# 天声人語 12/18 宇宙から危険な病原菌がもたらされる。そんな主題を扱った^あつかう^SFの中で、マイクル・クライトンの『アンドロメダ病原体』は古典といっていいだろう。米国の小さな田舎町が、人工衛星の落下により壊滅する。付着^ふちゃく^していた菌が人々を死に==至らしめた== ▼感染防止策を探るため、最高水準の科学者とコンピューターが投入される。コロナ禍で注目された小説の一つでもある。宇宙の微生物の心配などSFの中だけの話と思っていたら、どうも違うらしい。宇宙開発の世界に「惑星検疫」という考え方があると最近知った ▼伝染病予防のため、人や動植物を検査するのが通常の検疫。惑星検疫は、地球上の微生物を持ち出して他の惑星を汚染しない、あるいは他の星から地球に持ち込ませないのが狙いだ。安全性を評価する国際的な組織もある ▼「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから持ち帰った物質はどうかというと、生物がいる可能性がないため問題ないらしい。絶対にそうかとSF好きは考えたくなるが素人談義だろう▼はやぶさ2のカプセルを開封したところ、小さじ1杯の黒い砂が存在した。専門家に言わせれば「どっさり」の量で、有機物が含まれているのかどうか、これから科学者たちが調べる ▼生命の起源となる有機物は、宇宙から隕石(いんせき)などで運ばれた。そんな説もはやぶさのニュースを追う中で学んだ。検疫など関係なく、惑星と惑星との間の交通のなかで命が生まれたと想像すると興味深い。調査結果を気長に待ちたい。 至らしめる^いたらしめる^: 1. ある状態にさせる、特定の状況になるように仕向ける、強いてある状況になるように働きかけるといった意味の語。ある段階や状態に達することを指す「至る」に、使役を意味する「しめる」を付けた表現。 ###### tags: `日本語` `天声人語`
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