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title: Appendix 01 「プログラミング言語」で用いる開発環境の整備方法
description: 2025年度「プログラミング言語」配布資料 (A01)
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# 「プログラミング言語」で用いる開発環境の整備方法

「プログラミング言語」では，主に以下の3つの言語について学習します．

- Java
- OCaml
- C

開発環境について，
- Java 用に，`Eclipse Temurin` のインストール方法を説明します．ほかの OpenJDK ディストリビューションでも構いません．(既に動いていれば新たにインストールする必要はありません．)
- OCamlの環境を整えるために，ここでは[OPAM](https://opam.ocaml.org/)というOCamlのパッケージマネージャを利用します．
- Cの開発環境として，ここではGCC(macOSではClang)を用います．

計算機科学コース計算機室のパソコンの開発環境の整備方法は[Ubuntu](#Ubuntu)を参照してください．

講義受講者は，わからないことがあれば，Slack で質問してください．

## 開発環境のセットアップ

### Windows

1. WSL(Windows Subsystem for Linux)をインストールして，Windows上にUbuntu 24.04の環境を準備します．
- WSLのインストールの具体的な手順は[WSL を使用して Windows に Linux をインストールする方法](https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows/wsl/install)を参照してください．
インストールするディストリビューションは[Ubuntu 24.04](https://apps.microsoft.com/detail/9nz3klhxdjp5?hl=ja-JP&gl=JP)でよいでしょう．
- Windows 10以前の古いOSを使っている人は，[VirtualBox](https://www.virtualbox.org/)などの仮想化ソフトウェアを用いることで，仮想マシンの上にUbuntuの環境を構築することができます．

2. [Ubuntu](#Ubuntu)と同様にして各言語の環境を構築します．

### macOS

1. Java については [Eclipse Temurin](https://adoptium.net/) からインストーラをダウンロードし，指示に従ってインストールします．

2. Command Line Toolsをインストールします．Command Line Toolsは[Xcode](https://apps.apple.com/jp/app/xcode/id497799835)をインストールすればよいです．
- これによりGCC(Clang)がインストールされます．

3. [Homebrew](https://brew.sh/ja/)をインストールします．

   /bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"

4. OPAMをインストールします．

   brew install gpatch
   brew install opam

5. [OPAMの初期設定](#OPAM%E3%81%AE%E5%88%9D%E6%9C%9F%E8%A8%AD%E5%AE%9A)に従ってOPAMの初期設定を行います．

### Ubuntu

1. Eclipse Temurin は[ここの指示](https://adoptium.net/installation/linux/)に従ってインストールしてください．

2. OPAM(およびOPAMの初期化に必要なパッケージ)をインストールします．

   sudo apt install -y build-essential unzip
   sudo sh -c "$(curl -sL https://raw.githubusercontent.com/ocaml/opam/master/shell/install.sh)"

- 計算機科学コース計算機室のパソコンにはインストール済みですので，この工程は不要です．
- Ubuntuにある `opam` パッケージのバージョンは古いので，必ず上記の `install.sh` スクリプトからインストールして，最新版(OPAM 2)を入手するようにしてください．
- Ubuntu向けには[PPA](https://launchpad.net/~avsm/+archive/ubuntu/ppa)もあるので，そちらを利用してOPAM 2を入手するのでもよいです．

3. [OPAMの初期設定](#OPAM%E3%81%AE%E5%88%9D%E6%9C%9F%E8%A8%AD%E5%AE%9A)に従ってOPAMの初期設定を行います．

## OPAMの初期設定

次のコマンドを実行します．

opam init -y --disable-sandboxing
opam switch list-available ocaml-base-compiler
opam switch create X.XX.X
eval $(opam env)
opam install utop

1. `opam init -y --disable-sandboxing`: OPAMを初期化します．
- OSがWindowsの場合は，必ず `--disable-sandboxing` を指定します．Windowsでない場合は指定しなくてもよいです．

2. `opam switch list-available ocaml-base-compiler`: インストール可能なOCamlコンパイラのバージョンを確認します．

3. `opam switch create X.XX.X`: 特定のバージョンのOCamlコンパイラをインストールします．
- `X.XX.X` の部分にはさきほど確認したバージョン番号のひとつを指定します．(バージョン4系統最新の 4.14.0 を入れればよいです．バージョン5系統は開発環境が動くかわかりません．)
- このコマンドの実行には数分以上かかるので気長に待ちましょう．

4. `eval $(opam env)`: 環境変数を設定します．

5. `utop` というインタラクティブ処理系(対話環境)をインストールします．

## エディタ設定

OCaml については Real World OCaml という書籍(のベータ版)を参考にしてください．[Editor Set-up](https://dev.realworldocaml.org/install.html#editor-setup)

Java については VScode 使いの人は [Java Extension Pack](https://marketplace.visualstudio.com/items?itemName=vscjava.vscode-java-pack) が便利です．動作には Java 11 以上が必要です．`.jar` ファイルを扱う方法については[このページ](https://github.com/microsoft/vscode-java-pack/blob/main/release-notes/v0.9.0.md#work-with-jar-files-directly) を参考にしてください．

C については，好きなエディタを使ってください．プログラムのコンパイルにはターミナル(コマンドプロンプト)を使います．

## FAQ

Q. 何もしないのにopamが壊れた．

A. ひとまず `eval $(opam env)` を実行してみましょう．
それでもだめなら，opamを再インストールしてみましょう．
`~/.opam` を削除した上でこのページの手順を最初からやり直してみてください．

###### tags: `プログラミング言語講義資料`