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新型コロナワクチンコミュニケーションハンドブック:概要
2021年1月ブリストル大学作成
日本語版翻訳者:吉村道孝、花城清香、北沢桃子、越川陽介、村田まゆ、藤田卓仙
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ハンドブックについて
このオンラインガイドは、新型コロナワクチンに関する誤った情報の拡散を防止するために、ブリストル大学の専門家チームによって作成されました。
この文章はハンドブックを要約した概要版ですが、ハンドブック全文は下記リンクから閲覧が可能です。ハンドブックには、新型コロナワクチンに対する人々の態度、ワクチン接種に関する各国の方針、ワクチンに関する正しい情報、ワクチンに関する誤った情報について記載されています。
このハンドブックは、最新のエビデンスと実践的な対処方法を提供し、人々が誤った情報や思い込みに振り回されずワクチンについて話し合い、恐怖心を低減させることを目的としています。内容は以下の通りです。
- ワクチンとワクチン接種に関する情報
- ワクチンに関する不確実な情報との関わり方
- 誤った情報に対処するためのエビデンスに基づいたコミュニケーションアプローチ方法
このハンドブックの情報は、定期的に情報更新される’デジタルライブラリー’にリンクしています。
新型コロナワクチン感染症コミュニケーションハンドブックとWikiはSciBehプロジェクトによって作成されました。
ハンドブック.
ワクチンとワクチン接種に関するキーポイント
ワクチンは現在、毎分5人の命を救っています。
例えば、天然痘は治癒した場合でも顔や体に一生の瘢痕が残る疫病です。この天然痘だけでも、毎年推定500万人の命がワクチンの接種によって救われています。ワクチンによって天然痘を根絶しましたが、もしワクチンがなければ6秒に1人が死亡することになります。はしか(麻疹)もまた、ワクチンが導入される1980年までは、世界で260万人以上の死者を出していました。
ワクチンは、予防接種として人々に投与されて初めて命を救うことができます。
幸運にも、多くの人が予防接種を受けています。例えば、世界中の子どもの85%がジフテリア、破傷風、百日咳の予防接種を受けており、125か国で接種率が90%を超えています。ほとんどの国で子どもにワクチン接種が行われており、公衆衛生と人々の暮らしに大きく貢献しています。
新型コロナワクチン
新型コロナウイルス感染症は深刻な病気です。
わずか10カ月で世界中では7800万人以上の人々が感染し、170万人が死亡しました。新型コロナウイルス感染症は、2009年の新型インフルエンザ大流行の時よりも6倍の集中治療を必要としています。多くの感染者は、療養後も長期にわたる健康被害を抱えています。
症状が出ている者には隔離をおこない、マスクの着用や、ソーシャルディスタンスというような対策行動は、ウイルスの拡散を遅らせることができます。
そして、科学者たちは新型コロナワクチンを克服するために、現在非常に効果的なワクチンをいくつか開発しています。
新型コロナワクチンの臨床試験
新型コロナウイルスの流行とそのリスクの高さから、臨床試験は迅速に、安全性を損なうことなく進められました。
- 多くの研究資金が用いられ、何千人もの科学者が取り組みました。
- 2020年、何万人もの人が新型コロナワクチンの臨床試験に参加しました。このような臨床試験は、参加者を募集するのに通常1年~1年半かかることが多いのとは対照的です。
- 新型コロナワクチンの臨床試験は、他の疾患に対するワクチンよりも多くの参加者が協力しました。
- 新型コロナウイルスへの感染は世界的に拡大しています。そのため、感染率の低い他の疾患と比べて、自然感染を基にしたワクチンの効果検証を迅速におこなうことができました。
- 製薬企業は、財政的なリスクを顧みず早い時期に新型コロナワクチンの開発に取り組みました。そのため、臨床試験の完了から遅れることなく製造・販売がおこなわれました。
全ての医薬品と同じように、新型コロナワクチンの接種後に副反応が起こる可能性があります。しかし、これらの副反応は一時的なもの(24~48時間)であり、重篤な副反応(アレルギー反応)は極めて稀です。
事実:新型コロナワクチン接種による副反応へのリスクと比べ新型コロナによるリスクの方がはるかに高いです。
市民の意識とワクチン接種
複数の国の調査では、多くの人々が新型コロナワクチンの重要性を認識しており、ワクチン接種を受けたいと考えています。
英国での調査では、科学者への信頼が高まっていることが示されており、2020年4月には64%の回答者が新型コロナ感染症流行の影響で、科学者や研究者の話を聞く機会が増えたと回答しています。
以下の場合に、ワクチンの接種率が高くなる可能性があります。
- 無料で簡単に接種できる場合
- ワクチンの安全性とワクチンの供給システムが信頼できる場合
- 医療の専門家が推奨している場合
- 模範としている人や、家族や友人などの近しい人が接種している場合
- ワクチン接種をすることで地域社会の集団免疫を高め、他者を助けることができると気づかされる場合
- 人々が新型コロナ感染症の危険性を認識しており、ワクチン接種が効果的な解決策であることを理解している場合
新型コロナワクチン接種を躊躇させる要因
- イデオロギー的な理由があること
- 新型コロナワクチンを接種しない人の約1/3は、ワクチン接種に反対しており、しばしば陰謀論を信じていること
- 安全性への懸念があること
- 社会的少数派とされるコミュニティは、昔から保健医療における問題と不平等に直面した経験があり、それらが現在の医療への信頼に影響を与えていること
- 一部の人は、集団免疫の恩恵を受けるために、自分は接種を受けずに他の人にワクチン接種させたいと考える、いわゆるフリーライダーになることを望んでいること
- 若くて健康な人の中には、自分には新型コロナの危険性はないと考えている人もいること
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This project has received funding from the European Union’s Horizon 2020 research and innovation programme under grant agreement No 964728 (JITSUVAX).