関治之 Open Office 第16回: === ###### tags: `OpenOffice` OpenOffice 第13回 2020/12/02 17:00〜18:00 ゲスト:岩田 崇さん(株式会社 ハンマーバード) ## 動画 {%youtube QLZ4m4aVhP4%} ## 自己紹介 ハンマーバード 相互理解を促進する会社 マーケティングを政策形成に活かせるのでは 仕事しながら研究をして、生まれたのが「ポリネコ!」 Facebook や Twitter が始まる前に ネット上で国会議員(100名以上)と一般の方(約1万)が参加する アクティブマッチング(ポリネコのプロトタイプ)をやったところ、 世論調査とは違う結果が出た。 番組にしようという話をしたら、剣もほろろの反応だった。 けれど、提案がきっかけになって、地上波の情報番組と、 有識者をつなぐ仕組みや、BSフジで「コンパス」という番組をやった。 現在、アベマとかでやっているような番組の雛形になっている。 みなでいろんなことを一緒に考える番組。 フジテレビのホウドウキョクで番組をやっていたが、 お金が無くなって終了。 番組を基点にした政策形成テレビ番組を提案していたが、 政治部と情報政策の間の壁が思った以上に高かった。 また、地方自治体(1万2千人くらい)の町で、町長さんが町内で集会を開いたが、人が来ない。高齢者ばかり。来る人は文句ばかり。 未来のことを考える人が来ない。意見もPoor 若い人も来ないし建設的な話ができない。どうしようと、 話が廻ってきた。 データを元にオンラインで意思決定できる仕組みを作った。 たとえば、ただ単に人口が減る、というざっくりとした話 ではなく、高校卒業タイミングの18歳になるとガクっと減る データを示すと、対策が具体的になる。 回答画面に過半数の議員が回答していることが明白になれば、 条例などもつくることもできる。 それで、マニフェスト大賞(戦略コミュニケーション最優秀賞)を もらった いろんな政策をやっていこうという話になったが、 ある中心人物(街の名士)が、町独自の教育環境を作っては いけないということを言い出した。 この見解は文科省の方針にも異なる何十年も前の旧い認識。 だが、ある時からはしごを外された感じに。 ## ポリネコ!について すべての政策・施策は、コミュニケーション上失敗する ウォーターフォールで作られる 地方にいけばいくほど、一人の人が反対するとうまくいかなくなる ブラック校則、GIGAスクールで導入されたタブレットや、PCが 目の前にあっても、カメラ使ってはいけない、ネット制限するなど 旧い認識、不信に基づく意思決定がかんたんに行われている。 同じようなことは、地域経営やまちづくりでも起こっている。 このコミュニケーション構造を変えていかないとまずい 立場の異なる人々が共通のUIで共通の情報を参照しながら、社会課題について知り、学び、考え、意思表示し、つながりや差異を吸収しながら政策形成ができる仕組みとして「ポリネコ!」を開発している。 気づかないようにしている人が多いけど、 日本のコミュニケーション環境はボロボロ。 ![](https://i.imgur.com/aj3by3d.png) 80年代後半くらいから、豊かさが当たり前になって、次の 社会目標を失っている。 新聞、テレビの視聴者が減っていっている。 世論調査は、わからなくても答えられる。普通の人は評価できないのに、資料として使っている。 SNSは、数%のユーザーが影響力を発揮できてしまう デロイトと、広報・広聴の検証をしているかの調査(自治体コミュニケーションの未来を展望する調査2019)をしたが、ほとんどが広報・公聴の 実情を把握していない。暗闇にボールを投げているような感じ。 やりっぱなしで若年層の声を聞かない。 それなのに若者がいなくなると言って嘆いている 広報広聴をやっている、とは言っているが、ワークショップなど その場に行けば盛況でも、人口比率から言ったら1%行けば良い方。 90%以上人が関われない。 一部の人の意見しか反映できていない。来る人は拒めない。 現場は公聴課まかせ。コンサルが綺麗な絵を書いて終わり。 自治体の広報・公聴は機能不全 問題の本質は、行政内部に解決に対応する人も仕組みもないこと そこでポリネコ! 政策というのは、基本的に財政の視点。金勘定さえ合えばなんとかなるというのが80年代、90年代の発想。そして失われた30年になっている。 ![](https://i.imgur.com/mPzLoum.png) 正解があるものと正解がない設問を提示していき、選択に応じて地域課題に関する理解度がわかる。 議員さんの回答とも比較することができる 実は、多くの事例で先入観によって政策が決まっている。 しかし、事実をもとに示していくと喧嘩にならない(ファクトフルネス) 自分のタイプやシンクロレベルがわかる あるIssueについてどう考えるかがわかる。 市の全体のことを考えたほうが得をする、というデザインに変える (現状は、支持者のことだけを考えたほうが得をする環境が存在する) 議員は主権者のエージェントである。 その立て付けを活かしたほうが良い。 陳情は、上下構造を作ってしまう。 本来のあり方からすると、エージェントを賢く使う 設問を作るのはだれがどうやる? * (現状は)岩田さんが作る * ノウハウとルールを習得した人を増やしたい * 自治体シンクタンクの作っている資料は流用できる * チェック機能は必要 ワークショップやDECIDIMなどから声を集めて、設問に反映できる 日本版のデジタル・ガバメントを実現したい 熟議の上に成り立つスマートな意思決定 意見表明の段階で手持ちの設問に どうやったらできる? * 予算があれば・・・ * 多くの自治体で、予算は無いところから始まる 理想的には、自治体間で雛形を共有していきたい 今は自治体がバックミラーを見ながら運転していて、 市民はその車に乗っている。窓は黒く塗られている。 未来が見えないから投資ができない。 そして、行き詰まっている。 この状況を関さんをはじめ多くの方の力をあわせて 変えていきたい。 ---- オープンオフィスへのお申込みは下記からお願いします。 https://note.com/hal_sk/n/n6564ddd985da