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# ICTシステムの調査
調べた対象:自動改札機システム
Aグループ こづの ともは
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## 調べた対象
### 自動改札機システム
電車・鉄道等で利用されている改札(自動改札機)はどのようなシステム構成になっているのか、どんな技術が使用されているのかを調べる。
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### 自動改札機とは
自動改札機は、改札業務を自動化するために鉄道駅や空港の改札口(搭乗口)に設置されている機械である。今回は、主にJR東日本の改札機システムについて言及する。
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## 目的
改札および自動改札の目的
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### 改札の目的
主に鉄道において旅客(乗客)の乗車券の効力を確認した上で既使用に改める行為である。
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提示された乗車券が有効か?を確認すること。
鉄道導入初期は改札口に立っている駅員に切符をわたすことで確認していた。
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### 日本における自動改札機の目的
**人員の削減**と**改札処理の向上**
駅務の自動化のために導入された。
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#### 人間による改札の問題点
1. 改札に常時、人を配置する必要がある
2. 時間あたりに処理できる数に限りがある
- 1分間に20人ほど
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実用化され始めた自動改札機
- 大阪府にできた千里ニュータウンの通勤対策
- 1970(昭和45)年に開催された大阪万国博覧会の大量鉄道輸送対策
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日本で本格的に導入され始めたのは1990年代に国鉄分割民営化により、JRが民営化されその中で自動改札機がで採用され始め、広がっていった。
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### 余談:海外における改札
欧米では信用乗車方式(チケットキャンセラー方式)がとられている。
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信用乗車方式:
公共交通機関を利用する際、乗客が乗車券を自己管理することで駅員や乗務員による運賃の収受や乗車券の改札を省略する方式。
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車内検札が難しい都市部の地下鉄駅などを除き、そもそも駅構内に改札口を設けていない場合が多い。
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欧米では、改札口を設けて駅員を配置したり自動改札機を設置したりするよりも、実際に列車内を職員が巡回して検札を行ったほうが、不正乗車防止には「効率的である」との考え方がある。
-> 信用乗車方式
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## 自動改札機の機能
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1. チケット計算機能
2. 自動閉塞機能
3. 非接触式決済機能
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### チケット計算処理
チケットが挿入されたときに、正確な運賃の引き落としや有効な乗車券の確認を行う計算処理。
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### 自動閉塞機能
改札の旅客(乗客)の乗車券の効力を確認し、既に使用された場合は改札を閉じるセキュリティ機能。
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### 非接触式決済機能
ICカードやスマートフォンを利用し、改札通過時に自動的に適切な運賃が引かれる機能。
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## 仕組み
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### 自動改札機の仕組み
改札を通る人間を赤外線で感知するセンサー部、乗車券類を処理する装置などからなり、内部には複数のCPUが搭載され情報処理を行い通過データ(収入・人員)を記録する。
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### 磁気切符

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投入口から入れた乗車券は
1. 分離部で、何を入れたのか(通常のきっぷなのか、回数券なのか、磁気定期券なのかなど)を判別して、
2. 整位部で、入れた券に応じて向きを一様にそろえて、
3. 磁気処理部で、磁気情報を読み取られ、必要な情報を書き込む。
4. その後、パンチ部でパンチ穴を開け、印刷部で日付や駅名を印字し、排出される。
この操作は、およそ**一秒**程度で行われる。
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### ICカード
1. 改札機のICカード読み取り部は常に、電波を発している。
2. 非接触型ICカードは、電波の範囲に入った瞬間に、電力の供給を受けてICカードが作動する。
3. ICカードと改札機は、それぞれ「自分は本物である!」という証明になる情報を送信し、お互いが本物であることを確認する。
4. 改札機は、ICカードに「○○駅から乗車」などの情報を書き込み、入場を許可する。
この操作は、およそ**0.2秒**程度で行われる。
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### チケットメディア(乗車券)
磁気切符、ICカード、QRコード切符などがある
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磁気切符

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磁気情報(乗車駅、日付、区間等)が書き込まれている

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icカード

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### 自動改札機本体の価格
最低でも1台650万円から700万円近くであり、多機能なものになると1台1,000万円から1,500万円を超える。近年は高機能化により価格が上昇している。
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### 制御盤
改札機の制御をするため、駅務室内に「**監視盤**」と呼ばれる操作卓が置かれる。改札機単体で使用されず必ず監視盤とセットである。無人駅では別の有人駅などから遠隔操作と旅客へのインターホンによる案内が可能である。
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### センターサーバー方式
2023年度から導入されているSuica改札システム。
従来は改札機で運賃計算などが行われていたが、改札機がネットワーク通信を行いサーバで実施されるようなる
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#### メリット
1. サービス機能の拡張性の調整向上
2. 処理スピードの向上
3. スピーディな改修とコストダウン
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サーバの導入により運賃計算などの処理に要する処理時間は短縮可能となり、今まで以上に複雑な計算についても高速に処理することが出来るようになる。
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しかし
新たにネットワーク通信による時間が追加されるため、ICカード処理全体の時間はおおむね現在と**変わらない**とされている
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センターサーバ方式については、情報があまり公開されていないため、紹介はここまでとする。
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## 技術
ここではICカードに利用されている技術を紹介する。
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### 非接触型ICカード
非接触ICカードとは電気的な接点を持たず,電磁波を用いてデータの読み書きを行うチップ付きカード全般を指す。
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#### 基本的な仕組み
アンテナ、ICチップ

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IC読み取り機が発している電波をアンテナで受信することで電源を確保し通信を行う。
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### NFC
Near Field Communicationの略称であり日本語では、近距離無線通信のことを指す。
クレジットカード等に利用されている。
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NFCはRFID と呼ばれる無線通信による個体識別の技術の一種であり、近距離無線通信の技術を統一化した世界共通の規格である。
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### FeliCa
Sonyが開発した非接触ICカード技術でSuica,PASMO等に利用される。
ICチップとアンテナを内蔵しており、カードリーダから発信される13.56 MHzの周波数帯を利用し、212 kbps / 424 kbpsの速度で行われる。

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NFCとFeliCaの関係
同じ無線通信技術であると同時に、FeliCaはNFC-Fというオープン規格の上にカードOSを加えたものと表現することができる。
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#### 暗号化
DES暗号方式 /AES暗号方式 / 暗号なし方式 の3種類
暗号化なし方式は、自分でも情報を読み取ることが出来る。
->[FeliCa から情報を吸い出してみる](https://qiita.com/YasuakiNakazawa/items/3109df682af2a7032f8d)
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#### DES暗号方式
共通鍵暗号アルゴリズムで、米国では政府標準の暗号化手法の1つになっていた。
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データを64ビット長のブロックに分割し、各ブロックを56ビット長の鍵で暗号化する共通暗号鍵アルゴリズム。
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しかし、脆弱性が見つかったため、米国立標準技術研究所が2023年以降の使用禁止を提案している。
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#### AES暗号方式
2000年に米国政府の標準として策定された暗号化方式である。
無線LANのWPA2等に利用されている。
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共通鍵暗号化方式がとられている。
AESでは128・192・256bitの中から鍵長を選んで利用可能である。
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4種類の変換を行う。
- SubBytes
- ShiftRows
- MixColumns
- AddRoundKey
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現在実用化されている方式の中では暗号化強度(暗号の解かれにくさ)が非常に高く、通信データや保存データを強力に保護する信頼性の高い方式として知られている。
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## 参考文献
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[自動改札機](https://www.jsme.or.jp/kikaiisan/heritage_043_jp.html)
[超適当に自動改札機普及の歴史を拾ってみた](https://blog.daruyanagi.jp/entry/2015/12/12/234158/)
[「センターサーバ方式Suica」に関する疑問をJR東日本に聞いた](https://www.watch.impress.co.jp/docs/series/suzukij/1493515.html)
[新しい Suica 改札システムの導入開始について ](https://www.jreast.co.jp/press/2023/20230404_ho02.pdf)
[非接触ICカード技術 FeliCa](https://www.sony.co.jp/Products/felica/about/scheme.html)
[RFIDトータルソリューション](https://www.toshibatec.co.jp/products/auto_id/rfid_totalsolution/)
[ねとらぼ](https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2212/02/news030.html)
[自動改札機のしくみ](https://www.ieice.org/~cs-edit/magazine/img/kids/pdf/pdf_kaisatsu.pdf)
[暗号化のAES方式とは?ほかの種類との違い・利用方法を解説!](https://it-trend.jp/encryption/article/64-0070)
[暗号化の「DES」とは?概要や仕組み、主流となるAESもあわせて解説!](https://it-trend.jp/encryption/article/64-0071)
## 社会に及ぼす影響
>「自動改札機」は、駅員が改札に立つ必要がないという人員の「省力化」と、「自動化」による混雑解消、この2つの点で駅に画期的な進歩をもたらした
>出典:https://hicbc.com/magazine/article/?id=news-ronsetsu-post-2246
- 駅業務に必要不可欠な状態になっている
- システムエラーにより、自動改札が停止すると改札業務に著しい遅れが生じる
- 出典:https://xtech.nikkei.com/it/article/NEWS/20071012/284387/ (2007年)
## システムが抱える課題および課題となりえる事項
- 普及率が高いわけではない
- 徳島県には、自動改札機がない
- 出典:https://www.topics.or.jp/articles/-/983390
- 必要ない?
- 少子高齢化による、人口減少によりそもそも駅を利用する人の母数が減りそう
- 自動改札機自体は、人員削減の面で絶対必要ではあるが、地方駅の無人化が進みそう
- 自動改札機導入には高額な初期投資が必要である
- 本体がそもそも高い
- 機能を減らす、簡易改札により対応はしてそう
- 改札機の機能が増えている
- 支払い方法が増えることは良いがメンテナンスへのコストが高くなる
- 出典:https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/grapee/trend/grapee-1444224?redirect=1
## システムの今後の変化
- センターサーバ化
- 現在はSuica一部でしか採用されていないが各地へ普及する
- 支払方法の多様化 or 一元化
- 生体認証等支払方法が増える?
- 支払い方法が多様化しすぎて使いにくくなると一元化も起こるかも
- 自動改札機の廃止
- そもそも改札機を通らなくても支払いできるようになるかも
## 類似のシステムやサービス
- 無人販売場・無人コンビニ
- システムにすべて任せて無人化している
## 新たな活用に必要となる技術
- AI
- より大人数でも一括で処理できるように最適化
- 新しい支払方法
- 人間だけで支払いできる