振り向きざまに、美しいと思った。 五月の風香る夕立に映し出されたそれは私だけの芸術そのものだった。 傘の隙間から覗いた脚、腰、胸、そして顔へと視線は誘導させていく。 ふと目が合う、咄嗟そらしてしまったが彼女は笑っていた。 頬が熱くなるのがわかる、バレただろうか。 足音が近づいてくる、そこにはドンキーコングがいた雨の冷たさのおかげか急に現実に引き戻される。 やあ、と声を掛けられる。ビクリと背が跳ねた(1メートル位)。やはり気づかれていたか。冷たい汗か流れる。 どうしたの何かやましいことでもしてるの、と彼女にささやかれる。 「いや、別に……。」ぼそぼそと何とか呟く。ただ帰路が同じだけだ。 『ふーん、そうなの』と彼女を答えた。 「こんなとこいると風邪ひくよ?それともひきたいの?」彼女は張り付いたような笑みで手を引いた。 そして、その帰路の途中にスーパに立ち寄った。彼女はそこでマスクを購入しようと考えていたが、例のウイルスの影響で品切れになっていた。 だが彼女は諦めず、店員に「マスクはないですか?」と聞いた。 だが店員さんは「ありませんといった」。 そしたら彼女はすごくムカついたのでその店員を二度と喋れなくなるようにした。そして、気づいたら彼女の手には手錠がついていた。 彼女は手錠をかけてきた警察にもすごくムカついてきたのでその警察も二度と頷けなくなるようにした。 そして彼女は手にかかった手錠を外したかったので、頷けなくなった警察から鍵を奪って外した。 嫌だ、と振りほどきたかったが、そんな勇気毛頭ない。引きずられるようにしてよろめくように付いて行く。 俺が何をしたってゆうんだよと思いつつも何も言えずトボトボと歩いて行った。 都心のとあるカフェにて彼女はいつも通り決まった注文を取る、僕もブラックコーヒーを注文する、苦みが全てを忘れさせてくれるから好きだ。 早速、運ばれてきたコーヒーをぐいと煽る。目の前では既に何冊のも本が彼女によって並べられていた。 『すっごーい本がいっぱい並んでるよー』と、何も考えずに口走ったことばが彼女の怒りに触れた。 顔を上げるとそこには見たことも聞いたこともないような形相の般若のようなナニカがいた。 溜息をつく。わかったよと一言、手前にあった本から手に取った。頁を捲り、文体等確認し、感想を述べていく。 私もその本好きなんだよ。 村上春樹か…相変わらず賞が取れないような作家が好きなのか…。 だが彼女はそのカフェの店員にもすごく腹がたったので、二度と歩けなくしてやった。 おい里美何やってんだよ。 彼女が退出に追いやられた事に安堵し、二冊、三冊目を手に取る。これも現代作家だ。思わず目頭を押さえる。 僕は現代の作家が嫌いだ、稚拙で独りよがり…どうも好きになれない。もしかすると僕は自分の解釈を表に出す奴がきらいなだけかもしれない。 要するに僕は陰キャが嫌いだ。あゆうタイプはどうも好きになれない、なので僕は陽キャだ! おっとこんなことを考えている間にもうこんな時間かーと、そっと本を閉じてお店を出た。 結局、支払いも本の持ち帰りも僕になった。これを彼女に届けるのかと思うと気が重い。 _________________________________ お題「転生物」 奇妙な幻覚に襲われている様だった。朦朧とした意識の中、手を伸ばす。それが何かに触れた。 「なんだ?肩?誰かいるのか……?」 「死にぞこないが…汚い手で触んなよ」 「はぁ、俺はニートだぞ。ナメてると締めるぞ!」 「やめてよー今どんな状態かわかってるの?!?!」 意識が明瞭になっていく。そこには自分を含め四人の人物がいた。お互い、見たことがない顔だ。 「誰だ…?」 「てめーが道端でくたばってるからここまで運んできたってのによ誰だはねーだろ、なあ!?」 「まだここがどこかわからないこんなところで喧嘩はやめてよこのままだとみんな死んじゃうよ!」 「うるせーんなこたーあわかってんだよ!とりあえず何も考えず走ってろ!!」 そういえば、揺れている。背負われているのか。 「それは悪かった……。ありがとう。」 「礼を言うんなら生きて帰ってから金なりなんなり払ってから言ってくれ!!」 「これをどこに向かってるの?どこ見渡しても木ばっかりだよ」 「知らん!はしってりゃーいいんだよ!!余計なこと考えずにな!」 一層揺れが激しくなる。 「うわー!なになになに地震!?!?みんな大丈夫?」 ________________________________ お題 さぼてん: きたかみ: りぃにゃ: じょきー:幼馴染に結婚しようとせがまれた件! 「僕の名前は【ゆうと】、県立高校に通う高校2年生。 「【ゆうと】~!」僕の名前を叫びながら後ろから走ってくる女子生徒がいた。 「おいてくことないでしょ?ひどい人!」 「あーごめんごめんちょと考え事しててね」 と僕は天を仰いだ、彼女の名前は【かのん】、同じ高校に通う同級生で腐れ縁の中だ。 「何考えてたのー?」 「まあ、将来のこととか、進路とか」 たわいのない会話をしつつ僕たちは学校へと足を運んだ。 そしてお昼休み、彼女が僕の教室へやってきた。 「【ゆうと】ーお弁当一緒に食べよう❤」 「いいけど友達わいいのか?」 「いいの、【ゆうと】、と食べたいのっ!」そう言うとどこからか持ってきた椅子を僕の真横につける。 周りの男子の目がとても痛かった。 「【ゆうと】くん…私も…混ぜて?」 彼女は【りこ】部活で知り合った友達であまりしゃべらない子だ。 突然のことで驚いたが、それより気がかりなのは隣である。【かのん】の表情がむくれている。 次の日から【かのん】が僕に対して冷たくなった。 空いた穴を埋めるようにして【りこ】が僕に対して積極的になった。 だが、日ごろしゃべらない【りこ】の変容に、僕は動揺を隠せないでいた。 そしてある日の放課後、【りこ】から呼び出された。 「急にどうしたの公園に呼んで」 「最後かもしれないから…だから……だから全部話しておきたいの」 「最後、最期…!?一体どうゆうことなんだっ」驚きから彼女の両肩をつかんで顔を近づけた。 「あのさ...私来月海外に引っ越すんだ...」 「だから、最後に私の気持ちを伝えたくて」 「うん...」 「海外に行って離れ離れになっても【ゆうと】くんには笑っていて欲しいの、その優しさも忘れないでほしい、私たちには強い絆があるから…だから【かのん】ちゃんと仲良くしてあげてね」 それに頷いた時、乱入者が現れた。「ふっ、ふたりとも、そんな顔近づけて何してるのっ……!?」と【かのん】が涙目で言った。 「まっ待ってくれ【かのん】これはっ…違うんだ!!」 かのん】は僕の苦し紛れの言葉には目もくれずその場を走り去ろうとした。 「まって【かのん】ちゃん!!」 【かのん】はそのまま泣きながら去っていった。 「追いかけてあげてっ!」後ろで【りこ】が叫んだ。 「うん」と言って追いかけた。 「待ってくれ、」 「なに、なんなのよ、ゆうとは私の事どう思ってるの?!」 「ゆうとは、昔した約束覚えてないの?」 「約束...?」 考えを巡らせる、そしてふと思い当たることがあった。もしかして。 「け、けっこん……?で、でもあれは小さいころの約束でっ」 そう口走ると、かのんの目は潤みだした。 「結婚してよっ!!私…今までの人生みんなあなただけを見てきて、約束だけを信じて生きてきたのにっ!!」 思わず抱きしめていた 「僕が約束を破ったことがあるか?」 「……約束を忘れるのは得意なくせに」 夕焼けに重なる二つの影、辺りは暗くとも二人の未来は明るかった。 第三部 完 「僕の名前はアンパンマン!」どこにでもいる普通の高校生だ。 「よう!アンパンマン相変わらず弱そうな顔してるな~」 こいつはカレー、スパイスのスの字もないような味のない奴だ。 「やめろよカレーパンマン、醜いぞ」 奴はバイキンマン…嫌な奴だ、何しろ成績優秀者でスポーツは万能まあ非の付け所がない 「そういやよお、食パンの奴っあどうしたんだ?イチゴジャムでも体に塗りたくってんじゃあねーの?」 ケッケッケと汚らしく笑うカレーに心底うんざりしていると僕らが通う学校が見えてきた。 「まじだりー」 私立ジャムパン学園、小中高大のエスカレーター性のこの学校では俺たちに少しの自由もない。 朝には必ず偉大なる校長【ミスタージャム】に頭を垂れて祈りを捧げなくていけない 「くそったれが…」 僕は痰交じりの餡子を吐きながら悪態をついた。 グラウンドには野球部エース Batako がマウンドについている。 いつもと変わらない光景、変わらない日常。 「こんな世の中に…アンパンチ…」 僕は拳を空高く掲げ小さくつぶやいた。
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