# GTFSデータの作成期間と有効期間の設定方法ガイド(たたき台) **※は議論が必要なポイントです** ## このガイドの適用範囲 + このガイドが対象とするGTFSデータは、経路検索サービスなど主にGTFSデータ作成者以外の第三者が提供するサービスへの利用、バス事業者が行う国等への申請・届出業務への利用、公共交通分析などの分析・調査研究への利用、その他オープンデータ公開など汎用的な利活用を目的として作成されるGTFSデータです。 + バスロケなど特定の目的のために、上記の汎用的な利用目的のGTFSデータとは別に作成されるGTFSデータはこのガイドの対象外です。 + **※バスロケ等で使用するためにダイヤ管理システムから毎日定刻に出力されるGTFSなどを対象としないという趣旨です。** ## GTFSデータにおける有効期間の設定場所 + GTFSでは、feed_info.txtにデータの有効期間の開始日と終了期間を記述します。すなわち、データの有効期間を連続する期日からなる期間で設定します。有効期間を1日だけとすることは可能ですが、飛び飛びの期日を指定すること、例えば、2021年4月1日~9月30日の間の平日だけというような指定はできません。 + また、平日ダイヤ、休日ダイヤ、お盆ダイヤのような区分についてはservice_idを設定し、それぞれのservice_idが運行する(あるいは運行しない)期日を曜日、日付で指定します。 ## GTFSデータの有効期間の設定ガイド ### データの有効期間の開始日 + GTFSデータに書き込まれているバスに関する情報(バス停、路線、運行時刻、運賃等)はいわゆるダイヤ改正や運賃改訂の時点で変化しますので、ダイヤ改正や運賃改定の時点で新しいGTFSデータを作成する必要があります。 + この場合、GTFSデータの有効期間の開始日はダイヤ改正日・運賃改定日(以下「ダイヤ改正日等」という。)とします。 + service_idの有効期間の開始日は、「平日」、「土休日」のように一年を通じて適用されるものはダイヤ改正日等とし、「お盆」、「年末年始」、のような限定した短期間に適用されるものや特定のお祭りの日だけに適用されるものは、それぞれお盆、年末年始、祭礼の期間を設定します。 ![](https://i.imgur.com/NuuLPiu.png) ### データの有効期間の終了日 + 次回のダイヤ改正日等が決まっている場合(例えば、毎年4月1日にダイヤ改正を行う場合など)には、ダイヤ改正の前日をデータの有効期間の終了日とします。 + 次回のダイヤ改正日等が未定の場合には、ダイヤ改正等が予想される時期の少し後を終了日とします。例えば、「(JRのダイヤ改正と合わせて)3月中旬頃の見込み」であれば3月31日、「4月上旬ころ」であれば4月30日などとしておきます。これは、ダイヤ改正日等が確定したときに新しいGTFSデータを作成・公開することになりますが、新旧データの間にデータの有効期間の空白期間を生じないようにするためです。もし、有効期間に重複が生じても、新しいデータの有効期間の開始日が優先されます。 ![](https://i.imgur.com/r3BtgKG.png) + ダイヤ管理システム等からGTFSデータを出力する場合には、システム上設定しているダイヤの有効期間をGTFSデータの有効期間としても構いません。 + **※CPからは祝日設定を6か月後くらいまでしてほしいとの意見がある。データの有効期間を1年間としてcalendar_dates.txtだけ1年半分記述してもよいかは要確認。Validatorで警告が出るのではないか。もし、4月のダイヤ改正でGTFSを更新する場合で3月の時点で6か月後の祝日設定データも必要であれば、終了期間を1年半後としておく必要がある。** + **※ダイヤ管理システムメーカーに対応可能か要確認。** ### 長い期間の設定の可否 + ダイヤ改正等が数年に1回しかないようなコミュニティバスなどで、有効期間の終了日を例えば5年後に設定することは論理上は可能です。ただし、calendar_dates.txtの祝日設定などを5年間分記述しておく必要があります。 + 一方、GTFSデータの作成をバス事業者や市町村の業務のルーチンに入れておかないと、データが期限切れになったときにデータの更新を失念する可能性があります。また、将来、祝日が変更になる可能性もあります。このため、データの有効期間は最長でも1年程度(**あるいは1年半**)とし、少なくとも1年に1回はGTFSデータを更新することを推奨します。 ### お盆ダイヤや年末年始ダイヤが未定の場合の有効期間の設定方法 + 例えば、4月1日にダイヤ改正があり、開始日を4月1日とするGTFSデータを作成するが、お盆ダイヤや年末年始ダイヤが未定、あるいは特殊ダイヤとなるお盆や年末年始の期間が未定である場合にはデータの終了日の設定方法が2つ考えられます。 + 第1は、終了日を翌年3月31日とし、お盆ダイヤや年末年始ダイヤを含まないデータとする方法です。お盆ダイヤが確定したらお盆以降のデータを公開します。この場合、最初のGTFSデータ公開時には、お盆や年末年始も通常の平日、休日等のダイヤで運行するという意味になります。 ![](https://i.imgur.com/G4ygsCU.png) ![](https://i.imgur.com/gh4wAfq.png) ![](https://i.imgur.com/XIzyDTw.png) + 第2は、お盆期間が8月13日からであれば、4月時点ではデータ終了日を8月12日と設定する方法です。この場合8月13日以降のデータはないことになります。 ![](https://i.imgur.com/lXvJ5Nv.png) ![](https://i.imgur.com/ZrKl8UP.png) + **※第1の方法ではお盆期間、年末年始で検索すると間違った時刻が表示され、第2の方法ではお盆期間以降で検索すると検索結果が出てこないというのが理屈上の検索結果であるが、CPに実際の検索結果を聞き、いずれにせよデータ不足であるがどちらのデータのほうがよいか聞く必要がある。** + **※また、第1の方法にして、「お盆、年末年始にはダイヤが変わります」という注記をどこかに入れるという選択肢はあるか。** ### ダイヤ改正が短い間隔で続く場合の設定方法 + 路線によりダイヤ改正日が異なる場合、例えば、4月3日、4月17日、4月24日にダイヤ改正がある場合には、3つのGTFSデータを作成します。 ![](https://i.imgur.com/ehSqeBT.png) + ただし、Google乗換案内においては将来のGTFSデータは1つしか登録できません。したがって、4月3日以前に下図の3つのファイルをファイル1、ファイル2、ファイル3の順でアップロードした場合、ファイル3だけが有効となり、4月3日以降も4月2日までのダイヤとなってしまいます。また、4月2日以前のファイルの有効期限の終了日の翌日から4月23日までの期間はデータが空白になります。 ![](https://i.imgur.com/DylZmNJ.png) + このため、Google乗換案内へのデータ提供を考慮すると、データの有効期間を下図のように設定し、4月3日以降にファイル2を、4月17日以降にファイル3をGoogleにアップロードする必要があります。 + **※国内CPでの取り扱いについて要確認** ![](https://i.imgur.com/oU8QZYT.png)