# Raspberry Pi 4 に Debian sid
Taro Matsuzawa ([@smellman](https://twitter.com/smellman)) / 日本UNIXユーザー会, OSGeo.JP, OpenStreetMap Foundation Japan
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## はじめに
- Ubuntu 20.10 で運用していた
- Openbox の動作に不満をもっていた
- 安定して動作をしない
- Debian sid では他のPCで動作している
- やってみた
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## インストールまとめ
- arm64のイメージをSDカードにインストール
- SD CopyユーティリティでSSDにコピー
- Debian sidに変更
- その他のセットアップ
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## arm64のイメージをSDカードにインストール
- Rasberry OS の [arm64 のイメージ](https://downloads.raspberrypi.org/raspios_arm64/images/raspios_arm64-2021-05-28/)を落とす
- 2021/05/28付けのイメージ
- ddコマンドでイメージを焼く
- `sudo dd if=2021-05-07-raspios-buster-arm64.img of=/dev/mmcblk0 bs=4M conv=fsync`
- SDカードをぶっさして起動
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## SD CopyユーティリティでSSDにコピー
- 初期起動のウィザードが終わるまで待つ
- SDカードなので遅い
- 再起動後にUSB 3.0の口にSSDを差す
- ユーティリティからSD Copyを起動
- SDカードからSSDに向けてコピーを行なう
- 終わったらシャットダウンをしてSDカードだけ抜いて起動
- Rasberry OSがSSDで起動する
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## Debian sidに変更(1) - sourceの変更
`/etc/apt/source.list` を編集
```
deb http://ftp.nara.wide.ad.jp/debian sid main contrib non-free
deb-src http://ftp.nara.wide.ad.jp/debian sid main contrib non-free
```
`/etc/apt/source.list/raspi.list` を編集
```
deb http://archive.raspberrypi.org/debian/ bullseye main
```
:::info
Raspberry Pi自体にはDebian sidには対応していないので比較的近いbullseyeを利用する
:::
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## Debian sidに変更(2) - apt dist-upgrade
- `sudo apt dist-upgrade` を実行
- 再起動するとDebian sidベースになる
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## その他のセットアップ
とりあえず以下を実現したい
- openbox環境の整備
- skk環境(日本語入力)の整備
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### openbox環境の整備(1) - 前提として
- Raspberry OSではopenboxがデフォルトで入っている
- `ps ax|grep openbox`すると居る
- LXDE環境で使われる
- (たぶん) `/usr/bin/startlxde-pi` が実態
- これを openbox のデフォルトにしたい
- `sudo update-alternatives --config x-window-manager`
- これでいける
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### openbox環境の整備(2) - 追加パッケージ
- 標準で使いたいパッケージをインストールする
- tint2 (タスクバー)
- conky (モニタリング)
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### openbox環境の整備(3) - xmodmap
- `xmodmap`コマンドを使ってCaps LockをControlに割りあてたい
- 以下設定(`~/.Xmodmap`)
```
clear lock
keycode 66 = Control_L
add control = Control_L Control_R
```
- `xmodmap ~/.Xmodmap` で反映
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### openbox環境の整備(4) - autostart
- `.config/openbox/autostart` に自動起動させたいものを書いてopenboxを再起動する
```
(sleep 1s && xmodmap ~/.Xmodmap) &
(sleep 3s && tint2) &
(sleep 1s && conky) &
```
https://wiki.archlinux.jp/index.php/Openbox#autostart
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### skk環境の整備(1) - fcitx5 の導入
- `sudo apt install fcitx5`
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### skk環境の整備(2) - `~/.pam_environment`
- `~/.pam_environment` を以下のようにする
```
GTK_IM_MODULE DEFAULT=fcitx
QT_IM_MODULE DEFAULT=fcitx
XMODIFIERS DEFAULT=\@im=fcitx
SDL_IM_MODULE DEFAULT=fcitx
```
- openboxを再起動
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### skk環境の整備(3) - `fcitx5-config-qt`
- `fcitx5-config-qt`を実行
- SKKを検索して有効化させる
- Ctrl + Space で入力メソッドが変更できる
- あとは普通に入力
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## TODO
- フォントの変更
- 最近のオススメは何かを知りたい
- conkyの設定
- 変な設定だとコケる
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## まとめ
Raspberry PiへのDebian sidのインストールは結構簡単だった。おすすめしないけど。
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