###### tags: `知財` # 基本 ## 疑問 サービスを始める際に、他社の特許を調べるにはどうすれば良いか?また、調べる必要があるのか? ## 回答 - 基本的な考え方は、リスクがどの程度のものなのかを見て、リスク低減をどうすれば良いかを考える。 - **(a)** 零細企業であれば、相手方が特許の権利行使(特許料を請求、もしくは差止)をする手間・費用(警告状を送る、訴訟を起こす)の方が得られる利益よりも大きくなるので、経済合理性を考えると、権利行使されるリスクは小さい - **(b)** ただし、相手方が独占したい市場であれば、費用は度外視して差止を提起する可能性があるので、そういう分野であれば注意が必要(リスクが大きい) - Q. サービスの一部で特許などの知的財産がある場合はどう考えられるか? - A. 特許で守られる範囲は、特許公報の「請求の範囲」に記載された内容だけ。要するに、代替手段があってそちらで実装しても良いのであれば、回避が可能である。 - (1) 回避が不可能なものとしては共通の規格(通信規格(LTE, 5G),動画規格(MPEG)がある。これらは、規格書が存在してそれに合わせこまれた特許があると、規格書自体に沿っているだけで侵害となる。 - (2) 回避が困難なものとしては、代替技術が無いものや、デファクトスタンダード、その方法でないと著しくサービスが低下するものなどがある。**これは注意が必要で、マーケットに依るし、ユーザのUI/UXの観点も考える必要がある。** - (3) 回避が容易なものとしては、色んな方法があって、その中の一つでしかないもの。 - Q. 零細企業同士の場合はどう考えるか? - (a)、(b)をどう見るか。具体的なライバル企業の動向を見て判断するのが良い。相手方にとって、そのサービス・技術がどの程度企業の根幹に関わるものなのかを良く見る。手順としては、対象となる企業を特定して、それらを調査・研究する。これは、どういう特許を出しているか見る事を起点にしても良いと思う。 - Q. 特許を出していない会社がイグジット(企業買収)の時に、他社から「うちの特許使ってるのではないか」と言われるリスクは? - イグジット前に、他社から警告が来ていた場合で、大企業相手にイグジットする場合、解決済みでなければ、その分DD(デューデリジェンス)で価値を下げられる可能性はあると思う。 - 警告が来ていない状態で大企業にイグジットして、そのタイミングで警告が来る場合というのは、基本的にはリスクは低いと思う。もし、来てしまったとしたら、大企業側が対応すると思う。 - また、イグジット前にDDの中でクリアランス(他社特許の評価)が行われる可能性もあるが、それまでに自前でクリアランスをやっておく必要があるかどうかは、経済合理性を考えて判断すれば良いと思う。 ## 本質的に何がやりたいか - 一番の目的は、サービスに文句をつけられたくないということ - 二番目の目的は、宣伝 - 宣伝目的なのであれば、現時点で考えているサービスを基に、他社もやるであろうバリエーション(次節参照)を具体的に複数考えて、それらの上位概念で権利取得を目指すのが通常のプロセス - 技術の権利を取るというのは、手段であって目的ではない - 既存技術の寄せ集めと、UI/UXの良さで ## 特許を取るとすれば考えるべきこと - 相手方(他社)が実施したいと考えるようなものか? - 特許は独占排他権であり、その技術を実施しても良いという権利ではない。たとえば、その技術の基盤となる技術の特許を持つ他社から、権利行使を受けることはある。その場合には、こちらからも特許を提示して交渉し、お互い権利行使しないという契約を締結するなどの戦略がある。 - 特許はあくまで武器であって、相手の武器に対してこちらの武器を見せることで、話し合いに持っていくもの。 - 特許をただ取るだけであれば、そんなに難しくない。限定に限定を重ねた誰も実施しないようなニッチな権利範囲にしてしまえば、権利としては取れるだろう。宣伝目的に使うということであれば、これでも構わないと思う。 ## その他 - 自分が行った公開行為で新規性を失っていても、1年以内であれば[新規性喪失の例外規定](https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/patent/hatumei_reigai.html#:~:text=%E3%81%93%E3%81%AE%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%8B%E3%82%89%E3%80%81%E7%89%B9%E8%A8%B1%E6%B3%95,%E3%81%8C%E8%A8%AD%E3%81%91%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82)の申請を出願時に行えば、新規性判断の対象外としてもらえる。 - ただし、自分が公開したことで他社が似たようなものを作って公開したり、特許出願してしまっていたら、それに関しては例外規定の対象外となるので、新規性無しと判断されてしまう可能性がある。
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