###### tags:文系 [TOC] # 文学 ## 第一回 - 小説とは何か - 読む時間そのものらしい - 北杜夫 - [船乗りクプクプの冒険](https://ja.wikipedia.org/wiki/船乗りクプクプの冒険) - [楡家の人々](https://ja.wikipedia.org/wiki/楡家の人びと) - led zeppelin - RCサクセション - [暗黒大陸じゃがたら](https://ja.wikipedia.org/wiki/JAGATARA) - 保坂和志 - 授業の進め方,成績評価方法,お願い - 期末課題だけは必ず出すこと - A4を1枚前後 - 期限は遅れたらだめ - 最後は自習になると思う ## 第二回 ### 小説の歴史 - 小説はいつできたか - BC800 ホメロス「イリアス」 - ホメロス=盲目 - ギリシャでは詩人は盲目でなければならない - 示唆的 - AD100~200 新約聖書 - 教えを,人生の積み重ねとして教えている - 表現形式として小説に近い - 1008年? 紫式部「源氏物語」 - 1100年? 千夜一夜物語 - 1605年 セルバンテス「ドン・キホーテ」 - 投獄中に書き上げる - 最初の近代小説 - 印刷技術,識字率の向上 - 最初のベストセラー - メタフィクションのへんな小説 - 1808年 ゲーテ 「ファウスト」 - 19世紀 長編小説の黄金時代 - バルザック - スタンダール - 1930年 「赤と黒」 - 読んでいる人に納得感を与える - 時系列が整っている - トルストイ - 1875年 「アンナ・カレーニナ」 - 映像的 - 最初の鉄道自殺を描いた小説 - 志賀直哉 - 教訓的 - ホーソーン - ポーと同時期に活躍 - 短編小説 - 1835年「ウェークフィールド」 - 最初からネタバレみたいな書き方 - フローベール - ボヴァリー夫人 - 描写を徹底して現実を超越 - 20世紀 - フロイト - 1900年 「夢判断」 - 頼む肉が売り切れている肉屋に行く夢 - 黄金の子供時代はもはや存在しない - 子供時代を美化(捏造された)している - 夏目漱石 - 1905年 「吾輩は猫である」 - プルースト - 1913年 「失われた時を求めて」 - [プルースト効果](https://www.med.or.jp/nichiionline/article/008191.html#:~:text=%E7%89%B9%E5%AE%9A%E3%81%AE%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%84%E3%81%8C%E3%80%81%E3%81%9D%E3%82%8C%E3%81%AB,%E3%81%84%E3%82%8B%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%A7%E3%81%82%E3%82%8B%E3%80%82) - 吉川一義訳がおすすめ(全14巻) - 細かすぎる - 書きたいと思っても書けないようなところまで書いてくる - カフカ - 1922年 「城」 - 死ぬ時に全ての原稿が発表された - 生前にも売り込んでいて,一部では有名な存在 - 自分の小説で笑う - 偏ったイメージが強い - 不条理文学の代表格というイメージがつけられてしまった - カミュの「異邦人」が売れたのが最初 - ジョイス - 1922年 「ユリシーズ」 - トーマス・マン - 1924年 「魔の山」 - ウルフ - 1927年 「灯台へ」 - フォークナー - 響きと怒り - ムージル - 特性のない男 - ボルヘス - 伝記集 - ウェークフィールドをベタぼめ - ラテンアメリカブーム - フランス文学が面白くないとなってきたときのラテンアメリカ文学 - 生涯短編しか書かなかった - 批評家として優れていた - ノーベル賞は取ってない - ナボコフ - 1955年 ロリータ - ガルシア=マルケス - 1967年 百年の孤独 - パスカル・キニャール - 舌の先まで出かかった名前 - 小説でなければ表現できないことを表現し始めたのが1900年代の小説家? ### ホメロス「イリアス」 - 英雄叙事詩 - 目の見える人にはかけないというのが最初に言われてたのが示唆的 - 伊藤亜紗「目の見えない人は世界をどう見ているか」 - 目が見えないことによってわかることがある - 人間ぽい神様たちの話 - ストーリー上はいらない描写 - 具体性がある - 左から右へと順番に - 息を弾ませて部屋の中をひょこひょこと駆け回る - 盾に描かれた模様の描写 ### 新約聖書 - マルコ福音書 - マタイ福音書 - ルカ福音書 - 経典らしい - ヨハネ福音書 - 共観福音書に含まれていない - 恣意性が強い - 読み物としては面白い - 急にエキセントリックな人として描写されてる - 聖☆お兄さんではこれをモチーフにしている - 具体的な数字を出すことでリアリティ(?)を生み出している - 46年,三日 - 黙って地面に落書きしている描写 - 何を書いていたかは明かされていない ### アイリアノス ギリシア奇談集 - 嘲笑の対処法 - SNSぽい - ピリタスの痩身について - 痩せすぎて風に吹き飛ばされそうだから,鉛のサンダルを履いた - なんで痩せているのに鉛のサンダルをはけた? - 言語は差異の体系 - プラトンは「規模王都は目覚めている人間の見る夢」だといった ### 千夜一夜物語 - インドの昔話 - 中東に語り継がれていった - バートン版 - エログロ - レイン版 - シェエラザード ## 第三回 - 映像の回はZOOMでやる可能性あり - 19世紀は小説(長編小説)の黄金時代 - 時系列に則って書かれた小説らしい小説 - 因果律 ### トルストイ - 日本の明治大正期,白樺派に強い影響を与えている - 家出して駅舎で倒れて死んだ - アンナ・カレーニナ - 人妻の人生が狂っていく話 - なかなか主人公が登場しない - みんなで駅に行った日に鉄道自殺を見る - 最後に主人公は鉄道自殺をする伏線 - 鉄道自殺を描いた初めの小説? - 飛び込んだ瞬間に後悔する - 一輌見送る,ハンドバッグを放り投げる - 描写が映像的 - 脚本にそのままできるくらい(ト書が充実してる) ### ジョセフ・コンラッド - ロシア生まれのイギリス人 - 世界中を旅した船乗り - 闇の奥 - コッポラの地獄の黙示録の原作 - 描写が視覚的,目で見たものの後追い - 今の小説は見たものを全て書くようなことはせず,取捨選択する - この時代の小説は正攻法の書き方 - この時代は映像という表現手段がなかった - もしあったら映画監督や映像作家になっていたのではないか ### ギュスターヴ・フローベール - ルーアン(ジャンヌダルクが処刑された町)で生まれる - 親が医者,フローベールも医者にさせたかった - サルトルは「うちのバカ息子」というタイトルで評伝を書いている - ボヴァリー夫人 - ボヴァリー裁判 - 公衆の道徳及び宗教に対する侮辱の罪 - 反倫理的な小説 - 「ボヴァリー夫人は私だ」実は嘘? - [wikipediaが間違ってる](https://ja.wikipedia.org/wiki/ボヴァリー夫人) - 訳 - 一番手に入りやすい訳が1939年のもの - 訳が古いと入り込みづらい - 山田𣝣訳はまだ読みやすい - 一番新しいのは芳川泰久 - 新しい訳の方がしっくりきやすい - 複数の翻訳がある場合は,自分に合う訳を見つけるべきだ - あらすじ - シャルル(フローベール自身を思わせる)の幼年時代から医者になるまでを描く - 45歳の未亡人との親が決めた結婚 - 往診先の娘(エマ)との出会い,妻の急死 - エマと再婚 - シャルルは大喜び - エマは夫に失望 - 引越し先で,書記レオンと出会う - レオンとエマが急接近,別れ - 農場主のロドルフが出現,エマを誘惑,逢瀬 - その間シャルルが手術に失敗,エマがさらに失望 - ロドルフに子供を連れたまま駆け落ちしたいと申し出る - 「なんという女だ」断られる - パリ旅行,レオンと再会,馬車の中で不倫 - 散財,借金,差押,シャルルが不信がる - エマが砒素(伏線が引かれている)を食べ始める - ぶっ倒れる、乞食の歌を聴きながら事切れる - 葬儀の際にロドルフの手紙を見つける - 酒場でシャルルとロドルフが出会う - あなたを恨みません,運命の悪戯です - 翌日ベンチに座ったまま死んでいる - 過剰なまでの描き方をしている - 土踏まずの曲線の美しさ - 現実以上の何かを描こうとしている - 蓮實重彦のいう「テキスト的現実」 ### ジェイムス・ジョイス - アイルランド・ダブリンの生まれ - 父親が倒産して貧乏に - ベケットは弟子 - ユリシーズ - 文体の考え方を徹底 - あらすじがない - 1964年6月16日の一日のみを描いた小説 - オデュッセイアと対応している - レオポルド・ブルーム⇄オデュッセイア - スティーブン・ディーダラス⇄テレマコス - モーリー⇄ペネロペイア - ライストリュゴネス族 - 意識の流れに沿って書かれている - bloo ...俺のことか?違う - blood 子羊の血 - 自分の苗字bloomを認識しつつ意識が変わっていく様を描く - ダブリン市民 ### ヴァージニア・ウルフ - ジョイス以上に意識の流れを使っている - 同性愛者 - 入水自殺 - 「青と緑」 - 印象派の絵の登場と無関係ではない? - 灯台へ - 第二章 - 別荘が朽ちていく様を描く - 人がほとんど登場しない - 小説として成立している ヘンリージェイムズ「ネジの回転」 ## 第四回 - 来週・映像の授業 - 再来週は掌編を書く練習,グループワーク(11/9) - 11/16は期末課題を書く時間 - 課題は掌編 ### フランツ・カフカ - 有名だけど偏ったイメージを持たれがち -  - 死ぬ二週間前,一番不健康な時の写真 - カフカ伝説,偏ったカフカ観 - 小男じゃない,スポーツマン - 旅行好き - マックス・ブロートと仲が良い - 死後に全ての作品が公になったと誤解されている - 観察,火夫,変身,判決,流刑地にて,田舎医者,断食芸人は生前に発表されている - 「書き溜めた小説は燃やしてくれ」 - 長編小説については間違いない - ていうか親友が燃やすわけない - トリッキーなところに騙されちゃう - 世界的な文豪だからといって想像もつかないことをするとは限らない - 歴史上の小説家に対する盲目的なリスペクトが理解を邪魔する - ユダヤ人高級雑貨商の家 - 比較的裕福 - 父親がチェコ語 - 母親がドイツ語 - シュティフターが好きだった - 風景描写をよく書く人 - プラハ大学でマックス・ブロートと出会う - 半官半民の労働者保健協会に就職(この前に一度保険会社に勤めているがすぐやめている) - フェリーツェ・バウアー - 二度婚約して,破棄した - この人の後にも三人と付き合っている - 手紙魔 - 全集には手紙の記録が大量に残っている - グスタフ・ヤノーホ「カフカとの対話」 - カフカの保健協会の同僚の息子 - 毎日のように職場のカフカを訪ねていた - カフカのロジック - 結果と原因が逆転して離されることがよくある ### 変身 - 高橋義孝訳 - カミュの異邦人(不条理文学)の二匹目のドジョウとして売れた - 10年に1, 2冊ぐらいのペースで新訳が出てる - ある朝,グレゴール・ザムザが何か気がかりな夢から目を覚ますと,自分が寝床の中で一匹の巨大な虫になっていることを発見した - 一人称的な視点 - 川村二郎 - 朝,胸苦しい夢から目を覚ますと,グレーゴール・ザムザはベッドの中で,途方もない一匹の毒虫に姿を変えてしまっていた - 三人称的な視点 - 浅井健二郎 - グレーゴル・ザムザ - 多和田葉子 - 変身(かわりみ) - ウンゲツィーファー - 夢ではなかった。 - 夢の中ではあり得ない状況を受け入れてしまう - 明晰夢ではない限り - この一言があることによって夢の論理に貫かれる - 仕事の愚痴を言い出すけど,虫であることを受け入れてしまっている - 虫になった人が会社に行こうとして,遅刻を憂う - カフカのどこがすごいのか - カフカの小説のどこが他の小説と違うのか - ホルヘ・ルイス・ボルヘス - 耐え難い状況を新たに創成したこと - 未来を修正するのと同じく,過去の概念をも修正する - 新約聖書のキリストの描写すらカフカ的に見える - ナボコフ - マックス・ブロートはカフカを聖者と考えているがやりすぎ - 文章が独特 - 磯﨑憲一郎 - 運動性 - 予想する着地点とは違うところにたどり着く - 脱臼させる - 段差と転調 ### 城 - 未完のままおわる - 一番長い - 測量士Kが城に入ろうとするが,伯爵の許可がないため,入場を拒否される。 - 順番を覚えることが難しい小説 - Kは欠伸をしながら行って起きあがろうかとするかのように掛け布団を押しやった - Kは寝てた!! - 小説の構造をうまく逆手に取っている - 叙述トリックのような感じ - 電話はほとんど彼の頭の真上に備え付けられていた - こう書いた瞬間,電話を登場させることができる - 映像化できない - 社会の構造に敏感だったのではなく,小説の構造,言語の構造に敏感,意識的だった ## 第五回 - 19世紀 - 何を書くか - 20世紀 - どう書くか - 文体の定義は人それぞれであまり噛み合ってない - 韻文はリズム,語調が大事だけど,小説(散文芸術)には意識するしないは人による - [乗代雄介](https://twitter.com/norishiro7) - 文体はテクニックというよりは文章に向かう意識 - 文体は情報量 - 自分が何を書いているかを意識 - ここに最も適切な言葉は何かという優先順位 - 文章を書くには語の選択が重要 - 美文を目指すと凡庸なものになる - 論理的な文章では共有しやすい言葉になる - 新聞とか - [星新一賞](https://www.j-cast.com/2022/08/07443359.html?p=all) - AIが書く小説 - 8割くらいが人間が書いている - 定型パターンがあるものはAIで書けそう - 何を意味しているかわからない文章は書きにくいはず - AI自身が何を書いているかわかっていない - 村上春樹みたいな文章を書ける人がプログラミングすれば,村上春樹みたいな文章をAIが書ける - [作家ですのよ](https://www.fun.ac.jp/~kimagure_ai/) ### 芸術表現としての小説と映像(映画)の比較 - 小説 - 情報量は文字 - 説明的 - 読み手の能動性 - 読み手が読もうと思わないと進まない - 映画 - 情報量は無数の視覚情報 - 共時的 - 見る側の受動性 - 勝手に進んでいく - 夏目漱石 - それから - 三四郎の続き - 赤いものが出てくると代助に焦燥感を抱かせる - 白い花は落ち着かせる - 映像では椿の部分とかは全部カット - 商業映画で二時間の中で収めなきゃいけない - 白百合の場面 - 冒頭よりはカットされていないが,でも指輪などのシーンはない - 映画はストーリーを追うことで精一杯 - 村上春樹 - ノルウェイの森 - 下手 - 蛍という短編を長編にしたもの - イメージの優位 - 海街diary - 演者のイメージをそのまま使えるのが映像の強み - 優れたカット,運動性が映画の優位 - [ウェス・アンダーソン](https://ja.wikipedia.org/wiki/ウェス・アンダーソン) - ダージリン急行 ## 第6回 - 小説観 - デビュー前 - 現実の一部を忠実に切り取ることができれば良い - 自分の人生の中で保存しておきたい出来事 - 「現代の病理を鮮やかに切り取った」などと評される小説も多い - デビュー後 - 小説の方が現実より小さくなる - 小説が現実を広げていく感じ - 小説が現実を牽引する(予見する,ではない) - ガルシア=マルケス 「百年の孤独」 - ビル・クリントンが好きな小説としてあげている - [クリントン=ルインスキー・スキャンダル](https://ja.wikipedia.org/wiki/クリントン=ルインスキー・スキャンダル) - 強引さ,問答無用さに貫かれている - 小説の書き方は自由 - 綿密なプロット(構想)を立ててから書く小説家も多い - 磯崎憲一郎流 - 事前の設計図はなく,あるのは最初の一文のみ - 一行書いて,そこまで書いた部分と相談しながら,次の一行を捻り出していく感じ - その一文に,どういう一文を繋げたら良いのかを考える - 小説を書き進める推進力になる - 小説の流れに乗っかって,小説の力を借りて書き進める - そうすると,出来上がってみると,作者も思っていなかったような作品になっている - 作者があらかじめ構想していることは,読者も先を読めてしまう - 驚く結末=読者が受け入れている領域内で閉じてる - 一つの言葉が次の言葉を生み出す - いかなる小説も必ず右から左に,一文一文進む - リニアな構造を持たない小説は存在しない - 「書かれたこと=読まれたこと」は必ずそれが前提となって,受け入れられた上で次の一文が「書かれる=読まれる」 - 一文一文書いていく執筆法は小説の構想上あっている? - 「予感」 青山七恵 「風」に収録 - 実体験から - 「天狗」 - 天狗伝説から話を展開している
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