# 2019/11/13 価格の特別な呼び方(例示) ###### tags: `ビジネスエコノミクスI` * いくつかの市場では、「価格」に特別や名前が付けられていることがある * 保険市場:保険料率 * 保険料率=保険料/保険金<1 * つまり、保険金1円当たりの保険料 * 加入者が支払う→保険料 * 加入者が事故時に受け取る→保険金 * 保険の価格 * 労働市場:賃金率 * 単位時間(時間、日、週、月、など)あたりの報酬額 など # 財とは * 財(**goods**) * (**狭義**の)財=物的外観を有す * サービス=無形で有用性を持つ * (**広義**の)財=財・サービス * Goods と Bads * Bads=消費することによって効用が減じる「財」 * Badsには**負(マイナス)の価格**がつく * Badsの例=廃棄物、**リスク**など * 【注意】Badsを「負の財」と呼ぶこともある * 「売り手」→「買い手」 * goods * 「売り手」←「買い手」 * お金 * 「売り手」→「買い手」 * bads * お金 * __【原則】有用性の異なる財は別の財とみなされる。__ * __したがって、価格にも差が付きうる__ * 同じもの(サービスを含む。以下同様)であっても、**場所、時点、または自然の状態**が異なれば、それぞれ別個の財とみなされる。 * したがって、場所、時点、自然の状態の異なる財は、たとえ外観や中身などが同じであっても異なる価格で取引されうる # 場所が異なるモノ * 異なる場所(環境)にあるモノは、外観や中身などがおなじであっても別の財とみなされるべき * 富士山頂で売られているソフトドリンク(たとえば、ウーロン茶)は、下界で売られているものよりも高額 * このような価格差は**一物一価の法則**とは矛盾しない * 富士山頂のウーロン茶と下界のウーロン茶は異なる財なので、当然異なる価格になりうる # 時点がことなるモノ * まったく同じに見えるものであっても、利用される時点が異なれば違う財とみなされる * いま食べることのできるリンゴと明日手に入るリンゴでは、消費者に対する有用性が違うから別の財とみなされなければならない。 * 当然に価格も異なりうる # 異時点間の財取引(1):今と将来をつなぐ取引 * 今と将来のお金(money)の売買」2つの取引パターン | - | 今のお金 | - | 将来のお金 | - | |---|----------|---|------------|-----------------| | ①価格は1+r | 売る | → | 買う | 【貯蓄】 | | ②価格は1/(1+r) | 買う | ← | 売る | 【借金】 | | | | | | ↑マイナスの貯蓄 | 【問題】上のそれぞれの取引(売買)における「価格」とは何か? # 現在価値と割引率(1) * 今の1万円と来年の1万円は同じものとみなせるか? * 年利r * 現在の10,000円=1年後の10,000*(1+r) * 現在の10,000円 = $1年後の10,000*(1+r)$ = $2年後の10,000*(1+r)^2$ =…=$n年後の10,000*(1+r)^n$ # 現在価値と割引率(2) * 来年(1年後)の1万円の **現在価値(PV)** は? * 1年後の10,000円=現在のX円 * (1+r)X=10,000 * **X=10,000/(1+r)** * つまり、**1年後の10,000円の現在価値は、10,000/(1+r)円**である。 # 現在価値と割引率(3) * 2年後以降の1万円の現在価値は? * 2年後の10,000円=現在の10,000/(1+r)^2 * 3年後の10,000円=現在の10,000/(1+r)^3 * ... * n年後の10,000円=現在の10,000/(1+r)^n * 異なった時点で利用可能になる貨幣を単純に合計することはできない**⇒同じ時点(通例では現在価値)の貨幣価値に変換**して合計する # 【補足】インフレやデフレの影響 * ここでの議論(現在価値計算や割引率計算)においては、物価は一定であること、すなわちインフレやデフレがないことが前提である * インフレやデフレがある場合には、**名目利子率**と**実質利子率**を区別しなければなアない ## 【公式】実質利子率=名目利子率-インフレ率 * 名目利子率が年利で7%であり、インフレ率(物価上昇率)が年3%であれば、実質利子率は4%である。 試験に出しやすい(割引現在価値) # 現在価値と割引率(6) * 割引率 * 割引率(1+(1+r))は、将来のお金で現在のお金を購入するときの価格とみなせる * つまり、将来のお金1円で、現在のお金(1/(1+r))円が購入できる * 【注】(1+r)は、現在の金で将来のお金を購入するとkの価格とみなせる