# 「エンジニアリング組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング」広木大地 著 ## どんな本? 「コミュニケーションにおける不確実性を減らすには?」 「技術的負債を解消する方法とは?」 「経営陣とエンジニア間の認識のずれを解消するには?」 エンジニアリングにおける課題を解決する思考の整理方法やメンタリング手法を,さまざまな企業の技術組織アドバイザリーを務めている著者が解説。若手を戦力として育て上げ,成長する組織を設計・運営するためにおすすめの1冊です。(amazonの書籍紹介より) 章立てと概要は下記の通り。 1. 思考のリファクタリング - なぜ不具合や認識齟齬などが起きるのか?の考察 2. メンタリングの技術 - どちらかといったらマネージャ/メンタリスト側の立場でメンタリングの方法を解説 3. アジャイルなチームの原理 - アジャイルについての歴史と系譜の解説 4. 学習するチームと不確実性マネジメント - アジャイル開発の実践方法を幅広く解説 5. 技術組織の力学とアーキテクチャ - 組織や体制の作り方とその管理の仕方(MBOなど)の解説 ## 参考にすべきトピック - なぜマネジメントは難しいか? - 不確実性(他人・未来)を扱うものだから - **コントロールできて、観測できることでマネジメントする** - 新入社員の能力や部下の心情は観測できないもの。しかし、部下の行動は観測できる。つまり、見て、見えるものでマネジメントすることしかできないことを理解する必要がある。 - ハンロンのカミソリ(「無能で十分に説明のつくことを悪意のせいにするな」)がこの本でも出てくる。真理 - 限定合理性と情報の非対称性を疑う習慣を持つ - メンタリングのテクニック - 依存型人材(問題と解決策を与えられて初めて動ける)から自立型人材(問題を発見し解決策を検討できる。自分事として捉えられる)にする為にはメンタリングが必要 - **メンターの条件。HRT(謙虚:弱さを見せられる、敬意:敬意を持っている、信頼:期待を持っている)** - **自己説得できることをメンタリングでは目指す。問いかけが肝** - 自己説得の特徴 - 他人が質問で促す(自分で気付く) - 体感を伴う - 行動の変化が発生しやすい - 悩んでいるのか(=成果が出ない状態)?考えているのか(=解決への手段を講じている状態)?を見極める - **メンタリングの結果、次にとるべき行動が明確になるようにする** - 傾聴 - 相手への感情への共感を言動(仕草、頷き、相槌)で表す - 話の内容を可視化する(ホワイトボードやシンボルを使う) - 横や斜めに座る - 繰り返しや要約など - **事実と意見(感情)を分ける** - 問題(フォーカスポイント)を明確にする - **認知フレームとリフレーミング** - 認知フレームは認知の歪みのこと。(「あの部署は」、「いつも~だ」、「普通~」) - リセットに有効なマジックワード(「そもそも問題って何なんでしたっけ?」) - メンティーがコントロールできることにフォーカスさせる - アクノレッジメント(承認)行為 - 名前で呼びかける(ex「◯◯さん、おはよう」。自分はslackやメールの書き出しの相手名もこの意味で使っている部分があるかも)) - ストーリーテリング - 抽象的な伝えたいことを自身の体験を物語として話し、追体験してもらう - 下手をすると自慢話になる(というか、そこ迄の関係性次第で捉え方が変わるだけで、内容自体は基本自慢話なのだと思う) - メンタリングの結果は、その後の行動に注目する - **ゴール認識をもたせる。ex) 自分がどうなりたいのか?エンジニアとして何をなしたいのか?この会社で何をしたかったのか?** - **セルフマスタリー(自己熟達)が得られるようになれば他人からのメンタリングは不要。自分自身でメンタリングできている状態** ## 所感 - 非常に論理的で分かりやすい解説をしています。紹介される知識も分野を限らず幅広く、且つ必要に応じて取り上げられているので知識体系の幅が作れます。どの立ち位置に固執しているというのもなく中庸である点も良いです。色々な書籍のエッセンスを壊さずに一冊にまとめた感じ。 - 上記の例で言うと、4章では、所謂アジャイル開発のよくある紹介(プロダクトバックログ、スクラムなど)を行っていますが、経営学の「プリンシパルエージェント理論」やリーンキャンバスなど幅広い分野から説明が試みられています。 - エンジニアリングに関わっているのであれば全部読んだ方が良い。マネジメント的な部分だけであれば1章、2章が読む価値あり。 - Qiitaとかでもまとめが色々あるのでそちら参照できます。 ## お勧め度(☆☆☆☆☆) ★★★★★ ## 質疑応答 - 席の座り方について - Zoomだったら画面共有とかすると圧迫感軽減しそう
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