2024年9月27日のXymposium2.0では、KASANEとLingua Francaについての発表が行われました。本記事では、当日会場で発表されたことについてのリポートをお届けします。
(画像は当日のスクリーンを写したもののため、不鮮明な点ご理解ください。)
KASANE
Symbol2.0 コードネーム:KASANEは、プロトコル設計の核を損なうことなくSymbolを拡張し、クロスチェーン互換性や、より複雑なプロダクトにも対応できるよう設計の幅を広げ、スケーラブルで柔軟なプラットフォームへと、Symbolの機能とUXを進化させるプロジェクトです。
KASANEのデザインは、特定の技術に縛られることなく既存のソリューションやスタックを素早くインポートでき、柔軟な設計を可能にします。
Symbolの設計哲学は、ブロックチェーンのユースケースの80%において、ほとんどのアプリケーションは、トークン、トランザクション、アカウントという3つのシンプルな構成要素と、これらの要素が相互作用するルールさえあれば事足りるというものでした。
トランザクションロジックを拡張することで、特定の条件が満たされたときにトランザクションを開始したり、オフチェーンリスナーを使用せずに、将来の特定の時間にトランザクションをスケジュールする機能など、複雑なイベントのスケジューリングをサポートできるようになります。
複数のコンポーネントを統合し、全体としてのシステムを制御する層で、システム全体の動作を調整し、最適化を行います。
バリデーターのためのマッチングを行い、ノードの性能を評価し、チェーンにとっての需要予測と、バリデーターにとっての手数料報酬の見込みに応じて、適切なアプリケーションチェーンやサブチェーンに割り当てます。
KASANEの複雑な状態をすべて記録する基盤となるエコシステムの源です。
複数のブロックチェーン間での資産の移動や決済を処理し、異なるアプリチェーンやサブチェーン間での相互運用性を確保するための役割を果たします。
固定されたステートサイズに上限が設定されており、一般的なグレードのハードウェアでもファイナリティの検証を迅速に行うことができます。
NEMとSymbolの過去のデータもここで照会が可能で、レガシー・アプリケーションの動作に影響が出ることはありません。
サブチェーンはアプリケーションチェーンに対し、ゲーム、ドキュメント、音楽、画像、動画、ステーブルコイン、決済など、特定の用途ごとのニーズに合わせ設計された、特化された機能やモジュールを担うチェーンです。
アプリケーションチェーンの負荷を分散したり、トランザクションレイヤーとして特定の機能、働きをするために利用されます。
バリデーターは特定のサブチェーンセットの処理に特化することで、基本的なブロック報酬に加えて、追加の手数料を得ることができます。
クライアント側から見るとプラグインの集合体であり、適切なノードに送信して処理し、セトルメントレイヤーで処理されると、それらがグループ化されます。
また、プロダクト開発者の視点からは、各サブチェーンを独自の機能とデータレイヤーを持つチェーンとし、セトルメントレイヤーで処理されるようにすることができ、特定のサブチェーンを使用するか、複数のチェーンの機能を組み合わせることもできます。
独自のアプリケーションを開発するためのプラットフォームで、特定のアプリケーションやサービスに特化し、個別に構築されます。
ロールアップ、ロールダウンを行うことで、アプリケーションの負荷分散と状態空間の節約を可能にします。
KASANEのSTARK recursionにより、特定のブロック高でのブロックチェーンの全体状態を取得し、圧縮してアーカイブすることができます。
アプリケーションは引き続き参照を実行でき、ノードは必要に応じて過去のデータを展開することができます。既存のヘッダーへのポインタと簡潔な証明は、データ履歴の証明のためにサブチェーンにリンクバックされます。
KASANEのデザインは、特定の技術に縛られることなく既存のソリューションやスタックを素早くインポートでき、柔軟な設計を可能にします。
KASANEは、Symbolの原理をベースにし、開発者のデザインの可能性を広げ、豊かなエコシステムを育みます。
Lingua Franca
Community Xymposium 2.0におけるHatchet氏とトレーダーとの会話(日本語訳)
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