# RFタグの評価 ## TIPP Tagged Item Performance Protocol https://www.gs1.org/standards/rfid/tagged-item-performance-protocol-tipp-guideline 良し悪しはともかく、こういう基準があるのはありがたく。 U.S.主導だからあまり興味がないのかなぁ?経緯がよくわかってないけど、まぁ、日本でも同じことを考えていたのに動けなかったわけで、残念無念。 ## ARC https://rfid.auburn.edu/arc/ https://rfid.averydennison.com/jp/home/products-solutions/quality.html お、Voyanticの輸入代理店のアルテックがちゃんと訳してくれてる。 https://voyantic.altech.jp/news/blog-20201022/ # そもそも何のため? TIPPの規定を作るときに参加してないので、その経緯やプロセスがわからないけど、当時のリーダーの性能に合わせて出力と戻り(バックスキャッター/RSSI)を作った作業には頭が下がる限り、ほんとすごい。 僕じゃ、怖くて決断できない・・・測定周りはあまりにも不安定な要素が大きいので。 ということで以下はあくまでも適当な要約なので誰かちゃんと訳してね!背景も含めて。 ちなみに、RAINでリーダライタのセンシティビティ評価の話をしてるので、本来はそれをもとにした枠組みで改訂作業が必要だよね・・・って、わかっているなら作業しなくちゃいけないんだろうけど、昔みたいに手元に公式の道具がないのがなぁ。 50cmレベルの暗箱(それでも2mぐらいベースだけど)だと微妙なんだよねぇ。 ということで、実地環境での評価ツールの作成よろぴく。 # TIPP Grade in definition. ‘A’ Family Grades / 盗難防止ゲート向け(単体のみ) * A-family grades present very good readability for single items from many directions, including all the elevation angles. (シングルアイテムのみが対象で、どの方向・角度でも読み取れる。**一番基本となる単体の読み取り性能だね**) * High sensitivity requirement means that these items can be scanned from relatively long distances from the front and backsides, but read sensitivity to sides is relatively lower. (センシティビティが高く、前後方向の特性は良いが横は比較的弱め。**ダイポールアンテナが基本なので横方向は致し方なく**) * Consider these grades for single item detection in EAS applications. Utilize higher sensitivity grades for overhead reader installations, lower grade for gates. (単一商品における盗難防止などを想定、数値が大きくなるほどオーバーヘッド型の盗難防止ゲートに適している一方で、**ゲート型では低めの数値でも問題なし**) ## ‘B’ Family Grades / ハンドヘルドリーダー向け(単品・積層) 近距離 〜2m * B-family grades are applied both for single items and stacked items.(シングルとスタック両方に対応したグレード) * Backscatter requirement is low, which suggest the grade is best applied at short distances, (バックスキャッター/RSSIの要求は弱いため、通信距離が出ない。近距離での利用を想定) * event below 2 meters. (2m以下の距離を想定) * Tagged items in this family present fair readability also from elevation angles. (各種角度からの読み取りに対応する) * Consider applying the grades for handheld scanning. (ハンドヘルドタイプのリーダー向けのグレード) ## ‘C’ Family Grades / 在庫管理向け(積層のみ) 近距離 〜1m * C-family grades offer high readability for stacked items especially from the front and back even from all the elevation angles. (積層アイテムにおける感度が高いことを想定しており、前後方向における全てのアンテナ角度に対応) * Readability from the side directions is more limited in range, but possible at proximity scanning. (横方向からの読み取りには限度あるものの、ニアフィールド系アンテナでの読み取りにも対応) * Backscatter suggests that read distance is fairly short, in the range of a meter or so. (RSSI/バックスキャッターが弱めのため1メートル程度の読み取りしか行えないことに注意すること) * Consider C-family grades for stacked item applications in transition reading: especially bulk reading of attest passing from stockroom to sales floor. (在庫管理などでの一括読み取りなどを想定) ## ‘D’ Family Grades / ハンドヘルド向け・比較的近め(単品・積層) * D-family grades offer good readability both for single and stacked items from the front and back sides. (単体及び複数において、前後方向からの良い読み取り性能を想定) * Elevation angles are well covered, but the side orientation reads are not required. (アンテナ角度の違いによる読み取りも考慮、ただし横方向の読み取りは考慮しない。**まぁ普通のアンテナはダイポールだしね**) * Backscatter values are specified, but the magnitude is not high. (バックスキャッター/RSSI の値を規定してはいるもののそれほど高い値は設定していないことからも、読み取り距離は考慮外) * Prominent use cases include handheld scanning. (ハンディリーダーでの利用等を想定) ## ‘E’ Family Grades / 盗難防止ゲート向け・遠距離想定(積層のみ) * E-family grades present fairly high read sensitivity for stacked items. (積層アイテムにおける高い読み取り性能を想定) * Read distance is longest from the front and back, however, also the side angles are specified. (前後方向の読み取り距離が取れるだけでなく、横方向からの読み取りも考慮) * Relatively high backscatter requirement suggest long read ranges, making this a relatively high- performance grade in TIPP. (高いRSSIを考慮することで、遠くからの読み取りを考慮した最も厳しいグレード) * Consider these grades for inventory of stacked items with overhead reader system. (積層された商品が天井型のリーダーから読み込まれることを想定) ## ‘F’ Family Grades / 横置き盗難防止ゲート向け・全方向からの読み取りを考慮、でも距離は非考慮(単品のみ) * F-family grades present fairly high read sensitivity for single items to all elevations angles. (単一商品において全ての方向から高品質に読めることを想定) * The read distance is more limited to the side orientations, but overall the grade is fairly unidirectional. (横方向の性能は若干落ちるが、全ての方向で優秀な性能を発揮、まぁダイポールアンテナダシネ) * It should be noted, that the F-family does not include requirements for the backscatter signal strength. (バックスキャッターの性能は考慮しない。でも、0/180度は設定されてるんだね) * This implies that these grades are not fit for applications, where read distance is long and tag size is small. (距離がある場合のタグ、特に小さめのタグでRSSIが弱いものは適用対象外) * One application example is therefore EAS implemented with gate readers.(盗難防止ゲートなど、近距離だが各種方向からの読み取りを想定) # そもそも何が重要なのか? ## 盗難防止 既存のLF系ゲート側アンテナのリプレース及び、UHFの特徴を生かしたオーバーヘッド型の盗難防止ゲートを想定。 ある意味、経営に関わる最も重要な指標であり、RAIN/UHF RFタグを導入する限りこの命題に対する質問を回避するのは不可能。 とはいえ、最近はフェーズドアレイ系が入っているからなぁ、この辺りの評価手法も考えないとなぁ。 ## 在庫管理 ### 倉庫 フォークリフトなどの利用も想定されるんだけど、ハンドヘルドリーダーにおいてもそれなり距離での読み取りが必要なため、店舗在庫管理とは異なりより長距離での読み取りが必要。 ### 店舗 ハンディターミナルを利用した日々の在庫管理においては、読み取り角度や距離の制約が最も緩い。 # 公式見解は? 必要であれば、というかデータ解析システムの枠組みが作り切れたら公式見解を作るので、これはあくまでもお勉強の前のお勉強用。 GS1 U.S. などにも協力していただかないといけないしね。 ということで、みんな英語読もうぜ!!! # 測定そのものに関して この業界にいてびっくりするのは、あまりにも電波に無頓着なこと。 測定結果のバラつきとか、校正かけてるの?とか・・・今時ならGPSDOでどうにかなることは多いけど、Power関係をちゃんと考えないのはなんでなんだろ? 僕はあまりパワー系に興味ない人だけど、それでもどうにかならんかねぇと思ってしまうので、若い世代は年寄りを真似ないように。 *って、学生相手に愚痴を書いちゃいかんな。* ## Voyanticの場合 基準タグを測定して補正。 Power on Tag Forward/Reverse と TIPP や ARC で補正されてるはず。 出力側のブレは±1dBを想定。 受信側/RSSI は±0.5dBぐらいを想定してた気がしたけど、明示的には示されてないかも・・・どうするか? ### 基準タグ 現状の基準タグはチップの世代が古すぎるので、今後は Avery Dennison のRFタグを基準にできればと思っていたりも。 ・・・取り寄せないとなぁ。