--- description: 2021 TGDFセッション「Thinking Outside the Box - Lessons from Superliminal」日本語訳 image: https://i.imgur.com/kpqZUT7.png tags: Game Dev,TGDF --- # 枠にとらわれず考える - 『Superliminal』からの経験談 ![Superliminal](https://i.imgur.com/kpqZUT7.png) セッション紹介(英語):[Thinking Outside the Box - Lessons from Superliminal](https://2021.tgdf.tw/en/speakers/17) YouTube動画(英語、繫体中国語):[[2021 TGDF] 跳脫框架思考─《Superliminal》開發經驗談 (Albert Shih)](https://www.youtube.com/watch?v=r7YyvWlQagM) 参考資料(繫体中国語):[2021 TGDF 台北遊戲開發者論壇 共筆筆記](https://hackmd.io/UkbaLztvSvKcdiEwXBza8g) # 講者自己紹介 * Albert Shih。 * アメリカに生まれて、台湾で育った。大学以来ずっとアメリカにいていた。 * 『Superliminal』のディレクター。 * Pillow Castle Games:七人のゲームスタジオ。 # Superliminal ## どんなゲーム? * 強化遠近法(Forced perspective)のゲーム。 * 曖昧な距離感で錯視をさせる。 * アートと撮影作品によく見られる: ![強化遠近法の写真](https://i.imgur.com/zFAJY68.png) * 映画も: **How Silent Movie Special Effects Were Done** {%youtube oBSpuZDKaKI %} **How Lord of the Rings used forced perspective shots with a moving camera** {%youtube QWMFpxkGO_s %} * 「強化遠近法」をゲームメカニクスにする。 * 例えば、物を視線と透視によって、大きさを変える。 * 2Dの画像から3Dの物体に変える。 **Superliminal Launch Trailer** {%youtube _SX8XMwMw6Y %} ## どうしてこんなゲーム? * 物の移動方法を考えていた... * パズルゲームによく物の移動に関わる。 * たくさん考えたが、複雑な方法ばかり... * じゃ落とすだけでどう? * 眠り前によくこんな問題を考えていた。 ![アイデアの考え方](https://i.imgur.com/Ur0kdL0.png) ## どうやって作る? * 原理はとても簡単だ。 * 下の画像の二つ物は大きさが違うけど、カメラから見ると同じ。 ![同じ大きさに見える](https://i.imgur.com/xglZuWI.png) * しかし、全く同じではない。 * 物が移動する時に、実際の大きさが変わる時に、 光と影は明らかに違うになった。 * 最初は心配していたが、この表現のほうはもっとリアリティがあるから、 このまま変わらないようにした。 ![光と影が違う](https://i.imgur.com/olANzJz.png) ![光と影が違う2](https://i.imgur.com/Hj7JRVz.png) * 実作の数学も割と簡単だ。 * カメラとの距離の倍数 = 物の大きさの倍数。 * あらゆる物は線型だから、比例は同じ。 ![同じ比例](https://i.imgur.com/SxG0Vy4.png) * 難しいのは、置くの場所の判定。 * だから問題になるの地形をなるべく使わない。 ![置き簡単](https://i.imgur.com/0UPq93R.png) ![置き困難](https://i.imgur.com/rsaEykA.png) * 特定の視角から画像が見えるタイプのパズルは、 作るも簡単だが、プレイヤーを納得させないといけない。 * プレイヤーは「私から見ると、この角度で画像が完成したのに!」 みたいの意見もよくある。 * 画像に光と影の情報も一緒に与えば、答えももっと明確になった。 ![光と影の情報も一緒に与える](https://i.imgur.com/OOwc5E3.png) ![光と影の情報も一緒に与える2](https://i.imgur.com/KKqkpEK.png) # 開発過程 ## 開発時間 * 本当に難しいことはスケジュールの設定。 * とても長い時間がかかった。 ![開発時間](https://i.imgur.com/nbe2fUy.png) ## 学生時代 * 2014年の時に、プロトタイプの反響はいいだが、 完成するまでにはまだ遠いことを知っていた。 * 先生に意見を聞いた: 「証拠はないけど、先生の経験の中に、 もしみんな今は本当にあるものが好きならば、 その先も同じ、たとえ数年後でも。」 * この話しは後の開発過程に証明された。 ![先生の答え](https://i.imgur.com/ENvXxV6.png) * 最初は2012年の自由課題で作った。でも続けて作ていなかった。 * 2013年の「SENSE OF WONDER NIGHT」を何プロトタイプを投稿したくて、 そのゲームを少しだけ強化して投稿した。 * 2014年にもう一度このテーマで研究課題を使った。 今回は何名学生で一緒に研究しました。 * 課題が始まる前に、 「SENSE OF WONDER NIGHT」で使った動画をYouTubeにアップロードした。 まさかネットに拡散されて、百万回以上に視聴された。 * 同じの動画も「SENSE OF WONDER NIGHT」のチャンネルにアップロードしたのに、 これほどの差があった。 どうやって物を世間に見せるも重要な課題、それを認識した。 **Tech Demo for Pillow Castle's First Person Puzzler (Superliminal)** {%youtube HOfll06X16c %} ## インディ時代 * 開発の進捗がよくない。 卒業後みんなはそれぞれの事情があって、一緒に開発ことも無理になった。 一人の開発に戻った。 * 2015年に「IndieCade」を参加した。 あるメディアはプレイ動画をアップロードして、少し注目をもらった。 * 2016年Loganはその動画を見って、彼に連絡を取って、一緒に開発したいと言った。 * その後に資金も調達した。メンバーも少しずつ増えた。本格の開発になった。 * 2019年にやっとリリースした。 **Optical Illusion Perspective-Based Puzzle Gameplay: Museum of Simulation Technology** {%youtube HEBEQhwG-rU %} # Think Outside The Box ## Superliminalに * 「枠にとらわれず考える」はこのゲームで使った原則の一つ。 * 遠近法や錯視と似ている。 * 面白いパズルゲームによくある考え方。 * 例えば『Portal』の初めての運動量パズル。 * 数独パズルみたいにやれば解けると違って、 思考方法が変わらなければ解けない。 ## ゲーム開発に * 一つゲームを完成するはもう大変なのに、売れて有名になるのはもっと難しい。 * 面白いゲームはいくらでもあるけど、実際に買って遊んだのもほんの一部だけ。 * 買われたゲームには相応の理由があるはず。 **ウィッシュリストに買ってなったゲーム...** ![ウィッシュリスト](https://i.imgur.com/n8siiZN.png) * どうすればゲーム業界に生き残れられるか? * この問題に対して、たくさんの意見と答えがもらえるはずだ: ![サバイバルルール](https://i.imgur.com/ywwcLIi.png) * これらの答えは実にいいアドバイスだけど... * それぞれの前提がある。 * 自分のゲームに合わせるのは一部しかない。 ![もしも](https://i.imgur.com/QtdFTcV.png) * たとえ上位30名売れるお菓子を研究しても、必ず特定の一つ味が売れるとは言えない。 * 逆に30名以外のお菓子も参考できる。 * 売れる方法はとても多い。考え方も同じ。 ![お菓子](https://i.imgur.com/3a7GerE.png) ## 考え方 * アートの質は最善に尽くす? * 『Undertale』は悪いの方にほしい。 * ゲームの目的に合わせるために。 ![Undertale](https://i.imgur.com/UrtceRZ.png) * チームでゲームを作るは一番いい? * 『Return of the Obra Dinn』の開発者にとって、 チームワークは一番難しいこただ。 だからどれほど大変でも一人がマシだ。 ![Return of the Obra Dinn](https://i.imgur.com/NKHf23a.png) * 最強のゲームエンジンを使う? * ゲームエンジンを選んだ理由はそれぞれ: 使いやすい?長い時間で使って慣れた? そもそも他のゲームエンジンを使っても結果が変わらない? 成功のゲームを作ったが、本当は後悔した? * どんな理由でも有り得る。 ![Game Maker](https://i.imgur.com/VybXfEI.jpg) * 成功は全ては例外なので、真似をするな。 どうしても成功したければ、例外になろう。 ![例外](https://i.imgur.com/3Teq2Pf.png) * 60%のレストランが一年目につぶれる、80%のレストランが五年目につぶれる。 * みんなと同じことをやっても失敗になる。何なら新しいことを試しないか。 ![レストラン](https://i.imgur.com/A6WGOR0.png) * いくら他人のゲームを研究しても、 開発者たちはどうやってそこに着いたこともわかるはずがない。 * わからないことを真似しても... ![検死](https://i.imgur.com/tEtEWwM.png) * 平均の誤謬。 * 1950年のアメリカ空軍は新たなコックピットのサイズを決めたい。 平均数値を計算して使いたいが、3.5%の人だけに合った。 * みんながやっていることが、自分にも合うに限らない。 ![平均の誤謬](https://i.imgur.com/fqw9wEM.png) * やるなら一になる。 * ペプシVSコカコーラ。 ペプシは二位に維持するためだけに、毎年マーケティングにかかった金は、 コカコーラより数百万ドルほど多いという話がある。 ![一になる](https://i.imgur.com/5U29y4t.png) * たとえ『ブレスオブザワイルド』を真似して作ったゲームは、 本当によく作り上げても、 プレイヤーたちはやはり『ブレスオブザワイルド』を買う。 * 「市場細分化」を考える。 ![市場細分化](https://i.imgur.com/v5W5Mug.png) * インディ・ミュージックVSポップ・ミュージック。 ![選択](https://i.imgur.com/WBF7XAl.png) * 時間が有限ならば、特別になれる物を選ぼう。 ![特別な](https://i.imgur.com/asJHGOx.png) ## どう考える * 知っていたことから。 例えば見ているテレビ番組で見た設定。 * ぼんやりしながら考える。 眠り前に、シャワーを浴びる時に、何もしていない時に。 * 人と雑談する。 ![ヒント](https://i.imgur.com/KAW4dFH.png) ## ルールを破る例 * 現実世界の物は、大きさに関わらず落下スピードがほぼ同じ。 * しかし、みんなは大きい物の移動に遅い印象がある。 **Antz - The Big Shoe HD** {%youtube gAqPHk_k7K0 %} **POWDER EXPLOSIONS! Introduction to Miniature Pyrotechnics** (01:36~01:55) {%youtube Zr1mkXA89rI %} * おかしい物理だけど、プレイヤーにいい感じにさせられるから、 『Superliminal』の重力はプレイヤーの大きさによって調整されている。 ![重力](https://i.imgur.com/DkuI6cd.png) # 結論 * ルールにこだわりは危険だ。 成功は例外で、各自の状況に適用しかできない。 * 自分のルールを作ろう! 自分を理解するから。 ![結論](https://i.imgur.com/dt7RiKr.png) # Q&A ## 1. 開発時間はそんなに長いでした。その期間に似ているゲームが出ることに心配していませんか? * 心配はもちろんありました。しかしプロトタイプの動画が出た後に、逆にみんなに似ているゲームを開発の考えをやめさせた気がしました。(似ているゲームを作りたくない開発者も多いと思います。) * このゲームが発揮できる空間も実に大きいです。例え似ている遊び方のゲームが出ても、差別化の可能性も高いです。簡単にあきらめるでもありません。 ## 2. プロトタイプの動画に有名なメーカーでパクられる心配がありませんか? * ゲームのジャンルによって、パクリのやすさも違います。 * カジュアルとソーシャルゲームと違って、『Superliminal』は簡単にパクられるゲームではありません。 * ## 3. 開発の間は、あきらめるの考えがありましたか? * 最初の時に、完成することにこだわっていませんでした。同時にも履歴書を送っていました。 * 資金をもらった時こそ、完成しなければならないの考えがありました。 * いつでも予備のプランを備えています。 ## 4. 経験が足りない学生チームに、真似をするも仕方ないですが、また他のやり方がありますか? * 逆にそんなに細かいこと考えなくても、一番クレイジーなゲームを作るべきです。リスクに一番低い時期ですので。 * 大人になったら、経験は確かに増えたけど、色々配慮しないといけないこととストレスも多くなりました。 ## 5. 新しい遊び方のゲームには、プレイヤーの学習コストも高くなりました。新しい体験と遊びやすさのバランスはどう取っていましたか? * 考えたことでもありません。そんなに真新しいゲームでもありません。ゲームに使っているものも人々の生活にある物です。 ## 6. パブリッシャーを探すとマーケティングの過程はどうですか? * 両者のやり方は似ていました。直接ゲームプレイをパブリッシャーとプレイヤーに見せたら、大体すぐ理解されました。 ## 7. 今後は続けてゲームを作りたいですか? * 続けてやりたいです。ゲーム業界はまだまだ若いです。誰でもやったことのないことはまだ多いです。 ## 8. スケジュールは設定しますか? * 今振り替えたら、前は作りながら色々ことを試しました。次があれば、制作前期にもっと時間を入れたいです。企画がもっと完全にしたから、また人を探して制作に入ります。 * 俺は自分で決まったことによく疑っていました。みんなの考えも配慮していました。もっと自分の声を聞くべきで、自分は一体何が欲しいですか。 ## [Steam](https://store.steampowered.com/app/1049410/_Superliminal/)のレビューは一万に近いです!応援よろしくお願いします!