# いつでもどこでもコードを書きたいあなたへ あなた = 私 (Tsuzu) ex-MIS.W 53代 Tsuzuです。大変久しぶりにアドカレを書きます。 XREAL Oneと向き合った1年について振り返り、2025年末時点での開発環境の紹介とそこに到達するまでの道のりを振り返ります。XREAL Oneはいいぞ。 Disclaimer: この記事は みす老人会 Advent Calendar 2025 22日目の記事です。 ## はじめに 大前提として、副業やら趣味やらでとりあえず出かけた先でもコードを書けるようにしておきたいというモチベーションがあります。この前提を覆すのは難しいので諦めています。大学生の頃は常にパソコンを持ち歩いていましたが、流石に最近はパソコンを常に持ち歩く難しいので荷物の最小化と開発効率の最大化を追い求めることになりました。 ## XREALとは? https://www.xreal.com/jp いわゆるARグラスです。基本的にはUSB-Cで別の端末と接続して仮想画面が目の前に広がるARグラスです。 <img src="https://jp.shop.xreal.com/cdn/shop/files/00_be6c9df7-b1c4-4490-82fd-d10d37e8bbe9.jpg?v=1755171464&width=823" style="max-height: 400px"> 母艦となるデバイスが必要で、スマホやPCに接続して外部画面として認識されます。単体としてはバッテリーを持たずUSB-Cのバスパワー(?)で動作します。 いくつか製品があるのですが今買うなら主に二択です。 * XREAL 1S * 来年1月に発売される製品です。 * XREAL Oneとほぼ同等ですが若干画面の解像度が上がっています。ほぼOneと1Sは一緒なので好みっぽい。 * といっても1920x1080 → 1920x1200とかなので、XREAL Oneの方が安かったらOneでも良い * One/1Sは下に45度を向いているので白いシャツを着るとそれが反射して見づらいことがあります。割と問題になりがちなので私は3Dプリントでシェードを印刷してつけています。 * XREAL One Pro * 視野角がOne/1Sよりも広い * レンズの構造が良いのでOne/1Sで起きている下からの反射の映り込みがない。 * 6 DoF [1] を可能にするXREAL Eyeは要りません。 単体3DoF [1] / ウルトラワイドモードなどの対応を考えると現状の選択肢は上記2つ (3つ)が全てです。 利用目的としては、映画アニメドラマ等を見たいならUSB-C対応スマホを繋げば良いです。iPhoneでも可能です。USB-CポートがDP Altモードに対応していることを確認してください。iPhone Airや一部のAndroid端末は対応していません。PCでももちろん対応していれば利用可能です。一般的な外部ディスプレイと同じように認識されます。 ### FAQ * Switch/Switch2で使えるの? * HDMI/USB-A to USB-C(DP Alt)のケーブルとドックがあればできます。 * ドックがなくても使える怪しい中華アダプタもあります。ただし、Switch/Switch2は電源が供給されていないと外部出力をしないので外で使う場合は電源供給の方法を検討してください。 * あるいは公式製品の[XREAL Neo](https://jp.shop.xreal.com/en/products/xreal-neo)を買いましょう * 単体で使えるの? * 無理です。一緒に使う端末が必要です。 * 怪しいサングラスをつけていたら怪しくない...? * 怪しく思われることは受け入れましょう。それだけです。 ## XREALとの出会い 2024年に久しぶりに海外旅行に行くことになって、そこそこ長いフライトに乗る予定がありました。機内でスマホの小さい画面を見続けるのは普通につらいな、と思ったのが最初の動機です。 そこで初代XREAL Airをヤフオクで中古購入しました。正直そこまで期待していなくて、微妙だったらすぐ売ればいいかな、くらいの気持ちでした。 ただ、届いて実際に使ってみたら思ったより体験が良くて、旅行でも普通に活躍しました。結局売らずにそのまま手元に残って、家でもベッドでゴロゴロしながらNetflixを見るのに使ったり、PCにつないで外部モニター的に使ったりしていました。 一方で、XREAL Air単体で“ガッツリ開発”するのはさすがに厳しそうでした。基本は1画面ぶんで、表示は0 DoF [1] で顔の向きに追従してくるので、画面端を見るのが地味にしんどいです。作業領域も単純に狭いですし、文字も細かいと読みづらく感じる場面がありました。なので「出先でちょっと直す」くらいならいけるけど、「腰を据えて開発する」となると別問題だな、という気持ちでした。 [1]: https://techblog-lenovo.com/2024/03/20/thinkreality-ar-0dof-3dof-6dof/ このあたりの弱点を埋める公式ソリューションとして用意されているのが、Nebulaというソフトウェアです。これを使うと、仮想的にマルチスクリーンにしたり 3 DoFになります。ただ、macOSの制約もありかなり使いづらいので正直使ってはいませんでした。 ## パソコンを持ち歩かない選択肢 このあたりから、「そもそもノートPCを持ち歩かない方法ないかな」と考え始めました。メイン機はMacBook Pro 14インチ(M1 Max)で、性能もバッテリーも文句ないんですが、常に持ち歩くにはデカいし重いです。持ち歩くとなるとバックパックが必須になって、身軽さとトレードオフになるのが嫌でした。 最初はタブレットも検討しました。iPadで開発できたら身軽かなと思ったんですが、iPad Proにキーボードを付けると結局それなりのサイズになります。体感としてMacBookとあまり変わらないよな、となってしまいました。 そこで次に気になったのが、GalaxyのDeXみたいな「スマホを外部ディスプレイにつないでデスクトップっぽく使う」機能です。XREALを画面にして、ブラウザ+SSHとか、ブラウザ上のVS Code Remote的なもので作業すれば、そこそこいけるんじゃないかと思いました。 ただ、Galaxyは普通に高いです。メモリも含めてちゃんとした構成にしようとすると上位モデルのUltraが欲しくなりますが、さすがにDeX目的だけで出す値段じゃないな、と感じました。メインスマホをiPhoneから変える気もそこまでなかったので、そこはいったん断念しました。 そんなところ「motorolaでも似たのありますよ」と教えてもらい、motorolaのスマートフォンを購入しました。 ## Androidでの開発  (motorola edge 50 pro + Keychron B1 Pro + XReal One(Airを出すのが面倒でした) の画像) 当時は、motorolaのスマートフォンにXREAL Air(初代)をつないで、そこにキーボードを足す構成でやっていました。キーボードはKeychronのB1 Proを使っていました。見た目はMagic Keyboardっぽい薄型で、個人的にかなり好みでした。 キーボード周りって、AndroidにBluetoothキーボードをつなぐと細かいところで不便が出がちです。たとえばキーの挙動を自由にいじれないとか、ショートカットが思った通りに決まらないとか、そのへんです。なのでKeychron側でキーのプロファイルを調整したり、キーの一部をマウスカーソル操作っぽく使えるようにしたりして、操作のだるさを少しでも減らしていました。 あと地味に便利だったのが、motorola端末に外部ディスプレイをつないだときの挙動です。スマホ本体の画面がトラックパッドみたいな役割になって、ポインティングデバイスとして扱えるんですよね。右側にスマホ、真ん中にキーボード、目の前はXREAL、みたいな配置にすると意外と作業できました。 実際の作業は、右側にターミナルを出して、左側にブラウザを出す、みたいな感じで回していました。気分によってはNetflixを流しながらとか、Twitterを眺めながらとかも全然できます。  これがAndroidの画面ですと言われてもあまり信じられないと思いますが、Androidの画面です。 SSHクライアントは、AndroidアプリのTermuxを使っていました。 とりあえずTermuxさえ開ければ、あとはいつものSSHで自宅のマシンに入って作業できる、という発想です。 最初は「VS Codeをリモートでブラウザから開く」方式も試しました。 ただ、ブラウザにキーバインドを取られてしまったり、上のバーが常に表示されて表示領域が削られたりして、XREAL Airの“1画面相当”の中でVS Codeをフルで使うのは結構しんどかったです。 それに、タブがリロードされてコンテキストが飛ぶこともあって、地味に作業テンポが悪くなりました。 なので、ブラウザVS Codeはわりと早めに諦めて、ターミナル上のエディタに寄せました。具体的にはRust製のターミナルエディタであるHelixを使っています。 LSPがプラグインなしで動作するのが素晴らしくちょっとしたコーディングにはこれで十分でした。また、Claude Code等のコーディングエージェントの登場で意外と直接コードを書くよりも読むのに適していれば十分になりつつあります。 あと、ブラウザ拡張が使えないのは不便だなと思っていたんですが、Androidでも拡張機能を入れられるブラウザが一部あります。 たとえばMicrosoft Edge Canaryでは拡張機能サポートが実験的に提供されていて、開発者向けの設定を使って拡張機能を入れられます。 副業とかで「どうしてもブラウザでプロキシ系をいじらないと作業にならない」みたいな状況のときは、このルートに助けられていました。 また、Android 16では[デスクトップモード](https://android-developers.googleblog.com/2025/06/developer-preview-enhanced-android-desktop-experiences-connected-displays.html)がAndroid標準となって全てのAndroidデバイスで使えるようになるようです。デバイスの選択の幅が広がりそうで大変心待ちにしています。 また、最近のAndroidでは対応端末はまだ少ないものの[Linux VMが動く機能](https://www.zdnet.com/article/how-to-use-the-new-linux-terminal-on-android/)が入っています。これさえあればSSHせずとも単体で開発が行えそうです。ただ、そうなると尚更32GB以上のメモリを積んだAndroidが欲しいですね。たのむ〜〜〜。 ## そしてXREAL Oneへ そしてみんな待望のXREAL Oneが出ました。 XREAL Oneは、初代XREAL Airで感じていた制約をいくつか解消しており、開発用途としての現実味が増しました。特に「外部ソフトウェアへの依存」と「作業領域の不足」が、運用面で改善しています。 特に良い点は以下です。 * 単体3DoFに対応 * 外部ソフトウェア(Nebulaなど)を前提にせず、接続するだけで空間固定に近い表示が利用できます。 * Androidでも3DoFの恩恵を受けられるため、スマートフォンを母艦にした構成でも成立しやすくなります。 * 0DoFに比べて視線移動の負担が減り、画面端の確認がしやすくなったのはかなりデカいです。 * マルチディスプレイではないものの、ウルトラワイド相当の表示モードがあり、1画面運用でも作業領域の不足を補いやすくなります。 * これも同様にAndroidでもウルトラワイドが利用できます。 * 単体でサングラス部分の透明度を調整可能 * (正確にはXREAL Air 2 Proから対応していました) 近視の人はぜひ銀座のJUN GINZAにインサートレンズを作りにいきましょう。愉快な店長が視力を計測してくれます。 よりわがままを言えば片目2560x1440以上になってくれれば嬉しいですが、今はどの ARグラスを見ても1920x1080なのでそこは今後のアップデートに期待です。 ## All You Needな開発環境を目指して XREAL Oneによって開発体験は大きく向上し、「これだけで開発を回せる」手応えが出てきました。 しかし、Android+XREAL Oneの構成であっても半日程度の外出なら成立しても、1日単位で外に出る場合の課題を多く感じることになりました。スマートフォンを母艦にした構成は、どうしても使えるアプリに限界があります。基本的にAndroidアプリしか使えませんし、開発生産性を支えるツール群(デスクトップ向けのエディタ、ビルドツール、補助ツールなど)を同じ感覚では揃えられません。したがって、現時点ではスマートフォンだけでメインの開発機にするのは厳しいのです。 また、端末側のメモリ制約の影響で、アプリが落ちたり、タスクがバックグラウンドで巻き戻ったりする問題も無視できません。さらに日本国内であっても、テザリング経由でリモート環境に繋ぐとレイテンシーが高く感じる場面があり、入力してから反応が返ってくるまでに時間がかかることがあります。結果として、意外と快適な開発体験が得られない状況がありました。 これらを踏まえると、ローカルである程度の開発が完結できる環境は必要だと感じました。具体的には、Linux/macOS/Windowsのいずれかが動く「PCとしてのOS」を、持ち運べる形で確保したい、という方向に考えが寄っていきます。 というわけで要件を整理しました。 * Linux/macOS/Windowsが動作している * メモリを32GB以上積んでいる * 多少のバッテリーを積んでいる * 電車内での使用や、移動中に電源断しないためのバッテリー * 当初ミニPC + モバイルバッテリーの構成も検討しましたが、瞬断なしでパススルー充電可能な信頼できる製品は少なく断念しました。 * キーボード/トラックパッド等は外付けを前提にするのでなくても良い * ディスプレイはなくても良い * あっても良いが、基本はXREALを使う * ちょっとした確認などで小さめのタッチディスプレイがあると便利かも * なるべく軽く、小さいもの これらを考えた上で妥当な選択肢を一ヶ月ほど探し回りました。 * GPD Pocket 4 <img src="https://gpd-direct.jp/cdn/shop/files/2000_GPD-Pokcet4_main_512x512.jpg" style="max-height: 250px"> * Lenovo Legion Go Gen 2 <img src="https://p1-ofp.static.pub//fes/cms/2025/11/26/9xt35tgtnme5lglglu7xkcp2l7coxb642290.png?width=400&height=400" style="max-height: 250px"> * ONEXPLAYER X1 mini <img src="https://static.wixstatic.com/media/b8dbf4_98a2d865e4584d8aa26828196589bd7f~mv2.png/v1/fill/w_980,h_678,al_c,q_90,usm_0.66_1.00_0.01,enc_avif,quality_auto/X1mini_10.png" style="max-height: 250px"> いずれも8.8インチ相当のWindows搭載パソコンです。 上1つは小型ノートパソコンで回転式でタブレットのようにできます。 下2つはいわばWindows搭載のNintendo Switchのようなものです。どれもRyzenを積んでいてメモリは32GB以上で高性能です。 そんな中でONEXPLAYER X1 miniを選んだ大きな理由はありませんが、キーボードが一応ついていてカバーになるのが便利そうだからでした。指紋認証も顔認証もついているのもポイント高いです。 ## State of the art: ONEXPLAYER X1 mini + XREAL One Is All You Need <img src="https://hackmd.io/_uploads/SyXnZHeXbe.jpg" style="max-height: 250px"><img src="https://hackmd.io/_uploads/HyKw-Hl7Zg.jpg" style="max-height: 250px"> というわけで主役は整いました。ついでにキーボードとマウスも小型なものを新調しています。 [【2025革新版】Omikamo キーボード ワイヤレス 折りたたみ式 JIS標準日本語配列 ipad/iphone キーボード Bluetooth マルチペリング iOS/Mac/Windows/Android/Google対応 フルサイズ パンダグラフ Type-C充電式 コンパクト 薄型 軽量(黒)](https://www.amazon.co.jp/dp/B0F38B7W6P) [サンワダイレクト 小型マウス 折りたたみ Bluetooth 静音 5ボタン 戻る・進むボタン搭載 ホイールボタン搭載 Mac/iPad/iPhone/Android対応 充電式 ブルーLED ポーチ付き 持ち運び コンパクト ブラック 400-MABT206BK](https://www.amazon.co.jp/dp/B0DM48N7YH) 折り畳んだり小さくなったりするのでバッグに収まりが良いです。地味にマウスはサイドボタンがついているのがポイント高い :100: <img src="https://hackmd.io/_uploads/HktEBDlXZe.jpg" style="max-height: 250px"> <img src="https://hackmd.io/_uploads/rkhEBPgQbl.jpg" style="max-height: 250px"> というわけで小さめのバッグに全てを詰め込むことに成功しました。 ついでにXREAL One標準ケースがデカすぎたので3Dプリンタを買ってケースを自作しました。わかりにくいですが厚さがかなり薄くなりました。 <img src="https://hackmd.io/_uploads/rJXKBn-QWx.jpg" style="max-height: 250px"> <img src="https://hackmd.io/_uploads/BJLFr2bXWe.jpg" style="max-height: 250px"> 初めてAutodesk FusionというCADソフト使いました、むずい...。  このためだけというと大袈裟ですが、P1S + AMS 2 Proをブラックフライデーで買った理由の3割ぐらいはケースのためです。頑張ってウォークインクローゼットに詰め込んでいます。  ついでに荷物全体の削減を進めるため折り畳み傘なども最小化を進めています。晴雨兼用で120gぐらいなの素晴らしい。  ついでにタッチパネルで都市伝説を解体できるようになりました。  ## まとめ というわけで2025年の装備はこれでフィニッシュです。 XREAL One + ONEXPLAYER X1 miniの構成はかなりコンパクトになるにも関わらず、見た目以上のパワフルさを兼ね備えています。これで私は最小限の装備でいつでも最強のプログラミング環境を手に入れることができました。 ARデバイス、今アツいです。2026年にももっと良いデバイスが出てくると思うので期待しています。周辺機器についてもどんどんアップデートしていきたいですね。 [Keychron Nape Pro](https://www.gizmodo.jp/2025/11/gizmart-nape-pro.html)というトラックボールをクラファンで支援したので楽しみにしています。  また、2026年はAndroidのデスクトップモードに再挑戦したいと考えています。それでは次のステージで再びお会いしましょう。
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