元のsli. do:https://app.sli.do/event/tgsP3P4fgdzhpRwkUWM4af/ 都市交通決起集会 開催記録:https://t-brain.jp/news/toshikotsu-20241115/ ## 広島・岡山の公共交通 ### 広島の運賃・決済システム * [寺園結基(JR西日本)] 広電、パスピーで**200円だった頃に比べればかなり高い**印象です。イコカ含めたIC全体での割引は難しいのでしょうか。また、インバウンド小銭対応を考えると、現金運賃を上げるなら250か300円かと思います。 * [匿名] MOBIRY DAYSで短距離が割引される電車はともかく、広域均一240円は、初乗りとして高すぎるように思います。値上げによる利用減も賃上げの申請書にて推計されていましたが、社会的な便益がどうなるか気になります。 * [太田恒平] > かなり高い印象 MOBIRY DAYSで短距離が割引される電車はともかく、広域均一240円は、初乗りとして高すぎるように思います。値上げによる利用減も賃上げの申請書にて推計されていましたが、社会的な便益がどうなるか気になります。 * [カロク] >進矢さん **MOBIRY DAYS割引は理想的な都市公共交通プライシング**の一つだと思います。(首都高が現金は上限額均一、ETCは区間料金なのと同じアイデア) 許認可上は難しくありませんでしたか。営業割引でしょうか。 * [小山 健史] 可先生、貴重な問題提起ありがとうございます。私も先生と同じ疑問を持っています。回答を待っております。ちなみに、対岸で、先行してキャッシュレス割引を導入した伊予鉄バスは、システム上、運賃表示器にIC割引後運賃しか表示できず、現金客は20円上乗せされることは車内放送で一部停留所でのみアナウンスされているため、制度を知らずに現金客が運賃表示器運賃を支払い、知らないまま運賃不足になっている現状がSNS(X)で問題提起され炎上しました。情報提供としてご参考まで… * [太田恒平] 広電電車の現金は上限、MOBIRY DAYAは従量、というのは良いですね。一方で、バスはその上限額での均一になっていて、そちらは疑問ありです。 * [風呂本武典] >広島市に関わる方へ せっかく普及した**パスピーの廃止**は諸事情わかりますが広島市民の公共交通利用者に非常にネガティブな影響を与えているやに思います。移行に伴う面倒さは利用者逸走を懸念します。何か有効な対策をお考えでしょうか。 ### 広島の交通政策・サービス * [佐々木慎介(kure_iw_tetsudo)] >藤原先生・神田先生 広島市は**上下分離と協創プラットフォーム**の関わり・つながりはどうなっているのですか? * [匿名] バス会社とともに,しっかりとコミットしています.行政と民間がほぼ対等なのは広島の特徴になります.(神田 記) * [真田朋弥(本名でnoteやってます!)] **石川県**では見なし上下分離で来年4月から補助金等々回ってくる予定で、石川線金沢駅or香林坊延伸、クレジットカード決済対応、新車導入、沿線魅力度向上施策等々やる予定です。ただこれはほぼ一社のみで簡潔する話なので**広島の場合で綺麗に事が進むか心配**です。法の問題だったり、熊本のように共同経営をやるとか施策例など具体的な見通しは整いつつあるのでしょうか?非常に難易度がたかいとおもうので検討だけで終わってしまいそうな気がしてやみません。 * [匿名] 石川県はむしろ自治体が分かれていたのがかなり問題になりまして、そこの調整にかなりの労力がかかったという経緯があります。そのことを考えればイデオロギー的な問題は自治体ほど生じにくい営利企業同士なら上手くいくのではとは期待しています。 * [真田朋弥(本名でnoteやってます!)] 石川県では県の公共交通に対する姿勢などが疑問になりましたね。ただ知事が変わって沿線自治体が案を県に上げたらあっさり承諾されたのは驚きでした * [匿名] 県は良くも悪くも追認しかしていません。北陸鉄道が根を上げて市町村の尻に火がついたのがたまたま知事が今の馳さんになったタイミングでした。 * [真田朋弥(本名でnoteやってます!)] 隣県は車依存が深刻でいしかわは人口密度が高いから公共交通を利用する人が一定数いるにもかかわらず県によるマイカー推進ともとれる施策(例:のと里山海道、いくつかの鉄道線の廃止)の結果県民は不便なバスの遅れがひどく、渋滞が解消されず本数が少ない鉄道線システムができたとおもいます。県と県民は問題意識と富山や宇都宮を含めた社会全体の取り組みを知るべきとおもいます * [太田恒平] そういったことを実施する母体としての「バス協調・共創プラットフォームひろしま」なのではないでしょうか? * [寺園結基(JR西日本)] 広島に住んでいた頃も、バスは**夜の本数**が少なすぎて通勤に使えず自転車通勤でした。とはいえ**運転手**は適性があるのでどこまで増やせるでしょうか * [太田恒平] かつては運転手も多くいましたので、絶対的に無理な話ではなく、労働市場における経済条件の問題だと考えています。採用・養成には時間がかかるので、早く取り組みたいところです。 ### 岡山の交通政策・サービス * [匿名] 岡山市のバスの支線見直しは利便性向上の上で大変に素晴らしいことだと思います。一方で**幹線系統の増強**はどうでしょうか * [松戸浩] 岡山市への質問、**居住誘導と用途地域指定**との連動はされないのでしょうか。でないと実効性が弱いかと * [匿名] 某日本最低のバス会社も路線維持できるだけの集客には苦労しているようなので、むしろ今から利用者になってほしい層にとって**運賃はそこまで問題ではない**のではという気もします。 * [太田恒平] 宇野バスは100円と独立採算にこだわりを持っているようですが、例えば1.3倍に値上げして1.4倍の本数を供給する方が喜ばれる、というような可能性も充分あるように思います。ただ、運賃感度の高い学生などは離れる可能性は有り、そこは通学定期の公費負担なども組み合わせたいところです。高校生の自転車事故も多いですし。 ### 複数事業者の存在意義 * [山本みずあき] 複数事業者が存在する意義は競争によって利用者がより良い恩恵を受ける(それは運賃なりフリークエンシーなりソフト面での諸々なり)でしょうが、同一運賃・同一サービスならば**メリットが誰にどこに存在するか**は確かに興味があります * [カロク] 道路旅客運送も産業の一つですから、まずは市場に参入退出を委ねる、そのうえで補助による底上げや規制によるサービスの統合を図る行政の取組が重要と私は考えております。行政が最初から供給量を統制することはどうかな?と。 * [太田恒平] 現実は不採算市場が中途半端に形成され、伝統的事業者による細かなエリア独占で、競争によるサービス向上や淘汰が起きているわけでもないため、複数事業者が居ることのデメリットが目立っているようには見えますね。 ## 各交通モード ### JRの本数が少ない問題 * [匿名] jrの本数に関しては、**路線規模が民鉄より大きい**ことも一つの要因かと思います(jr旅客の中で一番小さいjr四国ですら、民鉄で一番大きい近鉄よりはるかに大きいですし) * [太田恒平] 規模が大きいので意思決定に時間がかかるとか、大企業で給与水準が高いといったことでしょうか? 規模が大きければ調達やシステム共有などのスケールメリットもあるはずですが、地方部ではメリットがあまり発揮できていないようですね。 * [寺園結基(JR西日本)] JRの本数、福井のように地方私鉄から**人を引き抜けば**増えるんでしょうが、それで**地域が良くなるか**というと… * [匿名] JRもバス部門は他社に引き抜かれまくってますものね。お気持ちお察しします。ただ給与体系まで自治体が口や金を出すのは厳しいので、まずは事業者に儲かってもらうしかないかと。 * [上條] 公共交通の機能としてあるべきサービス水準という価値が、JRが民鉄よりも低いという点は、沿線利用者としても、地域づくりという点でも大きな問題です * [太田恒平] 仰るように福井を筆頭に、地方私鉄は低賃金による人手不足が深刻化していますので、業界として底上げしていく必要があるでしょうね。そのためにも、やはり独立採算ではなく、鉄道として価値のある路線には公費を入れるべきと考えます。(ここで輸送密度3桁前半の過疎地路線の話を混ぜたくないですが) * [山本みずあき] >JR西 なぜJRのサービス水準に**自治体が関与できない**のでしょうか。三セクはともかく他民鉄ではできて、上場しているJR西ができないというのはおかしな話です。そういえば広島だったか(兵庫でしたか)、自治体が1億出してJR西日本の**株式を購入**されてましたね。これは「関与」への一つの足掛かりではないでしょうか * [太田恒平] 自治体が金を出していないからですね。高山本線では富山市が赤字補填をして増便をしていますが、国の補助金制度も無く、レアケース留まりになっていますね。運行、ハード整備、出資など何らかの形で行政が金も口も出す形にできないかと考えています。 * [太田恒平] 自治体による株式取得については、1億円では、提案権は得られたとしても、時価総額1.3兆円に対してあまりに小さいので、目立った効果は無いと思います。数百億単位を県レベルで保有していけば、影響力を持てると考えています。 ### 軌道 * [山本みずあき] そういえば鉄軌道は遅い遅いといいますが、路面上での**制限はいまだ40km/h**ではなかったでしょうか(同じ道路上で車は50~60km/hなのでバスが追い抜いていく)。ここの切り込みを、広電含め路面電車を持つ各都市各事業者は進めてもらいたいものです * [太田恒平] 宇都宮LRTでは、運行実績を積み上げた上で、最高速度の引き上げ(専用軌道の橋梁70km/h, その他50km/h)を狙っているようですよ。https://news.mynavi.jp/article/20220821-hagautsunomiyalrt/ * [匿名] 広電さんも地鉄さんもですがバスと市電とが並走している区間で乗り場が違うのがすごく惜しいなあと思ってます。目の前で両方を逃したことも…だいぶスケール感は違いますが目先の本数増強ということで、**バスの軌道内乗り入れ**とかはやはり安全上難しいのでしょうか? * [匿名] 市電を両サイドにするか、バス停を電停と一緒に設置することが考えられるかなと思いますね * [太田恒平] (のりば統合ではなく軌道敷乗り入れについて口頭で回答しました)軌道敷乗入れを、バス専用レーン的に運用できないかと考えています@熊本市電の神水交差点~健軍校前 軌道が痛む課題は要検証で、時間帯を絞っても良いです。 ### 道路整備・バスレーン * [小路 泰広] 公共交通を便利にするには**バスレーン**をはじめ道路施策との連動が不可欠かと思います。逆に渋滞対策の名目で**道路拡幅**など容量拡大を続けたら公共交通は**壊滅的な打撃**を受けるかと思いますが、いかがでしょうか。またその辺りの連携をどのように進めていけそうでしょうか? * [太田恒平] 壊滅的な打撃を受けてきて今に至ったのではないでしょうか。現道拡幅ならバスが既に走っていて地域の需要もあるはずなので、バスレーンを原則にしたいところです。またバイパスの場合は、沿線需要が小さいため、快速や環状のバスの設定を、不採算でも分担率確保のために先行設置するような策も必要かもしれません。(熊本のセミコン前道路の6車拡幅でそういう話になる気がします) * [山本みずあき] ちなみに**新潟市**はここ3・40年で**高規格道路**を何本も通し、3車線4車線化を推進し、「全日渋滞」はおそらくほぼありません(せいぜい朝の国道8号くらい)ただし時間当たり道路交通量は全国1位です(新潟バイパス・新新バイパスなど)。「渋滞がひどい」「ひどくない」というところにはある種のトリックがあることも注意が必要です * [匿名] それだけ車線に余裕があるなら1つバス専用レーンに塗り替えるくらい訳なさそうなのに、結局頓挫したのがとても残念です。同じ日本海側の都市より。 * [匿名] 年に何度か新潟を車で通過することがありますが、新潟の道路の良さには毎度目を見張ります(ただし交通量が多いですが)。しかも紫竹山など壮大な改築工事が進行中です。全くの好奇心として、それらの壮大な社会実験がどんな結果になるのか興味あります。 * [太田恒平] 新潟・浜松は、車の分担率が高い一方で渋滞はさほどでもないですね。20世紀の車社会の都市としては先見の明があったのでしょう。ただ、車社会の局所解かもしれません。両市とも人口が減っていますね。21世紀の都市としては、専用レーンも無い6車線道路というのは、異様に見える面もあるかもしれません。 ## 財源・まちづくり ### 道路の税収を公共交通の財源に * [カロク] >板谷先生 増税ではなく、**道路予算**の再配分に関してはいかがでしょうか? * [匿名] はい、賛成です。特に、ガソリン税収の一部を公共交通に活用するような方策は、日本でも十分に実現可能だと私は思っています。 * [太田恒平] 私も賛成です。まずは同じ交通の枠内での付け替えによる効率化を図るのが納税者に対する誠意でしょう。特に都市部の渋滞解消に向けては、熊本の事例のように公共交通への投資の方が効率的な場面は多々あるはずです。 * [太田恒平] 付け加えると、滋賀県の交通税の提案は、①道路予算の再配分の議論を抜きに、②公共交通への支出目的が異なる過疎から大都市圏までを県という単位で一緒くたに 議論していることに疑問があります。 * [匿名] 国交省内部でもお金がつきやすいのは、**不動産、道路**という事業単位のお金が見えやすい分野になっている印象もあり、どうすれば経済振興というお題目と結びつきやすい**その2つに対抗**できるのか(都市と公共交通)。 * [匿名] 熊本のアプローチが参考になる点、ありがとうございます! * [太田恒平] (口頭回答への補足)熊本では、TSMC進出に伴い渋滞がいよいよ逼迫し、都市の成長のためにも公共交通が必要という気運が、郊外部でも高まってきました。そういう文脈を作っていくのは一つのアプローチだと思います。 * [太田恒平] また、富山や宇都宮が発信しているように、LRTが沿線開発、地価、税収に与える好影響を、定量化し発信していくのも大事だと思います。 * [匿名] **人口減少**下の地方都市では、スプロールと中心部の衰退が進みきってしまえば**渋滞の問題は解消**するという言論すらあります。どうすれば過半数の有権者が自動車税やガソリン代ではなく公共交通に予算を注ぎ込むことに賛成できるでしょうか。 * [匿名] 都市には都市の価値があります。 都市部だけでなく郊外・地方部在住者にとっても豊かな生活にとって都市は重要です。 現在衰退した都市部を郊外が代替していますが、都市の衰退の先に郊外の衰退が遅れて進行します。つまり地域全体が衰退するということです。 都市の必要性とその問題点を共有していくことが重要と考えます。 * [太田恒平] 都市の規模等によって、公共交通に投資する理由、社会的なイシューは変わってくると思います。熊本・岡山などは渋滞が深刻ですが、もっと小さな規模では市街地形成の方が重要になってくるかもしれません。 * [寺園結基(JR西日本)] 大州通りのバスは野球やコストコで土日の時刻表は当てにならない状態です。**道路の混雑課金**は難しいでしょうか * [太田恒平] 一般道路での課金の方法がなかなか難しいのでしょうね。ロンドンのロードプライシングも試行錯誤していますね。自動運転ワールドでは通行税も取りやすそうですが。。当面は、外部不経済の温床になっている大規模施設の駐車場に課税するのが良いか?と考えています。 * [真田朋弥(本名でnoteやってます!)] 日本にはデータが少なすぎるとおもいますそれとおかね。道路はたくさん予算がついているのに公共交通はゼロはおかしいです。国交省はプラトーとかやってますがそれよりも**公共交通関連に金**出すべきじゃないですか? * [太田恒平] 金(特に整備初期費)を出すべきという議論に加えて、①国も自治体もデータに基づき、意思決定の質と速度を上げる ②データのために特別に外から金を付け続けるのではなく、データ公開を事業者に義務づけ、データが効率化に事業の一環として生成される という状況を目指して欲しいと考えています。 ### 駐車場・土地利用への課税・規制 * [遠藤俊太郎(交通経済研究所)] **TMO(まちづくり会社)** は中心市街地内に駐車場を保有しその収入をまちづくり事業に充てるスキームが多かった記憶があります。20年ほど前に法改正を仕掛けましたが、中活法に基づく基本計画の大臣認定を受けるためにつくったまちづくり会社が各地に残っているはずです。今から新しい組織をつくるとなると大変そうなので、これをベースに公共交通の運営に絡ませることで**駐車場収入**を使えないかと思っています。 * [太田恒平] その場合、その組織と関係無く運営している駐車場が近くにあったり、郊外の大規模商業施設の駐車場が安いとそちらに流れたり、といったことが課題になるかもしれません。 * [匿名] 地方都市において**駐車場の整備は地元商店街が推進**している場合もあります。駐車場の値上げは同意を取るのが難しそうに聞こえますが、商店街の利用者や商店街にとって最終的にプラスになることをどうすれば伝えられるでしょうか。 * [上條] 駐車場整備の目的が賑わいの向上にあるのか、低下の抑制にあるのかが気になります。 市街の規模にもよると思いますが、歩行者優先にすることで賑わいが向上した事例があります。そういう事例に学ぶんで賑わいの向上を目指すことに舵を切るのはハードルが高いと思います。市街地において低下の抑制でなく向上を目指すためには検討すべき重要課題と思います。 * [太田恒平] 駐車場税等を取るのであれば、私は市街地のみならず郊外部の大型商業施設も対象にすべきと考えます。郊外においても渋滞は大いに発生しています。 * [柴山] 駐車場については、料金もさることながら、市街地の**総駐車容量の施策的抑制**も重要だと思います。 * [遠藤俊太郎(交通経済研究所)] 京都商工会議所が以前それ(付置義務の緩和=総量抑制)をやりたいと言ってましたが、その後の状況をフォローしておりません。。 * [太田恒平] 附置義務緩和どころか、設置制限をしても良いはずですね。台数制限と税のどちらが良いのか、勉強せねばと思っています。 * [匿名] 都市交通の議論もされていますが、**都市計画税**は財源の対象にならないでしょうか。 現在は都市計画事業と土地区画整理事業が対象で、そのうち交通施設は道路、都市高速鉄道、駐車場などのハード整備に限られています。公共交通も都市計画ともっと融合して、ソフト施策にも利用できるようになればいいと思います。 * [松戸浩] 都市計画税はストックの充実を目的としているのでいきおいハード面に偏りがちで、仰るソフト施策への投入には別の論理立てが必要と思います * [太田恒平] 都市計画税の用途拡大も選択肢の一つだと思います。ただし①車の外部不経済負担にはならない ②市街化区域外の大型施設等には適用されない ③額が小さい(熊本市で8.9億円) という課題はある認識です。 ### 通学定期割引の行政負担・ロビイング * [加藤 大輔(法哲学・倫理学)] 学割乗車券や通学定期券について。30代の法哲学・応用倫理学専攻の者です。日本の大学では「学割乗車券制度は交通事業者の善意による恩恵であって、当然の権利ではありません。謙抑的に利用するように」などという、”障害者割引制度”に差し替えたら炎上待ったなしのムチャクチャな指示が学務から示されていたりしますね。正論を正論として訴え続ける「陳情」だけではなく、GAFAMがテック政策のルールメイキングで政策形成過程に仕掛けているような、各種の寝技を含めた「**ロビイング**」が圧倒的に欠けているのではないかと考えます。 * [永田右京] ご存知の通りLUUPのようなロビイングは、今の所やったもの勝ちになっている状況があります。政策は雰囲気で決まるところがあり、これはデメリットでもありますがメリットでもあります。これをどうにか対抗できる勢力を立ち上げる、というのは重要な論点と思います。 * [匿名] ロビイングが必要、その通りだと思います。ぜひ、力を結集してロビイングしましょう! 経済学者は全員賛成するはずです。実は、付帯決議に載った経緯は、私が国会の参考人で発言したということがあります。 * [永田右京] これ宇都宮先生ですね * [加藤 大輔(法哲学・倫理学)] 私自身、某ITメガベンチャーのロビイング部門に奉職の経験があるのですが、彼らの「巻き込み力」「社会的な求心力」は凄まじいものがあります。土木工学プロパーや私ふくむ伝統的な法学・人文・社会科学の学界人はこのあたりのセンスやケイパビリティに大きなビハインドがありそうです。(パリピな雰囲気への苦手意識を克服し)急速錬成的にキャパビルを要するのかなと思います。 * [匿名] 先の匿名は宇都宮です。 * [加藤 大輔(法哲学・倫理学)] 宇都宮先生にリアクション頂き光栄です!中長期的に共同研究などできたら幸甚に存じます! * [小山 健史] 加藤様、貴重な問題提起ありがとうございます。SNSでは「障害者割引は交通事業者の善意による恩恵であって、当然の権利ではありません。(以下同文)」などという書き込みが実際あり、炎上どころか賛同のいいねが集まる現状です。ロビイングについては詳しくありませんが、令和7年度から始まるJR運賃割引の精神障害者への拡大は、WEBで調べる限り公明党の手柄ということになっています。他にも障害者団体が動いたとは思いますが、炎上避けのためか、表に出てきません。ロビイングは大切だと思います。(的外れでしたらお許しください。) * [太田恒平] 仰る通りロビイング不足だと思います。学は、官や事業者とばかり親しくして、政治や有権者と距離を置きすぎた結果、大胆な予算や法規の変革ができなかったように思います。ただ、政治に期待して振り回されて失望、ともすると失脚する可能性も有り、学者の立場でなかなかリスクを取れないのか、とも思います。 * [太田恒平] 事業者のロビイングの仕方も、科学的根拠に欠けたり、利益誘導に見えたり、「乗って残そう」というように情緒的すぎたり、昔ながらの労組的なアプローチだったり、現代のセンスに合わないように思います。 * [太田恒平] 熊本である程度動きを作れているのは、科学的根拠に基づく正論を、首長に近いラインにぶつけてきたからと考察しています。道半ばですが。マスメディアや、経済同友会など財界も関心を持ってくれているので、このアプローチは続けていこうと思います。 * [寺園結基(JR西日本)] どこかの会社が通学定期割引をやめたら、国も動くでしょうか * [太田恒平] ありだと思います。定期割引を廃止するだけだと、事業者が一方的に得をするので、オフピークの割引や増便など、収支の説明が付く方法であってほしいですが。もっとも、国鉄からの商慣習なので、JRから始めるのはしんどいかもしれませんね。。 ### 人口減少と公共交通 * [匿名] ほうじょう 他の方も少し触れられてますが、加速する「**人口減少**」の話には全く触れられてませんが、「持続可能」な方策についてはいかがでしょうか? **何をやってもうまくいかない**ような気がしますが * [匿名] 持続可能、つまり税収で維持可能な都市範囲にするために今のうちに予算をいれてなんとかしようというのが富山や宇都宮のコンパクトシティだという個人的認識です。ただどちらも政治的に安定した長期政権で、他の都市運営が良かったから市民が交通政策とかいうよく分からんものに税金を投入することを我慢できたのではという恐れがあります。 * [太田恒平] (理想論かもしれませんが)公共交通で住みよい都市にすることが、人口流出防止、引いては自然増・社会増の後押しになると私は考えています。 * [山本みずあき] **新潟県**は2回の地震の公債返済がのしかかり、最近起債許可団体になりました。これから異常気象や災害、高齢化に伴う福祉負担も加わってきます。医者もいなければ教育にも金がかかります。しかし肝心の税金を払う人間はどんどん少なくなっています。少なくとも新潟はあと十数年は **「袖」が振れません**。交通だけに無制限に大風呂敷を広げることはできません。 * [太田恒平] 基本は、同じ交通予算である道路整備とのリバランスだと私は考えています。道路整備よりも渋滞解消への効率が高いのであれば、予算を振り分ける根拠になるのではないでしょうか。また富山市が公共交通に力を入れたのは、市街地のスプロールを抑えて行政コストを下げるため、という理由が大きかったですよね。 ## 社会的合意形成 ### 情報公開 * [匿名] あまりにも**未定な情報**を公開すると混乱を招くことがあるので、目安が難しいですよね * [松戸浩] そうですね。行政はそれを恐れています。ただこう各地で行政事業者でバス廃止やむなしと決定、公表→大騒ぎになり泥縄、が繰り返されているのはどうか。金剛バスの時はそれが大きく報道されました。 * [太田恒平] 行政、議員、報道、市民などそれぞれ不確実性へのトレーニングが必要という面はありそうです。議論が起きることを「良し」とし、相互不信の果ての無関心を打破していきたいです。 ### 学の貢献 * [伊藤昌毅] 社会実装について学会で論じることが、実際に**社会に伝わるまでの道筋**はどのような形が考えられるでしょうか?(金山先生のご発表にインスパイアされつつ、もう少し幅広い議論として) * [太田恒平] 研究発表をしたら誰かが拾ってくれて実装される、わけではないので、例えば以下のような積極的なアプローチが必要と思います。①今日のような場を通じて意識や知恵が共有され、各自の持ち場で発揮される。ワンデーセミナー等の仕組みも有効 ②国の行政と連携して政策研究・実装を進める。その際に小委員会、会長PJ、検討会などの学のカウンターパートがあると良いだろう ③世間や政治に学会としてまとめたオピニオンを発して、言論を広げ磨いていく
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