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SSD団ハード班の黙示録 俺たちが陰の立役者

はじめに

この記事は、Aizu Advent Calendar 2022の12日目の記事です。
あと、自分の誕生日でした(遅刻)

SSD団とは

SSD団とはIVRC2022に参加するために結成されたA-PxLとREMsの混合チームである。
正式名称は「遭難したい土鍋の団」です。
ちなみに、申請時には団体名をA-PxLのみ書いて提出してしまったので、公式サイトなどにはREMsの名前は載ってないです

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作った装置

  • リュック型タンク
  • 低体温再現装置
  • 手の震え再現

これらの装置を順番に紹介していきます

リュック型タンク

体験者にはリュックを背負ってもらい、プレイに合わせてリュックがだんだん重くなっていきます。
これは、山の中を移動した疲労を再現する機能です。

シードステージでの実装

シードステージでは、「タンク内にあるポンプからリュック内にある2Lペットボトルに水を流す」セットを4個用意しました。
また、電源供給は乾電池4本(6V)を利用しました。

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問題点1

  • 乾電池の消耗により電圧変化が起こりポンプの勢いが変わる
  • バッグの入り口でホースが曲がって水が入らない

これらの問題点により、バッグに水がたまるのに大きなむれが発生しました。

問題点2

  • ペットボトルからタンクに水を戻すのが手動になってしまう
  • ペットボトルを床に置くとサイフォン現象により、タンクから水がペットボトルに流れて漏れてしまう

これらの問題点により、時間や手間がかかってしまう。

リープステージでの実装

リープステージでは、「タンク内にある二つのポンプからリュック内にある5Lの給水袋に水を流す」セットを2個用意しました。
また、電源供給には直流安定化電源を利用しました。

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問題点1の解決

  • ホースの数が四本から二本にした
  • 電源を乾電池から直流安定化電源にした

ホースが折れにくくなり、電源が安定したことにより解決した。

問題点2の解決

  • 給水袋の底までホースを伸ばした

サイフォン現象により給水袋からタンクに水が自動で戻るようにした。

低体温再現装置

夜の山での行動を想定しているので、体がどんどん冷えていくため、それを再現します。

初期構想

体にホースを巻いて、そこに水を流すことで体全体を冷やします。

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問題
服の上にホースを巻いて水を流すだけでは冷えを感じなかった。

第二構想

体の節々にペルチェ素子を設置して、体全体を冷やします。

問題
ペルチェ素子一つに対して、冷却効果が想定よりも低かった。

最終構想

血管が多い首のみをネッククーラー(ペルチェ素子)を用いて冷やします。
首を冷やす部分は既存商品をマイコンのIOで制御できるようにしました。

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シードステージとリープステージでは共通でこの方式を採用しました。

手の震え再現

夜の山での行動を想定しているので、体が冷えていき手が震えます。その震えを再現しています。
バッグにあるESP32から手袋に付けた振動モータを操作しています。

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シードステージ当日について

シードステージでは審査員と参加者のみに体験をしてもらいました。
開発がぎりぎりになってしまい、メンバーの車で行くことにしました。
当日のメンバーとしては、ソフト班二人とハード班の自分一人が行くことになりました。
元々はソフト班の二人だけの予定でしたが、各機器の強度面に不安があったため急遽自分が参加しました。

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体験の流れについて

体験開始前

  1. 足にトラッカーを付けてもらう
  2. バッグを背負ってもらう
  3. 手袋とネッククーラーを付けます
  4. コントローラを付けてもらいます
  5. HMD(Meta Quest 2)を付けてもらいます

体験終了後

  1. 体験開始前と逆順に体験者から機器を取ります
  2. ペットボトルをバッグから取り出し水をタンクに戻します(手動)

当日トラブルについて

  • 手の震えを再現するための振動モータが片方死亡した
  • 首の太さによってはネッククーラーがうまくつけられずに、体験中に外れてしまった
  • 手の振動モータとバッグ間の電線が切れてしまった
  • 振動モータとバッグ間の装着が大変だった

開催時間が短時間で合ったため、どうにか審査員に体験してもらうことができた。また、メンバーが男子大学生のみだったので、体の各所の太さや特性などに配慮ができなかった。

リープステージ当日について

リープステージでは二日間で審査員と参加者に加えて一般の人に体験をしてもらいました。
前回の反省を踏まえ大きなPCやラックなどの荷物は先に郵送で会場に送りました。
当日のメンバーとしては、シードステージと同じくソフト班二人とハード班の自分一人が行くことになりました。

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体験の流れについて

体験開始前

  1. 足にトラッカーを付けてもらう
  2. バッグを背負ってもらう
  3. 手袋とネッククーラーを付けます
  4. コントローラを付けてもらいます
  5. HMD(Meta Quest 2)を付けてもらいます

体験終了後

  1. 体験開始前と逆順に体験者から機器を取ります
  2. 給水袋からタンクに水が戻るのを待ちます(自動)

当日トラブルについて

  • 一回の体験にかかる時間が10分以上になってしまったため、体験待ちができてしまった
  • モータが動かなくなったり、ポンプの水を送る勢いが弱くなったりしてしまった
  • 振動モータの電線のはんだ付けが取れてしまった

開催時間が長時間であったため、機器の不具合がどんどん出てきてしまったが、どうにか審査員に体験してもらうことができた。

感想

ハード班とは言ってはいるが、今まで電子回路をメインでやってきたので、機構やモノづくりをしっかりやったのは久しぶりだった。
シードステージでの問題点等を洗い出し、文化祭で改善されたかを確認してリープステージに挑むことができた。例えば、DCジャックを利用することにより簡単にセットアップができるようにしたりした。
他のチームの作品を見たところ、体感する機器を3つ用意するのではなく一つの機器に力を入れていました。今後参加するときは、一つの危機に力を注いでも良いと思いました。

関連リンク

バーチャルリアリティ学会の論文
ProtoPedia