###### tags: `数学輪読` # 数学輪読:2022-10-05 忘れているので、5.2.34から復習 --- > 定理 5.2.34 > $G/N$ は演算 $G/N\times G/N \ni (gN, hN) \to ghN \in G/N$ で群になる。 群になる、は下の3つが言えたらよい。 - 単位元の存在 - 結合法則の成立 - 逆元の存在 $\mathrm{Proof}$. $\forall gN\in G/N, 1_GN\in G/N$ について、$(1_GN, gN)\to 1_GgN=gN$, $(gN, 1_GN)\to g1_GN=gN$ より $1_GN$ が単位元になる。 続いて、$\forall gN,hN,kN\in G/N$, $((gN)(hN))(kN)=(ghN)(kN)=ghkN$, $(gN)((hN)(kN))=(gN)(hkN)=ghkN$ より結合法則が成立。 $\forall gN\in G/N, \exists h\in G, gh=1_G$. この$h$ に対して、 $hN\in G/N$であり、$(gN)(hN)=ghN=1_GN$, $(hN)(gN)=hgN=1_GN$となり、$hN$ が存在しこれが逆元である。$\Box$ --- > 命題 5.2.36 > 自然な写像 $\pi\colon G\to G/N$ は群の全射準同型である。また、$\operatorname{Ker}(\pi)=N$ である。 定義 自然な写像: $N$ を群 $G$ の正規部分群とする。 $g\in G$ に対し $\pi (g)=gN\in G/N$ と定義し、 $\pi\colon G\to G/N$ を自然な写像という。 定義 左剰余類, 右剰余類: $H\subset G$ を $G$ の部分群とする。 $g\in G$ により $gH, Hg$ の形をした集合をそれぞれ左剰余類、右剰余類といい、 $G/H, H\backslash G$ と表す。 メモ: 感覚的には、 $G/H$ は$G$を$H$の差分だけ無視してまとめたものになる。 $G/H\subset G$である $\mathrm{Proof}$. $\pi$ が全射であること: $\forall b\in G/N$, $\exists a, \pi (a)=b$ を示す。$b\in G/N$ より $\exists g\in G, b=gN$の形に表せる。この時 $a=g$ が存在しているので全射。 $\pi$ が準同型: 全ての $g_1, g_2\in G$に対し、$\pi(g_1g_2)=g_1g_2N=\pi(g_1)\pi(g_2)$ であるので $\pi$ は準同型 $\operatorname{Ker}(\pi)=N$: $G/N$ の単位元は $N$. $\pi(g)=gN=N$ なる $g$ は $g\in N$ を満たす。よって $\operatorname{Ker}(\pi)=N$. $\Box$ --- > 命題 5.2.38 > 群 $G$, $H,K\subset G$ が正規部分群で $H\cap K=\lbrace 1_G \rbrace$, $HK=G$ とする。このとき、 $G$ は直積 $H\times K$ と同型. 定義 正規部分群: $H$ を群 $G$ の部分群とする。 $\forall g\in G, \forall h\in H, ghg^{-1}\in H$ が成立するとき、 $H$ を$G$の正規部分群といい、$H\triangleleft G$ あるいは $G\triangleright H$ と書く. 定義 同型: $\phi$ が準同型で逆写像を持ち、逆写像も準同型であるとき、 $\phi$ は同型という。 命題a 準同型$\phi$が単射であることと、$\operatorname{Ker}(\phi)=\lbrace 1_G \rbrace$ は同値 (雪江整数1 p.114) 命題b $\phi$ が全単射なら、同型 (雪江整数1 p.114) $\mathrm{Proof}$. $\phi\colon H\times K\to G$ を $\phi(h,k)=hk$ として定義する。 $H\times K =G$より$\phi$ は全射. $h\in H, k\in K$ とする。 $h,k\in G$ でもあるので、正規部分群の定義より $k^{-1}hk\in H$ よって $(k^{-1}hk)h^{-1}\in H$ また、 $hkh^{-1}\in K$ より. $k^{-1}(hkh^{-1})\in K$ よって、$k^{-1}hkh^{-1}\in H\cap K$, $k^{-1}hkh^{-1}=1_G$, $hk=kh$が成り立つ。 $\phi$ は準同型: $\phi(h,k)\phi(h',k')=hkh'k'=hh'kk'=\phi(hh', kk')$ より示せた。 $\phi$ が単射: $(h,k)\in\operatorname{Ker}(\phi)$ なら、 $hk=1_G$ である。$h=k^{-1}=H\cap K$ より、 $\operatorname{Ker}(\phi)=\lbrace (1_G, 1_G)\rbrace$ よって、上の命題aより $\phi$は単射。 $\phi$は全単射であり、命題bより同型。$\Box$ --- > 定理 5.2.39 準同型定理 第一同型定理 > $\phi\colon G\to H$ を群の準同型とする。 $\pi\colon G\to G/\operatorname{Ker}(\phi)$ を自然な準同型とするとき、準同型 $\psi\colon G/\operatorname{Ker}(\phi)\to H$ がただ一つ存在し、$\psi\circ \pi = \phi$ であり、 $\psi$ は $G/\operatorname{Ker}(\phi)$から$\operatorname{Im}(\phi)$ への同型となる。 定義 代表元: $gH$の $g$を代表元という。 $\mathrm{Proof}$. $N=\operatorname{Ker}(\phi)$ とおく。$g\in G$に対して $\psi(gN)=\phi(g)$ と定める。 $\psi$ はwell-definedである: 代表元としてどれを取っても写像 $\psi$ の行き先が一つに定まることを示す。$n\in N$ ならば $\phi(gn)=\phi(g)\phi(n)=\phi(g)$より、言えた。 $\psi$ は準同型: $\psi((gN)(hN))=\psi(ghN)=\phi(gh)=\phi(g)\phi(h)=\psi(gN)\psi(hN)$ なので、$\psi$は準同型。 $\psi\circ \pi = \phi$: これは$\pi(g)=gN$より$\psi(\pi(g))=\phi(g)$ となるので良い。 $\psi$が全射であることの証明: $\psi$が単射であることの証明: $\psi$の一意性; --- https://mathematics-pdf.com/pdf/grp_iso_thm.pdf $HN/N$周り理解しやすい 重要: 正規部分群だと、剰余類が右と左で同じで嬉しい$G/N$が定義できる