月刊組合せ論 Natori は面白そうな組合せ論のトピックを紹介していく企画です。バックナンバーも公開中です。 今回は対称多項式の世界に足を踏み入れてみましょう。 シューア多項式 シューア多項式については過去に記事にしました。ぜひお読みください。 【月刊組合せ論 Natori】シューア多項式とヤコビ・トゥルーディ公式【2023 年 3 月号】 ここでは定義のみ紹介します。$\lambda$ を分割、$x$ を $(x_1,\ldots,x_n)$ の略記とし、$\mathrm{SSYT}(\lambda,n)$ を形が $\lambda$ で書かれている数字が $n$ 以下の半標準タブロー全体の集合とします。シューア多項式を
5/31/2023月刊組合せ論 Natori は面白そうな組合せ論のトピックを紹介していく企画です。バックナンバーも公開中です。 今回はヤング図形好きなら外せない、フック長公式について深掘りしていきます。 フック長公式 フック長公式は標準タブローの個数を数える公式です。標準タブローはヤング図形のマスに 1 から $n$ までの正の整数を一回ずつ書き込んだもので、各行・各列について単調増加なものです。 フックとは、あるマスとその右・下にあるマスからなる集合です。 フック長公式によると、標準タブローの個数は
4/30/2023月刊組合せ論 Natori は面白そうな組合せ論のトピックを紹介していく企画です。バックナンバーも公開中です。 カタラン数の基礎 カタラン数は次の漸化式により定義される数列です。 $$ C_0=1, C_{n+1}=\sum_{i=0}^nC_iC_{n-i} $$ これは $1,1,2,5,14,42,\ldots$ という数列です。この数列の母関数は
3/31/2023月刊組合せ論 Natori は面白そうな組合せ論のトピックを紹介していく企画です。バックナンバーも公開中です。 今回は組合せ論・対称関数論を中心に幅広く活躍するシューア多項式について語っていきます。 半標準タブロー ヤング図形のマスに正整数を書き込んだものであって 各行について広義単調増加 各列について狭義単調増加
2/28/2023