# `topology.v` と `derive.v` を読む - `topology.v` * フィルターや位相の定義や定理. * 6349行あり,かなり長い. - `derive.v` * 微分に関する諸定理. * 1607行なので比較的短い. * `topology.v` に依存している. ## 前提 ### フィルタ,生成 $ℱ ⊆ 2^X$ が以下を満たすとき,$ℱ$ は $X$ 上の**フィルタ**であるという: - $∀F ∈ ℱ. ∀F' ⊆ X. F ⊆ F' ⇒ F' ∈ ℱ$ (つまり包含関係で上に閉じている) - $∀F_1∀F_2 ∈ ℱ. F_1 ∩ F_2 ∈ ℱ$ (つまり有限個のintersectionについて閉じている) - $X ∈ ℱ$ $2^X$ を $X$ 上の**自明なフィルタ**といい,自明なフィルタでないフィルタを**真フィルタ**という. $\mathcal{B} ⊆ 2^X$ に対し,$\mathcal{B}$ を包む最小の(つまり一意的に極小な)フィルタを $\mathcal{B}$ が**生成する**フィルタと呼ぶ. ### 積フィルタ 各 $i ∈ I$ に対して $ℱ_i$ を $X_i$ 上のフィルタとする.このとき, $$ \left\{ ∏_{i ∈ I} F_i\ \middle|\ (∀i ∈ I. F_i ∈ ℱ_i) ∧ (Иi ∈ I. F_i = X_i)\right\} $$ が生成する $∏_{i ∈ I} X_i$ 上のフィルタを $\{ℱ_i\}_{i = 1}^{n}$ の**積フィルタ**といい,$∏_{i ∈ I} ℱ_i$ と書く. ただし,$Иi ∈ I. φ$ は「有限個を除く $I$ の任意の元 $i$ に対して $φ$ が成り立つ」を表す.特に $I$ が有限集合の場合は恒真. ### 位相とフィルタ 位相空間 $T = (X, \mathcal{O})$ および $x ∈ X$ に対し,$N ⊆ X$ が $∃O ∈ \mathcal{O}. x ∈ O ⊆ N$ を満たすとき,$N$ は $x$ の**近傍**であるという. $x$ の近傍全体はフィルタをなす.実際近傍の定義より明らかに上に閉じており,有限個のintersectionで閉じているのも(位相空間の定義より)有限個の開集合のintersectionがまた開集合であることから簡単にわかる.この近傍全体のフィルタを $x$ の**近傍フィルタ**といい,$R_T(x)$ と書く. ### 真フィルタの極限 $X$ 上のフィルタ $ℱ$ と $ℱ'$ が $ℱ ⊆ ℱ'$ を満たすとき,$ℱ'$ は $ℱ$ より**細かい**という. 位相空間 $T = (X, \mathcal{O})$ に対し,$X$ 上のフィルタ $ℱ$ が $R_T(x)$ よりも細かいとき,つまり $R_T(x) ⊆ ℱ$ のとき,$x$ は $ℱ$ の**極限点**であるという.$ℱ$ の極限点全体を $\lim ℱ$ と書く. ## `topology.v` の冒頭コメントを読む - `filteredType U`: `U` 上のフィルタ全体に相当する型: ``` filteredType U == interface type for types whose elements represent sets of sets on U. These sets are intended to be filters on U but this is not enforced yet. ``` - `FilteredType U T m`: `T` 型の値を `U` 上のフィルタに `m` によって入射したもの? ``` FilteredType U T m == packs the function m: T -> set (set U) to build a filtered type of type filteredType U; T must have a pointedType structure. ``` ``` Notation FilteredType U T m := (@pack U T m _ _ idfun). ``` `@pack` というものがわからないが,とりあえず後回しにする. - `lim F`: 上記の $\lim ℱ$. - `at_point a`: 上記の $R_T(a)$. - `filter_prod F G`: 上記の $F × G$($∏$ による直積の2個版).