wikipediatown について

先行研究

青木和人氏の論文

地域資料デジタルアーカイブに市民参加型ウィキペディアタウンが果たす意義
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsda/1/Pre/1_37/_pdf/-char/ja

  • 新規作成されたページの頻度分析、共起ネットワーク分析
  • 名詞の関係性を図示し、アーカイブの作られ方の分析を踏まえて、公共図書館と連携したあり方を提示している

Makoto NANYA
論文の参考文献にあげられているものは、すべて読まれた方が良いかと思います

論文の結論

  • wikipedeiaは地域資料を簡便にアーカイブできることをデータから立証
  • アーカイブのアナログ→ディジタルな入口を果たす
  • wikipediaは参考文献に基づく適切な再編集能力が必要
  • 図書館の編集能力の獲得と地域住民への研修が必要

Makoto NANYA
必ずしも頻度分析、共起ネットワーク分析の必要性がない
定量的な分析より定性的な分析、例えば実際に記事作成者にインタビューをしても同様の結論は得られると思われる
分析結果と図書館、地域住民との連携の結論が、明確に結びついていない

アーカイブという観点

  • wikipedia以外にも、個人のアーカイブにデータをアップするという方法もある

wikipediatownについての質問

  • どのような目的でwikipediatownを始めたのか?
  • アーカイブを作成した、もしくは充実させたことで、どのような影響があったか?

伊達さん

  • 地元(京丹後)ではwikipediaを書いている人はいなかった
  • wikipediatownのイベントを実施しても、ちょっとしただけでは、地元の人に「すでに知っていることと変わらない」と言われてしまう
  • 継続することで、地元の人が知らないことが知れるようになる
  • 書いたことに価値があると認められると、他の人や地域に広がっていく
  • イベントの参加した人の(能力やスキルの)ブラッシュアップのために、「wikipediaの編集会」を実施したりしている
  • なるべくたくさんの人がいる屋外(のイベント)で、PCを使って公開で編集もしている

かんたさん

  • 知らないことが知れることが楽しいと感じている
  • 学べること、学んだことをいろいろな人に伝えたいと考えている
  • 図書館のwikipediaの記事を充実させると、司書の方から(勤務しているのに)いままで知らなかったことが分かったと言われることがある。
  • ライブラリー・リソース・ガイド(LRG) 第25号 (2019年01月28日発売) https://www.fujisan.co.jp/product/1281695255/b/1746046/

山本さん

  • 人間図書館の活動から。
  • 名古屋市の図書館で実施するが、1日では時間もなく、記事を書ききれない
  • 調べること・書くことを小さく分割していく必要性がある
  • 記事を調べるために、土着の、地域のコミュニティと連携する必要もある
  • あま市のイベントの際は「あま市ものしり検定」が役に立った。
    • 実際に調べた資料に検定で問われたことがあり、由来がわかる楽しさがあった
  • 参加者のレベルには差があり、それをどうするかという課題もある
    • 上に合わせるのではなく、下に合わせる必要があるのではないか
  • イベントに関わる主体も、図書館、まち、住んでいる人という3つがあり、調整や兼ね合いが難しい
  • 資料を探す→資料を読み慣れる→記事を編集、書けるという流れは大事
    • wikipediaの編集だけで完結すると、視野がせまくなってしまう→広くすることが必要

cf.レシピの書き方の本
クックパッドなどのレシピがいい加減過ぎるので、正しいレシピの書き方を提示している
著者が正しい考える分量の表現などが定義されているが、定義ばかりだと書く人の負担感が大きい

wikipediaの編集方針
誰かを教育して書かせることを制限している
誰かと共同で編集するのではなく、個々人が独立して記事を書くこと、それが別の個々人によって評価・修正されることが集合知だと認識されている
「みんなでよし、やろう!」というのは難しい

cf.春日井のwikipediatown
文化財に注目。東海学のイベント?があり、市役所とは良好だが、図書館とは連携がとれていない

  • 図書館のみではなく、地域の専門家、図書館との連携が望ましい
  • 試行錯誤を通じて、ワークショップがパッケージ化できればと考えている
  • イベントの企画、wikipediaの編集、イベントの主体となる組織の運営の3つの課題がある

円周率さん

  • wikipediaの記事の書き方を誰かに教わったわけではない

  • ある単語をひたすら検索→記事の多い少ない、書かれ方が分かる
    →記事の記述のされ方の違いをつかむ→自分の記事が書ける、というプロセスで学ぶ

  • Google Lenseだと画像認識したテキストがwikipediaで検索される

    • wikipediaが検索のゲートのひとつになっている時代

百科事典とは

  • 事典の記事は知識の啓蒙が目的
  • 権威ある執筆者が自身の研究内容に関する項目を執筆
  • 研究の成果が記事に反映されているので、研究の入門書という性格がある

wikipediaとは

  • 既存の図書館の英知を紙からディジタル化してネットワーク上に置くこと、自由な編集が新しい集合知となることが目的
  • 百科事典が研究の入門書であるならば、研究者がwikipediaを否定することはおかしい
  • 紙の百科事典の目的が啓蒙、wikipediaの目的があたらしい集合知であるならば、調べ、読みこなし、編集・書くことは広く言えば「研究する」ことではないか
  • 研究者がwikipediaの内容を修正したり、編集する必要がある
  • wikipediaは「(研究についての)リテラシを育てるツール」と認識されるべき
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