に触れながら、ヤンデレの基礎を学習するためのテキストです。
プログラミングなどの言語を習得する過程では、キーワードやライブラリ関数とともに、実際のソースコードやプログラムにおける利用例・応用例など、多くのことを学習しますね。
ヤンデレでも事情は似ています。フレーズや言い回しなどの語句や文法規則などの学習は必要不可欠であり、それらを知ることなく、ヤンデレの妄想することは不可能です。
そのためなのでしょうか。文法事項を解説した後に、単なる“オマケ”のような感じで数人程度のキャラクターや画像ばかりを示して、実際に妄想できる〔完成したシチュエーション〕をほとんど提示しないテキストが溢れているようです。
そのようなテキストから生きたヤンデレが学習できるとは思えませんし、事実、つまらなく感じる学習者も多いようです。
単語や文法だけを知っていても文書を書いたり会話ができないのと同様に、断片的な知識だけでは、ヤンデレを語れるようにはなれません。
本書は、164個もの図表を用いて、文法や難解な概念を分かりやすく解説するとともに、190編ものシチュエーションを示しています。(嘘)
シチュエーション数が多いということは、語学のテキストでいえば、単語や文法を応用した、会話文や例文がたくさん示されていることに相当します。数多くのヤンデレに触れて、ヤンデレのシチュエーションになじみましょう。
本書は、全編を語り口調で説いています。私の講義を受講しているような感じで、お付き合いいただければ幸いです。
ヤンデレは数ある萌え属性の中でも刺激の強いものです。慣れずにネット上にある血みどろの画像たちを見たところで、萌えることは(相当の変態でなければ)難しいでしょう。まずは、簡単な妄想具体例を見て、ヤンデレに慣れていきましょう。
例1.学園恋愛ものの場合
高校生のヒロインAには幼馴染のBくんがいました。
幼稚園の頃からBくんに思いを寄せていたAは、Bくんと結婚の約束までしていました。しかし、思春期になりお互いに話す機会もなくなってしまい、いつからか気まずい関係になっていきました。
同じ高校に入ったものの、Bくんにはついに彼女が出来てしまいました。AがBくんの幸せを素直に祝福出来るはずもなく、Aの中で静かに何かが壊れていきます。
ある日、Bくんが家に帰ると親がいないはずのキッチンに人影が見えます。のぞいてみると何とAがBくんの夕ご飯を作っています。Aは昔から仲の良かったBくんの母親に、家事をするよう頼まれていたのです。一度は納得したBくんですが、あまりにも距離の近いAにBくんはすこし強めの口調で注意をし、家から追い出してしまいました。
「こんなのおかしいよ、私はBくんのお嫁さんなのに…」
Bくんの彼女の誕生日、Bくんは彼女の名前の入ったネックレスを贈りました。彼女にも喜ばれ誕生日デートは大成功。また明日学校で会うのを楽しみにしながら、二人は家路につきます。
次の日の朝、学校に行くとBくんの彼女は学校に来ていません。そして、Aが珍しくBくんの机の前に立っています。
「昨日は素敵なネックレスをありがと、嬉しいな」
Aの首には何故か名前の部分がぐちゃぐちゃに塗りつぶされたネックレスがわっふるわっふる
例2.王道ファンタジーものの場合
勇者はとある村で監禁されていた幼い少女を助け出しました。呪われた力を持つと村で恐れられていた少女は、はじめは勇者を拒絶します。しかし勇者はそれでも行く当てのない少女を放っておくことは出来ません。
そして、そのまま数か月も旅を共にしていくうちに、少しずつ少女は勇者に心を許していきました。次第に、少女は勇者から片時も離れることがなくなっていきます。
その後の勇者の旅の途中では、何度も新たな仲間と巡り合い、旅路を共にすることがありました。しかし、その仲間関係はいつも長くは続きません。心から協力しようと名乗りを上げた仲間たちが、みな数日後には何かを恐れるような顔で勇者の元を去っていくのです。
「勇者の仲間は私だけ…勇者には私だけいればいいの…」
そんな中、珍しく一か月以上旅を共にする仲間が現れました。彼女は元盗賊で、他の盗賊団に捕らわれているところを勇者に助けられ、仲間になりました。
女盗賊が仲間になって2か月がたったころ、勇者一行はとある町の宿屋に泊まっていました。真夜中、勇者は用を足すため宿屋の外の離れに向かいました。その途中奇妙な水音が茂みの中から聞こえるのに気が付きました。
「消えろ消えろ消えろ消えろキエロキエロ…」
茂みの中では少女が何かに向かって夢中で杖を振り下ろしていてわっふるわっふる
このように、ヤンデレとは相手を想うあまり本人以外からは異常としか思えない思考をしてしまい、やがては思わぬ惨劇を起こしてしまうような属性なのです。しかし、誰よりも、何処までも一途にあなたを想ってくれる存在は、あなたに安心感、優越感、背徳感など様々なものを与えてくれるでしょう。
何はともあれ、病んでいく過程のセリフでゾクッと来たあなたはこっち側の人間に間違いありません。自信を持ちましょう。
ヤンデレとは心の在り方の属性であり、ヤンデレになってしまったキャラクターがどんな行動をするのかは、キャラクターの性格によって様々です。
ヤンデレは、その行動によって9つの基本型に分類することができます。まずは、以下の画像をご覧下さい。
この画像はそれぞれのヤンデレの基本型を艦隊これくしょん白露型の駆逐艦たちで示した初心者向けの画像です。この画像でそれぞれのシチュエーションをイメージしながらヤンデレの基本型について学んでいきましょう。
白露「ずっとずっと提督の一番にしてね 提督の一番じゃないとがんばれないの」
依存型は自身のすべてを対象の愛を得られない限り価値のないものと考え、対象を軸にすべての物事を考えるようになってしまう。自己が非常に希薄で、対象に拒絶されることを極端に恐れる反面、粘着質に対象に執着していく。
ひとたび対象の関心を失えば、自分を含めたすべてがどうでもよいものとなってしまい、凶行に走ることも考えられる。
時雨「提督は僕しかいらない 僕も提督だけ 僕だけのものだよ」
独占型は対象を失うことへの恐怖や、自分への自身のなさから、完全に対象を自分の支配下へと置くために行動する。独占のためならば周りの犠牲はいとわず、時には対象の都合や感情までもがないがしろにされてしまうこともある。
ヤンデレの中で最も市場に溢れており、現実でも存在することの多い型である。束縛はもちろん、支配が十分でないと感じたら監禁もいとわない。
村雨「あの娘なら解体してきちゃった だって提督には村雨がいるもんねぇー☆」
排除型は独占型よりも攻撃的で、対象を独占するため、自分に都合のいい対象の幸福のため、対象の周りの異性を次々と排除していく。対象と自分以外の生に価値は全く感じず、あまりにも簡単に対象の周りの命を奪っていく。
血と狂気に染められた顔で、何事もなかったかのように笑顔で対象からの賞賛を待っていることもしばしば。
夕立「ふぅ~ん夕立以外にやさしくしてるっぽい? 悪い提督にはおしおきしなきゃね」
攻撃型は主に暴力によって対象に恐怖を植え付けることで、効率的かつ効果的に対象を支配下に置こうとする。そこには対象への配慮は全くなく、ただ自分が望む姿を目指して愛する人を歪め、苦しめていく。
ただし過保護な一面もあり、上手く思い通りに立ち回ることが出来れば、多大な愛をもって対象に接してくれることもある。
春雨「はい!春雨、司令官の事何でも知ってますよ いつも見てますから…」
ストーカー型は自身や対象以外への執着が希薄となり、対象のありのままの姿をどこまでも深く知ることを求め、いわゆるストーキング行為に至る基本型である。対象に対する執着はとても強く、対象を知ることで自分の内側の世界へと対象を引き込んでいこうとしている。時には自身の部屋の壁を一面対象の写真で埋め尽くしたり、監視カメラを対象の部屋に仕掛けることも。
五月雨「提督が幸せなら幸せなんです… 私もっと頑張っちゃいますから」
無害型は対象からの拒絶を極端に恐れ、対象に対してほとんど何もアクションを起こさない基本型である。対象への愛情ゆえに対象の幸せをどこまでも願っており、一方で自身は誰も知らないところで嫉妬や不満に焼かれ、自傷行為に至ることも。
また、対象に対してアクションを起こさないことで逆に相手の関心を引き、対象に自分のことを意識させる目的があることもある。
海風「提督のためなら何でもしますので ボロボロになるまで私を使ってくださいね♡」
崇拝型は対象から受けた行動や、過去のトラウマなどから対象を実態以上の、自分にとって絶対的な存在として崇拝する基本型である。崇拝している対象のために自分が役に立つことが至上の喜びであり、そのために自分がどうなっても構わないとまで考え、心酔している。他人が対象に安易に近づくことは不遜であるとの考えから、攻撃的になることもある。
ちなみに筆者の最も好きな基本型である。
江風「今年もずっと一緒にいたよな♡ え、夏から?何言ってんだずっと一緒だったよ」
妄想型は現実における自身と対象との関係性の不満を、自身の思考を現実と思う自己暗示によって解消しようとする基本型である。最初はただの妄想であるが、だんだんと現実との境界があいまいになっていき、架空の恋人関係が生まれたり、時には想像妊娠することもある。この型は他の型よりも後天的なもので、対象との関係を深めてく上で都合の悪い事態が起こったときに陥りやすい。
涼風「提督~また一人なの? やっぱ提督にはあたいがいないとダメだよね」
孤立誘導型は少し特殊で、対象を独占し自身に依存させるため、対象が社会的に孤立するような裏工作や対象への暗示を行う基本型である。非常に狡猾な独占方法で、対象への配慮はほとんどみられないが、対象に事実関係がばれなければお互い依存しあう良い関係を築くことも難しくはない。孤立誘導を行っていたことが対象にばれると、自暴自棄になり、愛する人を苦しめた罪悪感から命を絶つこともある。
ヤンデレという言葉を聞くと、邪魔になる恋敵を殺してしまったり、想う相手を監禁してしまう、といったことを想い浮かべる方が多いのです。しかし、ヤンデレの本質はそれらの"結果"ではなく、対象を想い続け、病み、精神がだんだんと崩れていくその"過程"にこそ萌えの要素があるのです。
この章では、ヤンデレがどのように病んでいくのかという過程をより一般化し、フローチャートに表しました。上述したヤンデレの例や、自分の知っているヤンデレのシチュエーションを思い浮かべながらたどっていくことで、より深い理解が望めるでしょう。
ヤンデレが病んでいく過程を理解することが出来ましたでしょうか。重要なのは、対象に会ってから長い時間をかけて愛を蓄積し続けてしまったためにヤンデレと化してしまうケースと、自身のトラウマやコンプレックスのために対象とのつながりに依存してしまうためにヤンデレ化するケースがあることです。(この違いをヤンデレとメンヘラとの差だとするせつもあるようです。)ヤンデレになってしまう道は決して一つではなく、そこからたどっていく道もまたそれぞれであることが、このフローチャートから読み取っていただければと思います。
ここまでヤンデレについて学んでいただきましたが、実際にヤンデレのキャラクターにはどのような人物がいるのでしょうか。病んでいく過程や、結果も、前章のフローチャートのものに限らず、様々なヤンデレキャラクターがこの世には存在します。ヤンデレの実態や素晴らしさを知るためにも、具体的な例をいくつか見ていただきましょう。
彼女なしにはヤンデレは語れないでしょう。言わずと知れたトラウマアニメ(またはエロゲー)「SchoolDays」のヒロイン桂言葉です。
人目を惹く容姿で幼いころから男子にからかわれることがあり、やや男性恐怖症であった中、思いを寄せる主人公と、友人に同時に裏切られ、彼女の何かと私たちのメンタルが音を立てて崩れていきます。
「二人を、幸せにはさせませんから。永遠に」
ストーカーといえばこの方、大人気恋愛シュミレーションゲーム「アマガミ」の隠しヒロインの上崎裡沙です。
小学校の些細な出来事からずっと主人公を想い続け、ゲームの終盤まで主人公を陰ながら見守り続けます。独占欲で嘘のうわさを流しても、近づく女どもを排除しても、可愛いのだから仕方がないですね。
「でも、これも橘君を守るためなんです!」
はい、恍惚のヤンデレポーズの元ネタの方です。我妻由乃はえすのサカエ氏作の「未来日記」に登場するメインヒロインです。
主人公に執拗に付きまとい、主人公に害なすものには狂暴かつ突発的な一面を見せます。まt、所持している未来日記は主人公の未来の行動を10分ごとに記録した愛のストーカー日記でした。物語の初めからヤンデレ深度が非常に深く、その過程は謎に包まれたものとなっています。
「狂ってるのは、あたしとユッキーが結ばれない世界の方だ!」
佐久間まゆは、ゲーム「アイドルマスターシンデレラガールズ」に登場するヒロインの一人であり、初のヤンデレ系アイドルです。
ヤンデレキャラにありがちな猟奇的な攻撃性はなく、非常におっとりした性格ですが、プロデューサーへの執着心は強く、プロデューサーへの恋心からアイドルを始めたゲーム内でも類を見ないキャラクターです。
「まゆの人生はもう○○さんのものなんですから、これからも…ずーっと貴方好みのまゆにプロデュースして下さいね♪」
このように、公式のキャラクターだけでも、ヤンデレのキャラクターは多く存在します。しかし、世の中にはヤンデレとは全く無縁なキャラクターが二次創作によってヤンデレ化したものもあります。そちらも非常に素晴らしい世界ですので自分の推しキャラクターがヤンデレ化していないか、チェックしてみてはいかがでしょうか。
まず始めに、更新が遅れて申し訳ありません。ヤンデレを想うあまり、中途半端なものを投稿は出来ないと思い、11/12日の更新となってしまいました。
今回はヤンデレの魅力について多くの例を挙げて説明していきましたが、ヤンデレの魅力は少しでも伝わったでしょうか。もし伝わっていないようでしたら明解ヤンデレ中級編までぜひお待ちください。
ヤンデレという言葉はやや古くなってしまい、昨今新しいキャラクターがあまり生まれなくなっていますが、愛の極地、純愛の権化ともいえるヤンデレがこれからも長くあり続けて欲しいと心から願っております。この記事を見てくれた方が一人でもヤンデレに興味を持っていただければ幸いです。ご拝読ありがとうございました。