--- tags: TrRun4 id: Theo-D04_picturalism.md --- # 檜山トレラン4 D04 絵図主義の基本用語 絵図主義〈Picturalism \| ピクチュアリズム〉は“主義”であって、反絵図主義者〈アンチ〉がいたとしても、どちらが正しいかを論理的・客観的に判断する方法はない。その意味で、絵図主義は、==政治的・宗教的態度==と同種のものである。 が、絵図主義のメリットは明確に指摘できる。 1. 絵図は、計算デバイスとして強力なツールである。 2. 次元と幾何的モデルにより、抽象的概念とそれらの相互関係を整理できる。 絵図に関する基本用語を列挙する。 ## 方向 | 番号 | 別名 | 正負 |備考 | |---------|-----|------|-----| | 第一方向 |横方向 | 左右 | 常識的x方向 | | 第ニ方向 |縦方向 | 上下 |常識的y方向 | | 第三方向 |横断方向 | 前後 | 時間方向との解釈が多い | 注意: 1. 横=水平、縦=鉛直 ともいう。 2. 上下は、top-bottom 。 3. 第三方向を空間的に解釈するなら、前後は front-back または front-rear または bow-stern 。時間的に解釈するなら、前後は before-after 。 4. 時間方向としての解釈は比喩的・便宜上なので、真に受けて==刷り込みにしない==ように注意! ## キャンバスと断面 広義ストリング図の場合。 ### 0次元 キャンバス形状: - 点 基本セル: - 点、ドット ### 1次元 キャンバス形状: - 区間 基本セル: - セグメント、区間 - 内部に描かれている模様はドット図 断面:適切な用語がないが、次のように言えば誤解はないだろう。 - 断面の点 ### 2次元 キャンバス形状: - 矩形、四角形、方形 基本セル: - タイル - 内部に描かれている模様は狭義ストリング図 断面:適切な用語がないが、次のように言えば誤解はないだろう。 1. 縦に切った断面〈切り口〉の線 2. 横に切った断面〈切り口〉の線 キャンバス/タイルの境界の呼び名 1. 左境界線 2. 右境界線 3. 上境界線 4. 下境界線 ### 3次元 キャンバス形状: - 方体、3次元矩形、6面体 基本セル: - 箱〈box〉、レンガ〈brick〉、ブロック - 内部に描かれている模様はサーフェイス図 断面:適切な用語がないが、次のように言えば誤解はないだろう。 1. 縦に切った断面 1. 横に切った断面 3. (第三方向を時間方向とした場合に)スナップショット、スチル キャンバス/レンガの境界〈表面〉の呼び名 1. 左{境界}?面 2. 右{境界}?面 3. 上{境界}?面 4. 下{境界}?面 5. 前{境界}?面 6. 後{境界}?面 前後が時間方向のときは、before{境界}?面、after{境界}?面と言ったほうが誤解が少ない。 ## シングの絵図表現の呼び名 ### キャンバス0次元 | シング | 呼び名 | 備考 | |-------|--------|------| | 0/0 | 点、ドット | 一点空間内の点| ### キャンバス1次元 | シング | 呼び名 | 備考 | |-------|--------|------| | 0/1 | 区間、インターバル |色々とオーバーロード | | 1/1 | 点、ドット | 色々とオーバーロード | ### キャンバス2次元 | シング | 呼び名 | 備考 | |-------|--------|------| | 0/2 | エリア、面 | 背景 | | 1/2 | ワイヤー | | | 2/2 | ノード | 2-シングの表現はカローラ | 一番多く使われているモノイド圏のときは、歴史的な事情(次元の付け間違い)から: | シング | 呼び名 | 備考 | |-------|--------|------| | -1/1 | エリア、面 | 背景 | | 0/1 | ワイヤー | 0-シングがワイヤー | | 1/1 | ノード | 1-シングの表現はカローラ | 次元は(人類が)間違っているので==整合性はない==。 ### キャンバス3次元 | シング | 呼び名 | 備考 | |-------|--------|------| | 0/3 | チャンバー〈チェインバー〉、バルク | 体積を持つ区画 | | 1/3 | ウォール〈壁〉 | | | 2/3 | ワイヤー、シーム | | | 3/3 | ノード | 特異点になっている | ## (n + 1/n)-シングの描き方 1. 広義ストリング図の等式、イコール記号を使う。 2. 広義ストリング図の書き換え〈rewrite \| redraw〉、適当な“太さ”の矢印を使う。 3. (n + 1)次元の箱として描くが、表面の模様だけで内部は見えないブラックボックスとして描く。ギロー〈Guiraud〉の流儀。 4. (n + 1)次元の箱に埋め込まれた広義ストリング図をちゃんと描く。一般には難しい。特異点理論を必要とする。 5. n次元スチルを何枚か並べたムービー{フィルム}?で描く。n = 2 なら、それほど難しくない。 6. (n - 1)次元スチルを何枚か並べたムービー{フィルム}?のムービームーブ〈movie move〉で描く。n = 4 のときが、ローズマン/カーター/斎藤/リーガ〈Roseman-Carter-Saito-Rieger〉理論。n = 2, 3 は知らんが、パッヒナル〈Pachner〉がやっていたかも、たぶん。