--- tags: CORE,安全審査書,2020年3月大島 --- 第17回 伊豆大島共同打上実験 CORE 坂本優太 第1版 TBD # フライトシミュレーション計算書 <!-- 本審査書では,ハイブリッドロケットおよびモデルロケットのフライトシミュレーショ ンおよび落下地点予測について取り扱うものです. 提出時には青字を削除して下さい.第2次提出以降に修正する場合は取り消し線を用い て削除した上で,新たに赤字にて追記してください.ただし落下分散図および風向風速制 限表を差し替えるときに限っては,古いデータを残す必要はありません.最新の図表のみ 載せ,差し替えた旨を明記してください. シミュレーション審査に必要な提出物は以下の通りですが,場合によって追加資料の提 出をお願いすることになります. 全団体が提出するもの 1. 本審査書 (wordファイル,できるだけファイルサイズを小さくすること) 2. 諸元表 (excelファイル) 3. 推力カーブ (1列目に時刻[s], 2列目に推力[N]を記入したもの, 形式はcsv 該当団体のみ提出するもの 4. 空力パラメータのマッハ数依存性 (csv等) 5. 上空風モデルの使用データ (csv等) 6. フィンのCADデータ(図面を作成しない場合,STL,IGS,SLDPRTのいずれか) --> ## 1. 打上ミッションの概要及び機体設計図 <!-- 打ち上げミッションの概要について,特に本審査に関わるフライトシーケンスや落下方 法などに重点を置いて,簡単に説明してください. (例) 2段式ロケットでペイロードを低軌道に投入する.フェアリングを分離した 後にパラフォイルで2段階減速落下させ,海上のネットでキャッチする. 加えて,機体全体の設計図(CADなど)を挿入してください.側面と前面を1枚ずつお願いしま す. また,フィンの寸法がわかる図面を記載してください.(フィンのCADを.iges形式,.stl形式ま たは.sldprt形式で提出することでこれに代えても結構です。曲線などが含まれる場合は特 にこちらを推奨します) また,フィンが機体に取り付けられたフィンまわりの写真を一枚添付してください. フィンの取り付け写真は完成報告書のみ添付してください.特にこちらから要求しない限り 文章による説明は必要ありません. --> L型自作エンジンを搭載したロケットの打上および飛翔中の飛翔データの取得を行う. ロケットはランチクリア後頂点でパラシュートを展開し,減速落下させる. 地上・海上への投棄物はなく,海上で全機を回収する. 機体設計図を以下に示す. <ここにCADとかの図を入れる> ## 2. 機体の安定性 <!-- ロケットが安定して飛行するために, 空力安定マージン(重心から圧力中心までの距離)が全長の10%以上20%以下であることを要求します. 以下に示す式を用いてを計算し,計算結果が10.0~20.0の範囲内であることを示して下さい. F_{ST} = (X_{CP} - X_{CG}) * 100 / L ここで,X_{CP}は機体先端から圧力中心までの距離,X_{CG}は機体先端から重心までの距離としています. 重心位置に関しては,燃焼前後の両ケースで計算を行い,いずれも上記の条件に収まっていることを確認して下さい. 圧力中心位置に関しては, 飛行条件(流速, 迎角)および算出方法(風洞実験, CFD, OpenRocket等)も示して下さい. CFDを初めて大島射場で打ち上げる機体に使用する場合,評価に妥当性があるか確認する場合があります. 飛行条件に用いる値として,迎角は,飛行中であるときに想定される迎角の範囲内で圧力中心の最大,最小値及びそれらをとる迎角を記載してください. また,全長や圧力中心位置は全長に影響を与える付加物(ピトー管など)を含めた値で記載してください.(諸元表や現地審査で用いる値と統一します) 全長は機体の先端(ノーズコーンまたはピトー管などの先端部の付加物)からエンジン固定などのための機体最後部のプレート,またはフィンのいずれか後ろの部品の最後面までとします. また完成報告書では, 設計値ではなく実測値を表 1に記載してください. 補足 ・圧力中心位置は, マッハ数と迎角, ロール角などによって変動します. またOpenRocketの圧力中心はポテンシャル流れを仮定した理論に基づくものであり, 必ずしも正しいとは限りません. 位置変動とモデル誤差を考慮して, 経験的に10%以上の空力安定マージンを要求しています. が10を下回る場合は, このような背景を理解した上で, フライト中の空力安定性が取れることを示して下さい. OpenRocketにより空力特性を計算した場合,以上の理由を考慮しFstが10を下回ることは全ての場合において禁止します. 加えて,台形以外のフィン形状ではOpenRocketの計算結果は著しく正確性を欠くため,台形以外の形状をフィンに採用する場合は必ずOpenRocket以外の適切な計算法を選択してください. ・CFD(有限体積法など)による算出は,正しく計算できれば強力なツールですが,メッシュや計算パラメータを正しく設定することが前提です. また,特にRANS計算では細かなメッシュが必要となりますが,多くのソフトウェアの学生版(<100万セル)では不十分に思われます. そのような解析誤差の可能性を考慮した上で静安定を評価してください. また,流体解析に当たって,計算の収束を必ず確認するようにしてください. 解析の妥当性に疑義が生じる際は,メッシュ品質や解析領域,及び差分プロット等について追加で質問をする場合があります. ・空力安定マージンが大きすぎると, 風に対して姿勢角変化が過敏になり, また機体構造に大きな曲げモーメントが発生します. そのためは20以下であることを要求しています. が20を上回る場合, 弾道および構造的に問題がないことを示して下さい. ・HyperTEKエンジンを使用する場合,Open Rocketではモータの重心が酸化剤タンク+グレインの中央の位置になります. しかしHyperTEKモータの場合,アルミ合金製の酸化剤タンクと樹脂製の燃料の組み合わせとなり,実際の重心は中央にはなりません. 影響が顕著になる1680cc以上のタンクを使用する場合,OpenRocketでの重心導出は禁止です. 実測もしくはCADなどを用いて重心を導出してください. --> 表1. 空力特性および質量特性 | 全長 | [mm] | 2308 | |:------------ |:------------------ | ----- | | 圧力中心 | 位置(最大値)[mm] | | | | 条件流速[m/s] | | | | 条件迎角[deg] | | | | 位置(最小値)[mm] | | | | 条件流速[m/s] | | | | 条件迎角[deg] | | | 減衰特性 | 減衰モーメント係数 | | | 空力特性計算 | 計算手法 | | | 機体重心 | 燃焼前 | 1395 | | | 燃焼後 | 1375 | | $F_{ST}$ | 最大値 | | | | 最小値 | | ## 3. シミュレーション計算条件 ### 3.1. 使用シミュレータおよび上空風モデル <!-- 計算に用いたシミュレータを以下に示して下さい. 自作シミュレータを使用している場合は, 「自作」と記入してください. シミュレーション仕様書の提出は基本的に不要ですが, 計算結果が不自然と思われる場合はシミュレーション内容の説明をお願いする場合があります. また、時間に対する姿勢角や迎角を出力したグラフの提出を求めることもあります。 加えて,地上風向風速の測定結果に対して上空風を予測する上空風モデルについて,シミュレーション計算で使用したモデルを以下の表に記入してください. べき法則以外の風モデルを使用している場合は,概要を説明してください. また審査側でシミュレーションを再現できるよう,csv等でデータを提出してください. --> | 使用シミュレータ | 自作(FROGS) | |:---------------- |:----------- | | 風速モデル | べき法則 | ### 3.2. 減速落下の計算条件 <!-- 減速落下システムについて,減速方式や作動タイミング,終端速度等を以下の表に記入して下さい. 冗長系として複数の減速機構動作トリガーを実装している場合, 全ての条件を記入してください. --> | 1段目 | 形式 | パラシュート | |:----- |:------------ |:------------ | | | 作動条件 | 頂点検知直後 | | | 終端落下速度 | 15.0[m/s] | ### 3.3. 最高対気速度Mach数が0.8を超える場合 <!-- 法線力係数,抗力係数,圧力中心などの空力関係のパラメータはマッハ数などに依存して変化しますが, 飛翔体の速度が遷音速領域(Mach0.8~1.2程度)に到達する場合, パラメータ変動の影響が大きくなることが知られています. 遷音速領域に到達しうるフライトの場合, 各パラメータのマッハ数依存をどのようにシミュレーションに組み込んでいるかを, 図(例: マッハ数vs CDなど)で示して下さい. 加えて審査側が検算できるよう, パラメータをcsv等で提出してください. --> ### 3.4. 多段式ロケットの場合 本機体は多段式ロケットではない. ### 3.5. 有翼滞空機の場合 本機体は有翼滞空機ではない. また,ペイロードとして有翼機を放出することもない. ### 3.6. 誘導制御を行う場合 本機体では姿勢制御及び誘導制御を行わない. ## 4. シミュレーション結果 ### 4.1. 最高到達高度および最大速度 <!-- 機体の予想到達高度および最大対気速度を算出し,記載してください. また,最高到達高度に関しては, 算出に用いた打ち上げ条件を明記して下さい. 方位角の定義は,0degを磁北とし,時計回りとします. 例えば,磁東から吹く風=90degとなります. --> | 打上条件 | 風速[m/s] | 4.0 | |:-------- |:------------------- | ------ | | | 風向[deg] | 135.0 | | | ランチャ仰角[deg] | 70 | | | ランチャ方位角[deg] | 150 | | 予想値 | 最高到達高度[m] | 913.41 | | | 最大対気速度[m/s] | 153.63 | | | 最大Mach数[-] | 0.45 | <!-- また,ランチクリア速度について,風向風速制限表でGoとなる全ケース(風向風速,ランチャ仰角,方位角)のうち最小値を報告してください. ランチクリア速度は15.0m/s以上であることを要求します. ランチャレールの有効長さを以下に報告してください. ハイブリッドロケット打ち上げに使用する千葉工大ランチャおよび共有ランチャでは,有効長さ5mとします. --> | ランチャレール長さ[m] | 5.0 | |:------------------------- | ----- | | 最小ランチクリア速度[m/s] | 21.63 | ### 4.2. 落下分散(弾道) <!-- 減速機構が作動せず,弾道落下した場合の落下予想地点の分布を示してください.  シミュレーション計算条件: ・最大風速は8.0m/s 未満 ・風速の刻みは任意 (制限が厳しい場合は細かくしても良い) ・磁気偏角 7.53度を考慮する.(ランチャ方位角および風向は方位磁針で計測) ・ハイブリッドロケット陸打ち (千葉工大ランチャ): ランチャ仰角は80-89deg ランチャ方位角は90deg (磁東)とする ・ハイブリッド海打ち (共有ランチャ): 仰角は70-89deg,方位角は原則 150deg ・モデルロケットで自作ランチャを使用する場合: 仰角は60-89deg,方位角は任意  落下可能域 (陸打ち): 以下の座標点(10進数表記)で囲まれる七角形内とする. さらに弾道落下時は, 本部,点火点,射点を中心とする半径50mの円内を落下禁止域とする. 射点(ハイブリッド): N34.735972 E139.420944 点火点(ハイブリッド): N34.735390 E139.421377 射点(モデルロケット): N34.736870 E139.421750 点火点(モデルロケット): モデルロケット自主消費基準に従って決定 本部: N34.731230 E139.423150 落下可能域: N34.735715 E139.420922 N34.731750 E139.421719 N34.733287 E139.424590 N34.736955 E139.426038 N34.738908 E139.423597 N34.740638 E139.420681 N34.741672 E139.417387  落下可能域 (海打ち): 以下の座標を中心とする直径5kmの円内,かつ2点を結ぶ直線より沖側 射点: N34.679730 E139.438373 保安円中心座標: N34.661857 E139.454987 直線の端点1: N34.684392 E139.454677 端点2: N34.667917 E139.428718 (射点から沖方向へ500m離れた点を通り,ランチャ方位角150degに直行する線として定義しています.500mという値は暫定値で,状況に応じて変更可です.また今後の検討次第では,落下可能域がより沖側へとシフトする可能性があることをご了承ください.) 北をy軸方向,東をx軸方向にした座標系に落下予想地点をプロットして落下可能域を示した地図と重ね,落下分散図として示してください.それぞれの落下分散図に合わせてシミュレーション条件(ランチャ仰角,風速)も書いてください. また,CanSatなどのペイロードを分離させる団体はその落下分散図も示してください. なお,配布地図は予め磁気偏角を反映させて回転済み(真上が磁北)ですので,必要であればお使いください. --> ### 4.3. 落下分散(減速) <!-- 同様に,減速落下に成功した場合の落下分散図を示してください. --> ## 5. 風向風速制限 <!-- 弾道落下および減速落下の双方で落下可能域内に収まる場合のみ, 打ち上げ可とします. 片方でも落下可能域から外れる場合, その風向風速での打ち上げは不可となります. シミュレーションの計算結果を元に風向風速制限を以下に表にまとめ,風向(「北」とすると北が風上方向)・風速ごとにランチャ仰角・方位角を記入してください. また,ある風向・風速に対して複数のランチャ仰角・方位角での打ち上げが可能な場合は,その中から実際に打ち上げを行う角度を一つまたは複数選択し,記入してください. いずれのランチャ角でも打ち上げ不可な場合は, 「不可」と記入してください. また,完成報告書においては風向の刻みを22.5度にして16方位にて表を示して下さい.これは風向風速計の風向表示が16方位となっているためです. --> | 風向風速 | 1.0 m/s | 2.0 m/s | 3.0 m/s | 4.0 m/s | 5.0 m/s | 6.0 m/s | 7.0 m/s | |:-|-|-|-|-|-|-|-| | 0.0 deg | | | |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) | | 22.5 deg | | | | |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) | | 45.0 deg | | | | | | | | | 67.5 deg | | | | | | | | | 90.0 deg | | | | | | | | | | | | | | | | 112.5 deg | | | | | |不可(高度) |不可(高度) | | 135.0 deg | | | | |不可(高度) |不可(高度) |不可(高度) | | 157.5 deg | | | |不可(高度) |不可(高度) |不可(高度) |不可(高度) | | 180.0 deg | | | | |不可(高度) |不可(高度) |不可(高度) | | 202.5 deg | | | | | | | | | 225.0 deg | | | | | | | | | 247.5 deg | | | | | | | | | 270.0 deg | | | | |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) | | 292.5 deg | | |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) | | 315.0 deg | | |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) | | 337.5 deg | | |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) | ### 弾道 | 風向風速 | 1.0 m/s | 2.0 m/s | 3.0 m/s | 4.0 m/s | 5.0 m/s | 6.0 m/s | 7.0 m/s | |:-|-|-|-|-|-|-|-| | 22.5 deg | | | | | | | | | 45.0 deg | | | | | | | | | 67.5 deg | | | | | | | | | 90.0 deg | | | | | | | | | | | | | | | | 112.5 deg | | | | | |不可(高度) |不可(高度) | | 135.0 deg | | | | |不可(高度) |不可(高度) |不可(高度) | | 157.5 deg | | | |不可(高度) |不可(高度) |不可(高度) |不可(高度) | | 180.0 deg | | | | |不可(高度) |不可(高度) |不可(高度) | | 202.5 deg | | | | | | | | | 225.0 deg | | | | | | | | | 247.5 deg | | | | | | | | | 270.0 deg | | | | | | | | | 292.5 deg | | | | | | | | | 315.0 deg | | | | | | | | | 337.5 deg | | | | | | | | | 360.0 deg | | | | | | | | ### 減速 | 風向風速 | 1.0 m/s | 2.0 m/s | 3.0 m/s | 4.0 m/s | 5.0 m/s | 6.0 m/s | 7.0 m/s | |:-|-|-|-|-|-|-|-| | 0.0 deg | | | |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) | | 22.5 deg | | | | |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) | | 45.0 deg | | | | | | | | | 67.5 deg | | | | | | | | | 90.0 deg | | | | | | | | | | | | | | | | 112.5 deg | | | | | |不可(高度) |不可(高度) | | 135.0 deg | | | | |不可(高度) |不可(高度) |不可(高度) | | 157.5 deg | | | |不可(高度) |不可(高度) |不可(高度) |不可(高度) | | 180.0 deg | | | | |不可(高度) |不可(高度) |不可(高度) | | 202.5 deg | | | | | | | | | 225.0 deg | | | | | | | | | 247.5 deg | | | | | | | | | 270.0 deg | | | | |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) | | 292.5 deg | | |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) | | 315.0 deg | | |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) | | 337.5 deg | | |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) |不可(領域) |