# コミケに行こう! -コミックマーケットの概説と歩き方- 毎年2回、夏と冬に開催されるオタクの祭典―それがコミックマーケット、通称コミケです。この記事ではそのコミケについてまとめてみます。特にコミケには行ったことのない方は、この記事を読んで「コミケに行ってみよう!」と思っていただけたら嬉しいです。 ## ==1. コミケへの参加の仕方== コミケの他にも同人誌即売会は数多く存在しますが、コミケの有名さの所以はその参加者数の多さにあります。過去最高で59万人も参加したらしいです。そんなコミケに参加するにはいくつかの方法があります。 ### (1) 一般参加 コミケの最も標準的な参加の仕方で、買う側で参加するということです。一般参加をするのに、入場料などのお金はかかりません。ただし、コミケ準備委員会から、カタログを購入することが推奨されています。以下のリンクの書店で購入できます。初心者は購入するのが望ましいでしょう。 http://www.comiket.co.jp/info-a/CatalogShop.html ### (2) サークル参加 創作物を売る側で参加する方法です。サークル参加をするには、数カ月前から参加申請をした上で、抽選を勝ち抜く必要があります。また、その際に参加費をコミケ準備委員会に支払う必要もあります。 ### (3) コスプレ参加 自分のコスプレを見てもらうことを目的に参加する方法です。コスプレ参加者は主に「コスプレ広場」と呼ばれるエリアでコスプレを見せます。このコスプレ広場には、一般参加者が自由に出入りしてコスプレを見ることができます。普段は見る機会のない、ものすごいクオリティのコスプレを見ることができるので、是非行ってみるといいでしょう。 ### (4) スタッフ参加 50万人以上が参加するコミケを運営するには、それ相応の人数のスタッフが必要です。驚くべきことに、コミケスタッフはそのほとんどがボランティアで構成されています。従って、スタッフも参加者の一員なのです。このスタッフがいなければ、コミケは成り立ちません。スタッフには敬意をもって接しましょう。 ## ==2. 入場してみよう== コミケは午前10時開場です。しかし、50万人以上が参加するイベントとなると、入場するのも一苦労です。以下では、いくつかの入場の方法を紹介します。 ### (1) 始発組 始発で行って入場するための待機列に並ぶ人のことです。有名サークルの創作物となると、11時ごろには売り切れてしまうことも少なくありません。そのため、どうしても欲しいものがある場合には、始発で並ぶのもやむを得ません。 ### (2) 徹夜組 前日の夜から行って待機列に並ぶ人です。ただし、徹夜で待機列に並ぶことは準備会から禁止されています。絶対にやめましょう。 ### (3) サークル入場 サークル参加者が入場する方法です。サークル参加者には、優先的に入場できる「サークルチケット」が事前に渡されています。このチケットを使用すると開場前から入場できます。 ### (4) おすすめの入場方法 コミックマーケットは10時開場ですが、10時半ごろまで入り口に入場待機列が形成されていて、すぐに入場することができません。しかし、11時ごろになると様々な場所で入口が解放されて、自由に出入りができるようになります。そのため、売り切れそうなものを買う予定のない人は11時ごろに行くとよいでしょう。 ### (5) 闇の入場方法 本来禁止されているはずの徹夜組が年々増加していて、準備会も手を焼いています。そのためか、コミケ初日の2日程前に会場に行くと通称「徹夜チケット」なるものが貰えるらしいです。真偽は分かりません。闇ですね。 ## ==3. コミケのマナー== これと言って特別なマナーはそんなにありません。常識を守ってください。同人誌も普通に買えます。ただし、1万円札や5千円札を使うのはなるべく避けましょう。どうしてもそれしかない時は、売り子さんに使っても大丈夫かどうか聞きましょう。また、買う前に試し読みをしたい場合は、「見せて頂いてもよろしいですか?」と聞きましょう。 あと、スタッフが言っていることをちゃんと守りましょう。例えば、走らない、エスカレーターの上を歩かない、立ち止まり禁止エリアで立ち止まらない、などです。 ## ==4. 特殊用語の解説== ### (1) 壁サークル 会場の壁際に配置されているサークルのことです。壁際のサークルはスペースを大きくとれるため、通常壁際には大手サークルが配置されます。 ### (2) 島中サークル 壁サークルではない、会場の内側に配置されたサークルのことです。多くのサークルは島中にあります。 ### (3) お誕生日席 島中サークルの中でも人気の高い中堅サークルは、島の端(お誕生日席)に配置されます。 ### (4) シャッター前 壁サークルの中でも特に人気があるサークルはシャッターがある位置に配置されます。これは、長い列を会場の外側に形成できるためです。もしシャッター前を狙うのだったら、少なくとも始発入りすることは必要になってきます。 ### (5) 牛歩 牛が歩くように、列の進みが遅いことを指します。 ### (6) 最後尾札 列の最後尾にサークルのスタッフが配置されていない場合、列の最後尾に並んでる人が最後尾であることを示す最後尾札を持っている必要があります。最後尾札がある列に並んだ場合は、最後尾札を受け取って頭の上に掲げましょう。 ### (7) 一人一限 一人につき、一つしか買えないということです。大手サークルでは転売ヤ―が買い占めることを防ぐために、買える上限数を設定してることが多いです。 ### (8) 宝の地図 行くサークルの場所をメモった地図のことです。 ### (9) ファンネル 他の人をお使いに行かせることです。 ### (10) コミケ雲 夏コミで極稀に見られ、伝説と呼ばれる現象です。夏コミの会場では、暑さと大量のオタクたちの汗によって湿度がものすごく高くなります。ビックサイトでは天井にエアコンがついているので、この湿度の高い空気が天井付近で冷やされます。すると、天井付近に雲のようなものができることがあるのです。会場の空調設備が改善されたためか、この現象は長年観測されていませんでした。しかし、実際にコミックマーケット84(2014年夏)についに観測されました。僕もその場にいましたが、この日は2014年で一番の猛暑だったので、あまりの暑さに視界が霞んでるんだと思ってました。 ### (11) いなご その時々の流行のジャンルの同人誌しか出さないサークルのことです。こういったサークルは、小遣い稼ぎが目当てで同人誌のクオリティは低いことが多いので買わないようにしましょう。 ### (12) 西・東 ビックサイトは会場が西1~4ホールと東1~8ホールに分かれています。コミケではその全てが使用されます。通常の配置であれば、西1・2及び東1~7が同人ブース、西3・4が企業ブース、東8がコスプレ参加者用更衣室です。 ## ==5. その他注意事項== コミケ当日はとにかく人が多いので、特別な注意が必要です。まず、夏コミはマジで暑いので、熱中症対策は十二分にしましょう。また、人との待ち合わせも苦労します。できるだけ一緒に行動し続けるか、会場の外で待ち合わせするようにしましょう。さらに、会場内では人の流れを作るために、様々なところで通行規制がされています。始めて行く人はほぼ確実に迷うので、覚悟しておきましょう。 ## ==6. 最後に== 長くなりましたが、実はまだまだ書きたかったことがたくさんあります。特に、僕が行ったことのある壁サークル批評を書きたかったんですが、それはまたの機会に。僕はもちろん同人誌が好きなんですが、それと同時に他の同人誌即売会とは違った、コミケというイベントそのものが好きです。直近では、12月29日~31日にコミケ93が開催されます。興味がある方は是非行ってみてください。 ## ==7. リンク== - MIS.W52代非公式アドベントカレンダー https://adventar.org/calendars/2595#list-2017-12-02 - コミックマーケット公式サイト http://www.comiket.co.jp/ - コミケウェブカタログ https://webcatalog.circle.ms/
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