# ゴム弾性の鎖1次元モデルの演習問題を華麗に間違える
**〜(裳華房)久保亮吾「大学演習 熱学・統計力学」第5章〔A〕【13】の宿題〜**
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## §1
大学の学部2年だったか,3年だったか記憶があやふやですが,いまだに忘れられない統計力学の問題があります..
いや,さして難しい問題ではないと思うのですが,なにせ,教科書の模範解答とはまったく異なる解答を,黒板に延々と書き続け,あげく同級生には呆れられ,講師には途中で「わかりましたから,今日はこの辺でお終いにしましょう.」と打ち切られてしまい,結局,愛機のFM-77で印刷した数値計算の結果の関数グラフの説明が出来ず仕舞いだったという,ほろ苦い思い出があります.
やがて大人になって「物理が趣味」になってから入手した「岩波基礎物理シリーズ7 統計力学(長岡洋介)」にも,全く同じ問題が(演習問題【第3章】3.として)出されており,答えも(当然といえば当然ですが)久保の統計力学演習と全く同じという事実には少々動揺してしまいました.
僕の解答が「間違っている」というのなら,それはそれでいいんですが,僕自身としては「いや,これはこれで結構面白いじゃんか!」と思っていますので,年を取って忘れてしまわないうちに,学生時代のいい思い出を「思い出して書き残しておこう」と思い立った,という次第です.
## §2
統計力学演習の授業で僕に割り振られた問題を以下に記します.(引用元:裳華房)久保亮吾「大学演習 熱学・統計力学」第5章〔A〕【13】)
>【13】 $n( \gg 1)$個の要素から成る鎖が$1$次元的に右図のように相連なっている.

それぞれの要素の長さを$a$とし,鎖の両端の距離を$x$とする.$x$の関数として,この鎖のエントロピーを求め,この鎖が温度$T$にある場合,鎖の両端の距離を$x$に保つためにここに加えなければならない力(張力)と温度との関係を求めよ.ただし鎖の関節は自由に折れ曲がるものとする.
## §3
教科書によると解答は次のように書いてあります.
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【13】 鎖の一つの配列を定めるには,左端から始めて,次々に要素が右向き(+)であるか左向き(ー)であるかを指定すればよい.問題の図の場合には(++ー+++ーーー++ー+++)となる.鎖の両端の間隔$x$を定めるには右向きおよび左向きの要素の個数$n_{+},n_{-}$だけでよい:
$x=(n_{+}-n_{-})a,\quad n=n_{+}+n_{-};$
$$
\left. \begin{aligned}
\therefore \quad & n_{+}=\frac{na+x}{2a} \\
& n_{-}=\frac{na-x}{2a}
\end{aligned}
\right\}
\tag{1}
$$
同一の$x$,したがって同一の$n_{+},n_{-}$を与える配列の数は次式で与えられる:
$$
W(x)=\frac{n!}{n_{+}! n_{-}!}
\tag{2}
$$
エントロピーはスターリングの公式を使って,
$$
\begin{align}
S(x)
&=k\log{W(x)} \\
&=k(n\log{n}-n_{+}\log{n_{+}}-n_{-}\log{n_{-}}) \\
&=nk\left\{ \log{2}-\frac 1 2 \left(1+\frac{x}{na} \right) \log{ \left(1+\frac{x}{na}\right) } -\frac 1 2 \left(1-\frac{x}{na} \right) \log{ \left(1-\frac{x}{na}\right) } \right\}
\tag{3}
\end{align}
$$
鎖の関節は自由に曲がるとするから,内部エネルギーは$x$によらない.張力$X$はヘルムホルツ自由エネルギーから得られるが,これにはエントロピーだけが寄与する:
$$
X=\left(\frac{\partial F}{\partial x}\right)_{T}=-T\left(\frac{\partial S}{\partial x}\right)_{T}=\frac{kT}{2a}\log{\frac{1+x/(na)}{1-x/(na)}}=\frac{kT}{na^2}x+\cdots
\tag{4}
$$
最後の辺は$x \ll na$のときの展開式である.その第1項はフックの法則に対応する.
**(注)この鎖はゴム状弾性の本質を示す最も簡単な模型である.**
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## §4
問題の図(§2を参照)に座標軸$X$をおき,鎖の左端を原点$x=0$,右端を$X=x$とします. この図の例の場合,要素の個数は$n=15$で,鎖が折り返されている回数が$6$回,両端の距離$x$を要素の長さ$a$で割った数を仮に$L$とすると,$L=x/a=5$となっています.
**「ここで,鎖の途中の部分は,両端の位置から外側に,はみ出すことはないと考えます.」(←この発想がよくなかったんですねぇ〜)**
> 全長が$x$というイメージから,折りたたまれた鎖の最も左の場所から,最も右の場所までの距離が$x$であって,鎖自体の左端は最も左の位置にあり,右端は最も右の位置にあるものだと思ってしまいました.
いま,「思ってしまいました.」と書きましたが,改めて考え直してみても,問題文から読み取ることの出来る題意としては,むしろこれでもいいんじゃないかと,今でも思います.
さて,エントロピーを計算するのに,「場合の数$W$」を数え上げるわけですが,この図のイメージのままではよくわからないので,「等価な問題」の図に書き直します.それは,以下の様なものです.

スタート地点から45°に伸びる壁と,ゴール地点まで届く同じ角度の壁に挟まれた空間を,スタート地点からゴールの向けて,「一歩右に進む」もしくは「一歩先に進む」ことでできあがる経路の数を考えます.これで,等価な問題に置き換わりました.
この図の例での経路の数は
$$
W=728
$$
となります.
この場合の,スタートからゴールまでの経路の数が$728$であることは,以下のように具体的に足し上げることで確認できます. 途中の地点での数字は,そこへ至る2箇所の地点の数字の和になっています.ここで,「壁の向こう」には行けないので,そこの数字は$0$としています.
| | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | |
|-:|-:|-:|-:|-:|-:|-:|-:|-:|-:|-:|-:|-:|-:|-:|-:|-:|-:|-:|-:|-:|-:|-:|
|$S:1$|→|$1$|→|$1$|→|$1$|→|$1$|→|$1$| |$0$|
| | |↓| |↓| |↓| |↓| |↓| |↓|
|$0$|→|$1$|→|$2$|→|$3$|→|$4$|→|$5$|→|$5$| |$0$|
| | | | |↓| |↓| |↓| |↓| |↓| |↓|
| | |$0$|→|$2$|→|$5$|→|$9$|→|$14$|→|$19$|→|$19$| |$0$|
| | | | | | |↓| |↓| |↓| |↓| |↓| |↓|
| | | | |$0$|→|$5$|→|$14$|→|$28$|→|$47$|→|$66$|→|$66$| |$0$|
| | | | | | | | |↓| |↓| |↓| |↓| |↓| |↓|
| | | | | | |$0$|→|$14$|→|$42$|→|$89$|→|$155$|→|$221$|→|$221$| |$0$|
| | | | | | | | | | |↓| |↓| |↓| |↓| |↓| |↓|
| | | | | | | | |$0$|→|$42$|→|$131$|→|$286$|→|$507$|→|$728$|→|$G:728$|
## §5
同様の計算で$m=0,1,\cdots ,7$の時の経路の数を表にします.($n=15$で固定しています)
|$m$ |$L$ | $W$ |
|---:|----:|-----:|
| $0$| $15$| $1$|
| $1$| $13$| $13$|
| $2$| $11$| $76$|
| $3$| $9$| $260$|
| $4$| $7$| $560$|
| $5$| $5$| $728$|
| $6$| $3$| $377$|
| $7$| $1$| $1$|
この$W$の法則性を見つけたいですね.つまり,$W$を$m$の関数($L$の関数と言ってもいいですけど)として表わしたい訳です.
その関数を$W(m)$とすると,まず$W$は何だったかというと,これは,一般に$(n-m)\times m$の碁盤の目のように作られた道を,左下のスタート地点から右上のゴール地点まで向かう最短経路の数です.

それで,$m=0$の時の$W(0)$は何かというと,つまり,$15マス\times 0マス$の碁盤の目ですから,当然"$1$"本道です.
$m=1$のときは$14\times 1$の碁盤の目(以下,「格子」と呼びます)のスタート地点からゴール地点までの最短経路のすべての場合から,左上の角や右下の角を通る場合を除いた数です.それを式で表わすと,

$$
W(1)={}_{15}\mathrm{C}_{1}-2=\frac{15!}{14! 1!}-2=15-2=13
$$
となります.
$m=2$のときは,$13\times 2$の格子上に,$S$と$G$は同じようにおきますが,$S$の上に$A$,$G$の下に$B$を置きます.

それで,$S$から$G$への最短経路の場合から,$S$から$B$の場合と$A$から$G$の場合を除きます.しかし,それでは$A$から$B$に至る最短経路が余計に引かれているので,$A$から$B$への経路の数を足さなくてはいけません.今回の$m=2$のときは,$A$から$B$への経路の数は"$1$"ですから,計算してみると,
$$
W(2)={}_{15}\mathrm{C}_{2}-2 ({}_{14}\mathrm{C}_{1})+1
=\frac{15!}{13! 2!}-2\frac{14!}{13! 1!}+1=105-28+1=78 \neq 76
$$
>あれ!? 値が違いますね!この図の考え方は間違っているんですね!!
それでも,道順の場合の数を導き出したいのですから,組み合わせ${}_{n}\mathrm{C}_{r}$は使いたいです.
$W(2)$を導く式はこれでよさそうです.
$$
W(2)={}_{15}\mathrm{C}_{2}-2 ({}_{15}\mathrm{C}_{1})+{}_{15}\mathrm{C}_{0}
=\frac{15!}{13! 2!}-2\frac{15!}{14! 1!}+\frac{15!}{15! 0!}=105-30+1= 76
$$
同様に,$m=3$以降も同じ式だと仮定して計算てみましょう.先に上げた表を流用します.
|$m$ |$L$ | $W$ |${}_{15}\mathrm{C}_{m}$|$2\times{}_{15}\mathrm{C}_{m}$|
|---:|----:|-----:|------:|------:|
| $0$| $15$| $1$| $1$| $2$|
| $1$| $13$| $13$| $15$| $30$|
| $2$| $11$| $76$| $105$| $210$|
| $3$| $9$| $260$| $455$| $910$|
| $4$| $7$| $560$| $1365$| $2730$|
| $5$| $5$| $728$| $3003$| $6006$|
| $6$| $3$| $377$| $5005$|$10010$|
| $7$| $1$| $1$| $6435$|$12870$|
これらの数値から,
$$
W(m)={}_{15}\mathrm{C}_{m}-2 ({}_{15}\mathrm{C}_{m-1})+{}_{15}\mathrm{C}_{m-2}
$$
の等式を満たすものは
$$
W(2)={}_{15}\mathrm{C}_{2}-2 ({}_{15}\mathrm{C}_{1})+{}_{15}\mathrm{C}_{0}=105-30+1=76
$$
$$
W(3)={}_{15}\mathrm{C}_{3}-2 ({}_{15}\mathrm{C}_{2})+{}_{15}\mathrm{C}_{1}=455-210+15=260
$$
$$
W(4)={}_{15}\mathrm{C}_{4}-2 ({}_{15}\mathrm{C}_{3})+{}_{15}\mathrm{C}_{2}=1365-910+105=560
$$
$$
W(5)={}_{15}\mathrm{C}_{5}-2 ({}_{15}\mathrm{C}_{4})+{}_{15}\mathrm{C}_{3}=3003-2730+455=728
$$
の4つです.まとめると,
$n=15$のときは,$m=2,3,4,5$の4つのときに
$$
W(n,m)={}_{n}\mathrm{C}_{m}-2 ({}_{n}\mathrm{C}_{m-1})+{}_{n}\mathrm{C}_{m-2}
$$
となる,ということです.
では,$n$がもっと大きいときには,この等式はどの程度成り立っているのでしょうか?
## §6
$n=31$のときには
|$m$ |$L$ |$W$ |
|-:|-:|-:|
| $0$| $31$| $1$|
| $1$| $29$| $29$|
| $2$| $27$| $404$|
| $3$| $25$| $3596$|
| $4$| $23$| $22940$|
| $5$| $21$| $111476$|
| $6$| $19$| $427924$|
| $7$| $17$| $1326924$|
| $8$| $15$| $3365856$|
| $9$| $13$| $7012200$|
|$10$| $11$| $11920740$|
|$11$| $9$| $16128061$|
|$12$| $7$| $16131656$|
|$13$| $5$| $9112264$|
|$14$| $3$| $832040$|
|$15$| $1$| $1$|
となります.これは手計算ではなく,プログラムを使ってコンピュータに計算させました.
ちなみにその内容は
program path_5A13;
var n,m,l,w:longint;
function w2 (i,j,l,m :longint) :longint;
begin
if (j=0) then
w2:=1
else if (i=0) then
w2:=w2(i+1,j-1,l,m)
else if (i=l) then
w2:=w2(i-1,j,l,m)
else
w2:=w2(i-1,j,l,m)+w2(i+1,j-1,l,m);
end;
function w1 (l,m:longint) : longint;
begin
w1:=w2(l,m,l,m)
end;
begin
readln(n);
writeln('n = ',n);
m:=0;
l:=n-2*m;
repeat
w:=w1(l,m);
writeln('m =',m,' L=',l,' W = ',w);
m:=m+1;
l:=n-2*m
until l<0;
writeln('End.')
end.
(これは「Pascal」というプログラム言語で書かれています.)
実際に動作させた時の結果は
[https://shar.es/1VNkCx](https://shar.es/1VNkCx)
のリンク先から見ることができます.
## §7
$n=15$のときの経路の数の表をもう一度書きます.
|$m$ |$L$ | $W$ |${}_{15}\mathrm{C}_{m}$|
|---:|----:|-----:|------:|
| $0$| $15$| $1$| $1$|
| $1$| $13$| $13$| $15$|
| $2$| $11$| $76$| $105$|
| $3$| $9$| $260$| $455$|
| $4$| $7$| $560$| $1365$|
| $5$| $5$| $728$| $3003$|
| $6$| $3$| $377$| $5005$|
| $7$| $1$| $1$| $6435$|
ここの$W(1)$から$W(5)$までを表わす数式は以前求めていたのですが,$W(6)=377$を表わす数式は分からずじまいでした.$L<m$のときの$W$が分からなかったのです.詳しいことは後ほど述べますが,ようやく理屈がわかったので結果だけ書きますと,
$$
W(6)={}_{15}\mathrm{C}_{6}-2({}_{15}\mathrm{C}_{5})+{}_{15}\mathrm{C}_{4}+{}_{15}\mathrm{C}_{1}-2({}_{15}\mathrm{C}_{0})\\
= 5005-6006+1365+15-2=377
$$
これで$n=15$のときの経路の数を表わす数式は全てですので,一覧表を書いておきます.
|$m$ | $L$ | $W$ | $W$を求める数式 |
|---:|----:|-----:|:----|
| $0$| $15$| $1$|${}_{15}\mathrm{C}_{0}$|
| $1$| $13$| $13$|${}_{15}\mathrm{C}_{1}-2({}_{15}\mathrm{C}_{0})$|
| $2$| $11$| $76$|${}_{15}\mathrm{C}_{2}-2({}_{15}\mathrm{C}_{1})+{}_{15}\mathrm{C}_{0}$|
| $3$| $9$| $260$|${}_{15}\mathrm{C}_{3}-2({}_{15}\mathrm{C}_{2})+{}_{15}\mathrm{C}_{1}$|
| $4$| $7$| $560$|${}_{15}\mathrm{C}_{4}-2({}_{15}\mathrm{C}_{3})+{}_{15}\mathrm{C}_{2}$|
| $5$| $5$| $728$|${}_{15}\mathrm{C}_{5}-2({}_{15}\mathrm{C}_{4})+{}_{15}\mathrm{C}_{3}$|
| $6$| $3$| $377$|${}_{15}\mathrm{C}_{6}-2({}_{15}\mathrm{C}_{5})+{}_{15}\mathrm{C}_{4}+{}_{15}\mathrm{C}_{1}-2({}_{15}\mathrm{C}_{0})$|
| $7$| $1$| $1$|${}_{15}\mathrm{C}_{7}-2({}_{15}\mathrm{C}_{6})+{}_{15}\mathrm{C}_{5}+{}_{15}\mathrm{C}_{4}-2({}_{15}\mathrm{C}_{3})+{}_{15}\mathrm{C}_{2}+{}_{15}\mathrm{C}_{1}-2({}_{15}\mathrm{C}_{0})$|
$W(7)$を求める数式が不思議に思われますが,計算すると確かに$1$になっています.
詳しい理屈は後ほど述べるとして,$n=31$のときの経路の数の数式も一覧表を書いておきます.
|$m$ |$L$ |$W$ | $W$を求める数式 |
|-:|-:|-:|:-|
| $0$| $31$| $1$|${}_{31}\mathrm{C}_{0}$|
| $1$| $29$| $29$|${}_{31}\mathrm{C}_{1}-2({}_{31}\mathrm{C}_{0})$|
| $2$| $27$| $404$|${}_{31}\mathrm{C}_{2}-2({}_{31}\mathrm{C}_{1})+{}_{31}\mathrm{C}_{0}$|
| $3$| $25$| $3596$|${}_{31}\mathrm{C}_{3}-2({}_{31}\mathrm{C}_{2})+{}_{31}\mathrm{C}_{1}$|
| $4$| $23$| $22940$|${}_{31}\mathrm{C}_{4}-2({}_{31}\mathrm{C}_{3})+{}_{31}\mathrm{C}_{2}$|
| $5$| $21$| $111476$|${}_{31}\mathrm{C}_{5}-2({}_{31}\mathrm{C}_{4})+{}_{31}\mathrm{C}_{3}$|
| $6$| $19$| $427924$|${}_{31}\mathrm{C}_{6}-2({}_{31}\mathrm{C}_{5})+{}_{31}\mathrm{C}_{4}$|
| $7$| $17$| $1326924$|${}_{31}\mathrm{C}_{7}-2({}_{31}\mathrm{C}_{6})+{}_{31}\mathrm{C}_{5}$|
| $8$| $15$| $3365856$|${}_{31}\mathrm{C}_{8}-2({}_{31}\mathrm{C}_{7})+{}_{31}\mathrm{C}_{6}$|
| $9$| $13$| $7012200$|${}_{31}\mathrm{C}_{9}-2({}_{31}\mathrm{C}_{8})+{}_{31}\mathrm{C}_{7}$|
|$10$| $11$| $11920740$|${}_{31}\mathrm{C}_{10}-2({}_{31}\mathrm{C}_{9})+{}_{31}\mathrm{C}_{8}$|
|$11$| $9$| $16128061$|${}_{31}\mathrm{C}_{11}-2({}_{31}\mathrm{C}_{10})+{}_{31}\mathrm{C}_{9}+{}_{31}\mathrm{C}_{0}$|
|$12$| $7$| $16131656$|${}_{31}\mathrm{C}_{12}-2({}_{31}\mathrm{C}_{11})+{}_{31}\mathrm{C}_{10}+{}_{31}\mathrm{C}_{3}-2({}_{31}\mathrm{C}_{2})+{}_{31}\mathrm{C}_{1}$|
|$13$| $5$| $9112264$|${}_{31}\mathrm{C}_{13}-2({}_{31}\mathrm{C}_{12})+{}_{31}\mathrm{C}_{11}+{}_{31}\mathrm{C}_{6}-2({}_{31}\mathrm{C}_{5})+{}_{31}\mathrm{C}_{4}$|
|$14$| $3$| $832040$|${}_{31}\mathrm{C}_{14}-2({}_{31}\mathrm{C}_{13})+{}_{31}\mathrm{C}_{12}+{}_{31}\mathrm{C}_{9}-2({}_{31}\mathrm{C}_{8})+{}_{31}\mathrm{C}_{7}+{}_{31}\mathrm{C}_{4}-2({}_{31}\mathrm{C}_{3})+{}_{31}\mathrm{C}_{2}$|
|$15$| $1$| $1$|長いので省略|
これはどういう計算をしているのかというと,$k$を非負整数,つまり,$k=0,1,2,3,\cdots$として,
$$
W(L)=\sum_{k}{\left[{}_{n}\mathrm{C}_{p(L,k)}-2\left({}_{n}\mathrm{C}_{p(L,k)-1}\right)+{}_{n}\mathrm{C}_{p(L,k)-2}\right]},\\
\left(p(L,k)=\frac{n-L}{2}-k(L+2)\right)
$$
という式で求めています.ここで${}_{p}\mathrm{C}_{q}$は$q$が負のときは$0$であるとしています.