# マネジャーの最も大切な仕事 ~95%の人が見過ごす「小さな進捗」の力(齋藤) ## 書籍情報 マネジャーの最も大切な仕事 ~95%の人が見過ごす「小さな進捗」の力 https://www.amazon.co.jp/dp/4862762409/ ## どんな本? ハーバード教授と心理学者がついに解明。 生産性と創造性は、こうすれば高まる。 小さなスタートアップから、広く名の知れた企業まで、 26チーム・238人に数か間リアルタイムの**日誌調査**を行った結果、 やりがいのある仕事が進捗するようマネジャーが支援すると、 メンバーの創造性や生産性、モチベーションや同僚性が最も高まる という「進捗の法則」が明らかになった。 評価でもインセンティブでも明確な目標でもなく「進捗」? 自身の研究やマッキンゼーの調査などでも「進捗」という言葉は見当たらず、 ごく当たり前のことではないかと不安に思った著者は、改めて調査を実施。 だが評価や目標よりも「**進捗**」が大切だと答えた人は、わずか5%だった――。(amazonの書籍紹介より) 以下、章立て 1. 組織の最前線の風景から - とある企業の倒産までの内実と、その原因をについての説明 - 読み進めていくための伏線のような内容 2. インナーワークライフ - 本書で重要なキーワードとなる「インナーワークライフ」の説明 3. インナーワークライフ効果 - インナーワークライフを高めること(または低くなること)によって起こる効果の解説 4. 「進捗の法則」の発見 - インナーワークライフを高めるための3大要素「進捗の法則」「触媒ファクター」「栄養ファクター」の紹介 - また、インナーワークライフを下げる3大要素「障害」「阻害ファクター」「毒素ファクター」の紹介 5. 進捗の法則 - 進捗の法則、障害の解説 6. 触媒ファクター - 触媒ファクター、阻害ファクターの解説 7. 栄養ファクター - 栄養ファクター、毒素ファクターの解説 8. 進捗チェックリスト - チームメンバーの進捗を支援するチェックリストの提案 9. 終章:マネジャー自身のインナーワークライフについて - マネージャー自身のインナーワークライフ向上についての解説 ちなみにメンタリストのDaigoさんがオススメしていたので読みました笑 ## 参考にすべきトピック - 全体の大まかな内容 - **仕事の進捗が、インナーワークライフを向上させ、パフォーマンスを向上させる** - 実験によって上記が明らかになった - インナーワークライフとは? - 日本語で表すと「個人的職業体験」 - 職場での出来事に対する反応や状況認識を通じて体験する、認識、感情、モチベーションから成り立つもの - 出来事に対して、どのように「認識」して、どういう風に思って、モチベーションにどのような影響を与えたか、というもの - 例えば、田邨さんに「昨日の障害対応迅速にやってくれてありがとう」と言われたとすると - ちゃんと目を配ってくれていると「認識」し、感謝を述べられ嬉しいという「感情」になり、また障害が起きた時にも迅速に対応しようとモチベーションが高まる - これがインナーワークライフが高い状態ということ - 例えば、あまり説明を受けられないまま「履行管理システムの改修やっておいて。そんなに重要な案件じゃないけどよろしく」と言われた時 - あまり重要な仕事じゃないと「認識」し、よくわかってないから不安という「感情」になり、適当でいいかとモチベーションが下がる - これがインナーワークライフが低い状態ということ - インナーワークライフを構成する要素について - 認識 - 組織に対する認識(ラクーン、技術戦略部) - マネージャー、チーム、自分に対する認識(TL、チーム、ユニット、メンバー) - 仕事(作業依頼、PJ) - 達成感(完全燃焼、不完全燃焼、反省) - 感情 - ポジティブな感情 - ネガティブな感情 - 気分 - モチベーション - 外発的動機(外側からのモチベーション、評価、報酬、納期) - 内発的動機(内側からのモチベーション、仕事の面白さ、OSS) - 関係的動機(関係性からのモチベーション、仲間意識) - インナーワークライフは個人のパフォーマンスに影響を与える - 本書でのパフォーマンスは「創造性」「生産性」「コミットメント」「同僚性」で定義される - 創造性 → 新しく有用なアイデアを考え出すこと - 生産性 → 着実に仕事を仕上げ、質の高い仕事を行い、プロジェクトをやり遂げること - コミットメント → 仕事をやり遂げるために何でもやること - 同僚性 → チームの結束に寄与するすべての行動 - 理由(本書では「創造性」に絞って解説) - 感情が創造性に影響を与える理由 - ポジティブな感情にした被験者と、ネガティブな感情にした被験者、ニュートラルな感情にした被験者に対し、創造力を要する問題をやらせる実験での結果 - 認識が創造性に影響を与える理由 - 良い認識を持っている場合、心理的安全性が確保された状態となる。その場合自由なアイデアが生まれやすく、意見交換も活発になり、結果創造性が高まる - モチベーションが創造性に影響を与える理由 - **モチベーションに関しては、「内発的動機」が高い状態のときに創造性が高まるという結果となっている** - 72名の作家に対して、内発的動機を意識させたグループと、外発的動機を意識させたグループに分けて短い詩を書いてもらい、それを専門家が評価するという実験での結果 - 本書では創造性に絞って解説が行われていたが、インナーワークライフの向上で全てのパフォーマンスの向上が見られるという実験結果となっている - インナーワークライフを向上させる事象(3つ) - 仕事の進捗 - 仕事がうまくいくような支援(触媒ファクター) - 気持ちよく働けるような支援(栄養ファクター) - インナーワークライフが低下する事象(向上させる方法と対をなすもの) - 仕事の障害 - 仕事がうまく行かなくなるような事象の発生(阻害ファクター) - ネガティブな気持ちにする行動(毒素ファクター) - 進捗がインナーワークライフを向上させる理由 - 進捗は自己効力感(自分には望む目標を達成するために求められる作業をプランニングし実行する能力が有るのだという信念)を高める効果がある - 要は、**小さい成功体験の積み重ねにより、自身に対する信頼が向上し、インナーワークライフが向上するということだと思う** - 障害はこれの逆のことが起きる - 進捗ループ - **仕事の進捗により、インナーワークライフが向上し、仕事のパフォーマンスが向上、その結果仕事が進捗し、インナーワークライフが向上し・・・という好循環のこと** - 進捗ループのパフォーマンスに対する効果は非常に高いので、進捗を支援することは何よりも大切 - ちなみに**障害はこの好循環が真逆に作用し、悪循環に陥る*しかも*ネガティブな方が効果が高い** - 進捗を支援するための要素 - 仕事がうまくいくような直接的な支援(触媒ファクター) - 明確な目標設定(仕事の重要性の理解や、矛盾のない優先順位など) - 自主性を与える(仕事に裁量を持つと創造的になる) - リソースを提供する(必要な設備、資金、データ、材料、人材へのアクセス) - 十分な時間を与える、しかし与えすぎてはいけない(キツすぎる納期のプレッシャーは創造性を低下させるが、ゆるすぎると手持ち無沙汰になりモチベーションは低下する) - 仕事をサポートする(協力的な関係を築く) - 問題と成功から学ぶ(問題や失敗と向き合い乗り越えるのは効果が高い。そのためには**心理的安全性が重要**。**心理的安全性は組織風土によって大きく左右される**) - 自由活発なアイデア交換(活発な議論はチームを活性化させる。また心理的安全性の向上にも寄与する) - 気持ちよく働けるような支援(栄養ファクター) - 尊重(メンバーと誠実に向き合うこと) - 励まし(熱意の伝達でモチベーションが向上する、また信頼の伝達で自己効力感が向上する) - 感情的サポート(感情的な話を聞き共感することで、メンバーのポジティブな感情を増幅させ、ネガティブな感情を軽減させる) - 友好関係(メンバーとの友好関係、メンバー同士での友好関係を築くきっかけを作る。メンバー同士で栄養ファクターを与え合う基礎を築く) - マネージャー自身のインナーワークライフ向上について - チームメンバーの進捗を支援することで、メンバーのパフォーマンスが向上し、マネージャー業務が進捗し、インナーワークライフが向上する - 結局は「仕事の進捗」がキーとなる ## 所感 - 全体的に直訳的な文章のため、非常に読みにくく時間がかかります。さらに少し説明が冗長なので、量の割に得た知識が少し物足りなく感じました。 - 「量の割に得た知識が少し物足りない」は丁寧な説明の裏返しでも有るので、1つ1つのことに対して納得感はあります。 - 完全に汎用的なチームマネジメントの内容です。プロジェクトマネジメントなどの内容はありません。 - 自己啓発チックな内容ですが、書いてあることは膨大なデータから分析された結果であるため、信頼のおける内容かと思います。巻末にはデータの取得方法とどうやって分析したかまで載っているので、更に信頼度はUP。 - 実際にどういった行動を取ればいいかという部分も記載されていますが、どちらかと言うと「よくある方法」がどのようにインナーワークライフやパフォーマンスの向上に寄与しているかの説明であり、真新しいテクニックなどは特に書いてありません。 -それこそが心理だとは思うので、自身の行動の信頼性を上げるという意味ではアリ - 何も知らない状態で、「メンバーのパフォーマンスを上げるためには何が一番重要だと思いますか?1評価 2報酬 3働きやすい環境整備 4進捗支援」と言うような質問をされた時、進捗は選ばないだろうから、そういう意味では今後のマネジメントの優先度決定には影響を与えてくれたと思います。 - いまいちチームマネジメントにおいてメンバーの心理状態やモチベーションがパフォーマンスに寄与することに実感を持てなかったり、それはメンバー個人で解決する問題だと思っている方は読んでみてもいいかもしれません。 - ただ、いろんなブログにもまとめられているようなので、長いし結論だけ知れればいいという方は、まとめ文章だけ読む形でもいいかもしれません。 ## お勧め度(☆☆☆☆☆) ★★★☆☆ ※読んで損はないですがまとめブログでもまぁいいかなという意味で★3つ
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