###### tags: `核生成` # 古典核生成理論 ## 教科書で教えられる古典核生成理論 $a$相中に球状の$b$相ができる過程を考える. 球状の$b$相ができるときは,$b$相が$a$相よりも安定なときであるため,$b$相ができる反応は$\Delta G<0$となる.$b$相が生成することによる単位体積あたりに安定化エネルギーを$g_v$とする. $a$相中に球状の$b$相ができるときのギブスエネルギー変化は,$b$相が凝縮することによる安定化と,界面による不安定化の和で表される. \begin{eqnarray} \Delta G = -\frac{4\pi}{3}r^3 g_v + 4\pi r^2 \sigma. \end{eqnarray} これを最小化する$r=r_\min$を求めると, \begin{eqnarray} \left(\frac{\partial\Delta G}{\partial r}\right)_ {T,P} = -4\pi r^2 g_v + 8\pi r\sigma \\ \therefore ~~ r_\min = \frac{2\pi \sigma}{g_v}. \end{eqnarray} ギブスエネルギーを最小化する半径を臨界半径と呼ぶ. ## 熱力学によって求まる平衡核の半径 ## 参考文献 [古典的核生成理論を熱力学から考えてみよう](https://www.jstage.jst.go.jp/article/materia1994/36/12/36_12_1127/_pdf)