# 浜松市ささえあいハッカソン 事業報告書
## はじめに ~コロナ禍によるフルオンライン開催への変更について
株式会社HackCampは、浜松市が提示した仕様書に基づき弊社が提案した「浜松市ささえあいハッカソン」を2020年8月〜2021年2月までに企画・運営・実施した。
コロナ禍に見舞われた昨年~今年にかけて実施した本事業イベントは、当初仕様書にあった「リアルな場所」での開催からフルオンライン開催に変更を余儀なくされた。
このため、当初提案にあった会期・人員等から変更された部分も少なくないが、事業コンセプト等に変更はなく、また、仕様書に定められたイベント数・情報発信等は滞りなく行われたことをまずおことわりしておきたい。
## 1.事業目的
浜松市産業振興課ベンチャー支援グループを主管とする本事業の目的は
> 本市の特徴や課題解決をテーマとしたハッカソン(※)を開催し、全国から優れたアイデアを持った参加者が集まり、新たな製品・システムやソリューションを作り上げることで、本市の課題解決を図るとともに、本市における起業・創業意欲の向上やベンチャーコミュニティの活性化につなげる。(仕様書より抜粋)
本ハッカソンの特徴は、地域・社会課題の解決をベンチャー育成につなげている点にある。
ビジネス創造の原点は「不便・不合理な状況の改善」にある。この考え方は「持続可能な開発目標」(SDGs)を経営に生かすフレームワーク「アウトサイド・イン」(世界的・社会的なニーズに基づいて、企業が事業目標を設定し、そのギャップを埋めていく)につながっているが、浜松市のハッカソンはこうしたソーシャルアントレプレナー(社会的課題を解決する起業家)の芽を育てる目標を掲げる仕様となっている。
## 2.提案概要・コンセプト骨子
HackCampが提案した事業コンセプトは「ささえあい」。
取り上げる課題については、以下のように提示している。
> 2020年度浜松市のハッカソンは「医療・福祉・介護ジャンルの課題」をテーマに開催することを提案する。
> 具体的には 「テクノロジーを使い、2025年問題の解決に役立つ新たな『支え合い』のサービスやモノを創る」内容となる。
>
> 【タグライン案】
> テクノロジー×地域力で浜松の2025年問題を解決する!
> 「支え合いハッカソン2020」
> 〜浜松の福祉・介護・医療現場の課題をスタートアップにつなぎ、”支え合いのイノベーション”を生み出す地域コミュニティを創造しよう
と説明している。
提案の背景となった詳細については、別添参考資料の「浜松市ハッカソン提案書」を参照のこと。
一点補足として挙げておきたいのは、本ハッカソン事業のコンセプトをイベントとして実現していく際に重要なコラボレーターとなった政策・「[浜松ウエルネスプロジェクト](https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/welhamamatsu/kenkozukuri/wellness/wellness.html)」。担当する健康福祉部の知見・ネットワークを活用することができ、「課題当事者・提供者とエンジニアをつなぐ」という事業コンセプトに基づく目標の1つが実現できた。この点については、考察欄でも再度言及する
## 3.実施報告
実施した3つのイベントについて以下、概要を報告する。
### 3−1 事業説明会
#### 日時
10月19日 19時〜21時30分
#### 告知方法
##### エンジニアコミュニティ connpass
https://hamamatsuhack2020.connpass.com/event/190471/

#### ウェブサイト 浜松市ささえあいハッカソン
https://hamamatsu-hackathon.com/
#### ゲスト
1. 関治之氏

2. 竹内まさと氏

3. 林園子氏

#### 実施内容
10月19日の事業説明会では「課題×ものづくり」活動の実践者3人を招き、ハッカソンの価値やイノベーションにつながる道筋についてトークを行い、「ささえあいハッカソン」のテーマである。「地域・当事者の課題から出発するものづくり」とその創造を担うコミュニティの重要性について、また「医療・福祉・介護」の課題を解決するイノベーションとそのエコシステムの関わりについて示唆をいただいた。
登壇者は、課題を持つ当事者とデジタル工作機器との出会いによってこれまでの職能の再発見をした「一般社団法人ICTリハビリテーション研究会」代表理事で作業療法士の林園子氏と、デジタル工作機器とデータの共有による地域発のものづくりの可能性を追求している「ファブラボ浜松」の竹村まさと氏の2人。
林さんは地域でニードを持つ人(当事者)を支援する作業療法士×デジタルものづくりの伝道者として「課題が創造の種」になる具体的活動とコミュニティ形成について知見を共有いただきます。 さらに一時的なハッカソンイベントを、地域の持続的なイノベーションコミュニティに醸成していくための実践について、一般社団法人「Code for Japan」代表理事の関治之(弊社・HackCamp代表)も知見を共有した。
パネルディスカッションでは「地域のイノベーションコミュニティを持続させるハッカソン」。地域で課題探索ができ、ともにサービスを構想できる「コミュニティ」こそが、イノベーションを生み出す基盤となることに焦点を当てたトークが展開された。
11月28日からの実施に先立ち、10月19日夜に行われる事前説明会では、本ハッカソンの概要説明と浜松市健康福祉部による「予防・健幸都市 浜松」プロジェクトについての情報も提供した。
##### 事前説明会タイムライン
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19:00 開会・オリエンテーション(事業紹介) 10分
19:15 地域の課題探索 「どうする?浜松の2025問題〜ともに創る”地域のウエルネス”」
浜松市 健康福祉部副参事 鈴木久仁厚さん 20分
19:35 トーク登壇者活動紹介 15分×2人
ICTリハビリテーション研究会代表理事 林園子さん https://www.ictrehab.com/
ファブラボ浜松代表 ファクトリーサイエンティスト協会理事 竹村まさとさん http://www.take-space.com/
20:05 トーク「地域のイノベーションコミュニティを持続させるハッカソンとは?」 60分
林園子さん×竹村まさとさん×関治之(HackCamp代表)による3人トーク(敬称略)
21:05 本ハッカソン参加申し込みとSlackコミュニティのご紹介/質疑応答
21:30 終了
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#### 参加者(最多時)
37人
#### 記録URL
https://youtu.be/FeJ5W8rN-kE
### 3−2 オンラインハッカソン
エンジニアだけではなくデザイナー・プランナー・学生・福祉/医療/介護/療法士など支援者の方の参加も歓迎した。企業や研究室単位のチーム参加もOKとし、浜松医科大チームや浜松市内の企業有志チームなども参加した。
Day1では提供される浜松市の課題について対話を深めたのちに、アイデアを出し合い、アイデアごとにチーム分けを実施した。
チーム分けのあとは、ZOOMやオンラインコミュニケーションツール「Slack」でやり取りを重ねて、12月12日の成果発表に向けて共同作業を展開した。
#### 参加者リスト
参加者 38人。(エンジニア12人、医師4人、作業療法士4人、その他=デザイナー・プランナー・企画・営業・公務員など18人)
別添資料 フォルダ4 [ささえあいハッカソン参加者リスト簡略版](https://docs.google.com/spreadsheets/d/1AgAIHQecTzYxcDOw26Jqf3rHpaWEMaatuMVtDyycS8E/edit#gid=96817349)参照
(閲覧制限付き)
### Day1 11月28日 当日タイムライン
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10:00 本ハッカソン説明 鈴木康友浜松市長ビデオメッセージ
10:10 スケジュール・グラウンドルール説明
10:20 接続確認とツール練習
10:40 浜松市の課題・政策について 健康福祉部鈴木久仁厚副参事
11:00 オンラインホワイトボードで気づきの共有
11:10 ヘルステック最前線 小塩篤史・神戸情報大学院大学 客員教授
11:40 オンラインホワイトボードで気づきの共有
11:50 昼休憩
12:50 午後の進行説明
13:00 課題提供者 平野由利子 様
13:15 課題提供者 あんしんの里 様
13:30 課題提供者 金原久美子様(コミュニティナース)
13:45 課題提供者 聖隷婦人科啓発プロジェクト 様
14:00 休憩
14:10 問いづくりワーク
15:00 問いの全体共有
15:30 休憩
15:40 グループ調整タイム
15:50 ゼブラブレスト
16:10 行為のデザインシート/アイデア投票
17:00 休憩
17:10 アイデアとチームを決定
17:20 チーム情報・質問リスト作成 フリーディスカッション
17:50 事務連絡・次週スケジュール
18:00 記念撮影・終了
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##### 告知
###### エンジニアコミュニティ connpass イベント告知画面
https://hamamatsuhack2020.connpass.com/event/190027/

##### ウェブサイト 浜松市ささえあいハッカソン
https://hamamatsu-hackathon.com/
#### 詳細実施内容
**別添資料 フォルダ1 浜松市ささえあいハッカソン第1日PDFを参照**
## 以下はDay1の主な内容について紹介する。
#### 鈴木市長から参加者へのエール
動画はこちら
https://youtu.be/SooIFZ6qQWY

#### インプットトーク① 浜松市からの課題提供
浜松市が2020年度に力を注ぐ重点政策の1つ・浜松ウエルネスプロジェクトを担当する浜松市健康福祉部副参事 鈴木 久仁厚 氏から浜松市民の健康・福祉面での課題を提示いただいた。
**別添資料 フォルダ3 【浜松市・鈴木】インプットトーク.pptx** 参照

#### インプットトーク② ヘルステック最前線
エンジニアでもあり、ヘルステック分野での事業開発も手がける神戸情報大学院大学客員教授の小塩篤史さんに、国内外の業界動向から倫理的な視点までを含む幅広い情報をインプットしていただいた。
##### ゲスト(Day1)プロフィール
> 小塩 篤史(Atsushi Koshio) 株式会社IF 代表取締役CEO
> 株式会社 HYPER CUBE 取締役CIO
> 株式会社Four H 代表取締役
> 神戸情報大学院大学 客員教授
> アジア開発銀行 高度技術活用基金 Lead Specialist
> Keyword:研究&起業、未来学、データサイエンス&人工知能、最先端技術のマ ネジメント、デジタル 特に医療領域での活動経験が長い

##### ゲスト提供資料
[インプットトーク ヘルステック最前線] (https://drive.google.com/file/d/1qtSlDYHBGEWh3hxvhs8TK6g06Y60V3s9/view?usp=sharing)
別添資料 フォルダ3 浜松市ささえあいハッカソン2020小塩.pdf
#### 課題提供者プレゼンテーション
今回のハッカソンでは「ニーズを持つ当事者とともにつくる」ことを重視。健康福祉部の協力を得て、4人の課題提供者にヒアリングを行い、プレゼンシートを事務局で作成。
Day1当日は、浜松市役所の会議室で、オンラインで課題が提供された。
##### ①浜松市役所 保健師 平野由利子さん
提供資料

プレゼン風景

##### ②ケアハウス あんしんの里
提供資料

プレゼン風景

##### ③コミュニティーナース 金原久美子さん
提供資料

プレゼン風景

#### アイデアワーク
以下の3段階のワークプロセスを経て、チームを組成し、取り組むべきアイデアを可視化した。
##### ①問い作りワーク
提供された課題について深く理解するとともに、同じテーマについて多様な視点をそれぞれが持つことに気づくためのワーク。

##### ②ゼブラブレスト
テーマの理解を深めたのち、提供された課題についてテクノロジーでなにができるのか、アイデアを出し合う発散のワーク。
##### ③行為のデザインシート~アイデアスケッチ
ゼブラブレストで発散したアイデアを「いつ・どこで・だれに・どのようなサービスとして提供するか」を1枚のシートにまとめる収束のワーク。

#### Day1記録動画URL
https://youtu.be/w1i5oJVqmng
### Day2(12月5日)
全12チームでオンライン開発開始。午前中はFabLab 浜松の協力で3Dデータ制作講座・開発を記録するドキュメントツール講座を開催した。また、午後には3人のメンターが各チームを回って技術・社会実装の面からアドバイスを行った。
#### 当日タイムライン
詳細は[投影資料](https://docs.google.com/presentation/d/1hxdYqkxpWykBuM6-ECkeU0RQXzsi8cjf_GgwCfIpAZE/edit#slide=id.ga34e52081f_0_458)を参照
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10:00 本日のスケジュール説明 Teamsルーム案内
10:05 ハンズオン① 【自由】3Dデータをつくってみよう
11:05 休憩
11:10 ハンズオン② 【必須】記録ツール fabbleの使い方
12:10 休憩
13:10 メンター紹介 関さん・大野さん・竹村さん
13:15 ひとことチェックイン・記念撮影
13:30 引き続き開発・Teamsに分かれて実施
14:30 メンタリング準備 記録の記述開始よびかけ
15:00 メンタリング チーム1〜13まで巡回 説明は5分以内で
17:30 メンター全体フィードバック 3人×5分
17:45 事務局連絡・次週スケジュール共有・質疑
18:00 チームで引き続き開発・自由解散
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#### メンター
1. 関治之氏

2. 竹内まさと氏

3. 大野駿太郎氏

#### Day2記録URL(ハンズオン部分)
https://youtu.be/hdSS4tBasz8
### Day3(12月11日)
#### 当日タイムライン
午後3時まで開発を行い、その後各チームによるプレゼンテーションを行った。今回はfabbleというツールを用いて、同じ項目についてドキュメントを書き、実際に動かすものについては別途映像等で紹介する形をとった。
このため成果物の記録はクラウド上にあり、これを浜松ささえあいハッカソンが生んだ公共財として今後も活用することが可能な状態になっている。
進行の詳細は[投影資料](https://docs.google.com/presentation/d/1hjKx0XNPmXieM0RVC7VyZgShKNsjYKN1x3zTXubYqCc/edit?usp=sharing)を参照。
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10:00 Day3スタート 本日のスケジュール説明・イベントポリシー確認
10:10 チェックイン 「名前とチェックインの一言」を事務局が読み上げます
10:30 Hack作業の続行
11:30 プレゼン順決定
13:30 エントリーシート記入と作業記録fabbleの記述開始
14:00 エントリーシート締め切り
14:30 プレゼンテーション開始 1チーム12分×12チーム プレゼン6分+専門家によるアドバイスタイム6分
16:50 休憩 参加者によるオンライン投票
17:00 浜松市健康福祉部+課題提供者コメント+メンター4人コメント(1人2分以内)オーディエンス賞発表
17:30 「ネクストアクション」を深めるダイアログ
18:00 全体共有
18:20 主催者挨拶・事務局連絡(アフターフォロー連絡)・記念撮影
18:30 アンケート記入依頼・終了
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#### メンター
Day2の3人に加え、事前説明会ゲストの林園子氏が成果発表会メンターとして参加した。
#### 各チーム成果物ページ
:::success
#### ①HPVワクチンはままつネット
https://fabble.cc/suneo3476/hamamatsuhack2020-07hpv
#### ②ChildShell(予防接種おすすめ機能追加ver.)
https://fabble.cc/leowatanabe/temp
#### ③ひとり親の方が使える制度診断サービス
https://fabble.cc/fgtaro/temp
#### ④浜松健康ウェルネスポータル
https://fabble.cc/kazuto-y/healthportal
#### ⑤リモートワーク勤怠管理 ○○○
https://fabble.cc/kenji-okumura/temp
#### ⑥Go to menkai
https://fabble.cc/hatachifukui/temp
#### ⑦Newシンデレラプロジェクト
https://fabble.cc/muran28/newxxxxx
#### ⑧あなたの健康を「ミマモール」&「ササエール」
https://fabble.cc/yasnufkin/temp
#### ⑨ひとり親支援サービス
https://fabble.cc/hideshi/temp
#### ⑩ナースコールSOS
https://fabble.cc/saenakamura/temp
#### ⑪回想VR
https://fabble.cc/asuka0111/temp
#### ⑫ナースコールの使われ方
https://fabble.cc/hiroyukishingai/temp-2
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#### オーディエンス賞の採点方法について
各グループの成果物を発表した後、参加者による互選で「オーディエンス賞」を決定した。 以下の5つの基本的視点で、ともに同じインプットと課題意識をもち、3日間サービス開発に取り組んだメンバーが選択した。
> ①アイデア(独自性・新規性・優れた着眼点)
> ②完成度(機能性・エンタテインメント性=楽しさ・面白さ)
> ③デザイン(使いやすさ・美しさ)
> ④テーマ性(テーマとの一致)
> ⑤持続・発展可能性(共感・必要性)
投票の結果、エストニアから参加したメンバーを含む**⑪回想VRチーム**
がハッカソン参加者からの共感を得ることが決まりました。
#### Day3記録動画URL
https://youtu.be/1gW4g_tP3UE
### 3−3 アフターフォロー 1月23日
本オンラインセミナーは、アイデア・プロトタイプをさらに形にしていく工程に必要なリソース(ヒト・カネ・モノ等)について、希望者に情報を提供する目的で実施する。
ハッカソンで作ったプロトタイプを具体的なプロダクトやサービスに育てるためには「持続可能なイノベーションコミュニティづくり」が重要だと、私たちは認識している。
このアフターフォローは、そうしたコミュニティづくりの一歩であり、参加者のモチベーションを上げ、アイデアを形にしていくためにも必要なステップとして実施した。
#### 実施内容
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・開会
・オリエンテーション(事業紹介)
・レクチャー①
UrbanInnovationJapan
代表 吉永 隆之 氏
「自治体の課題をスタートアップが解決する=起業家支援」仕組みを展開しているUIJの事例を紹介するとともに、社会課題解決を志して企業を飛び出した吉永氏自身の体験に基づくメッセージがハッカソン参加者に贈られた。
・レクチャー②
浜松市のベンチャー支援政策について
浜松市産業部
株式会社Creww 「STARTUP STUDIO by Creww」について
“本業を退職せず”事業を実現できる個人を主体としたインキュベーションプログラムを紹介。
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#### ゲスト
Urban Innovation Japan 代表
吉永 隆之 氏

#### アフターフォロー記録動画URL
https://youtu.be/xTbFxsmJTUM
## 成果
### 参加者アンケート結果
:::info
Day1 アンケート
https://docs.google.com/forms/d/1R_3V1rwmZNfNGWG3gMx3xPTOgPGLOHkoeWFvlMURj_M/edit#responses
Day2 アンケートhttps://docs.google.com/forms/u/1/d/146kuTCh2UU9sOmmIBaOXqoz32yvEmIJU_UakhsWeFnY/edit#responses
Day3 アンケート
https://docs.google.com/forms/d/13zUfTSjxXFKk5hlf9s5O4GtrbE3TlA4V4wZvunNGTQg/edit#responses
:::
### 参加者アンケート概要
詳細は「[浜松市ささえあいハッカソン振り返り概要](https://docs.google.com/presentation/d/1lJJ6Ax5F4xz-LUvMfHXkFVkg_fPn5iyE_PDaj1SF6sQ/edit?usp=sharing)」を参照。
#### 運営全般について






#### オンライン運営について



#### ハッカソンコンセプトについて


#### 課題理解について


### フルオンラインイベントの実現~使用ツールについて
別添の「[ささえあいハッカソン事前準備のお願い](https://docs.google.com/presentation/d/1-0BvGehokJXFmuotslI5fPiCCofY9tiaEI4h-Sm7bUY/edit?usp=sharing)」にて詳細を説明。
使用ツールは
1. ZOOM(全体コミュニケーション)
2. MicrosoftTeams(チームごとのコミュニケーション)
3. Mural(オンラインホワイトボード)
4. Googleスプレッドシート(各種記録・リスト共有)
5. [Slack]( https://w1601259599-rlc365205.slack.com) 全体テキストコミュニケーション
6. [HackMD(インフォメーションボード)](https://hackmd.io/FtewQxbUQWu96jRiZjaexA)
## 4.考察~個の志に火をつける「発火点」としてのハッカソンを持続するために
本事業実施に先立ち、貴市に提出した提案書においてHackCampはハッカソンについて以下のように事業方針をお伝えしている。
> 近年、共創イベントに求められるニーズは多様化している。
> 2014年からハッカソン・アイデアソンの現場で実践を重ねてきた弊社では、オープンイノベーションによる事業創造の現場は、単発のハッカソン開催から①課題探索からユーザー・住民を巻き込み、信頼できるコミュニティを育てる風土醸成型②技術的なハンズオントレーニングを組み合わせた学び中心型へと移行する傾向が顕著であることを認識している。
>
> 2014年〜2016年にかけて地方でも単発型のハッカソンが数多く行われた。一定のアイデア創出や人材交流が生まれたが、その後の進捗支援などフォローが続かないケースにおいては、地域発の持続的な事業創造に結びつきにくいことが課題となっている。
> 弊社では今回「持続可能な地域のオープンイノベーションコミュニティ」づくりに寄与するプロセスをデザインし、「一過性のイベント」に終わらないハッカソン事業を提案する。
> (中略)
> 私たちは、貴市ですでに動き出している「デジタルファースト」の流れに、本ハッカソンを位置づけ「ポストコロナアライアンス」都市である浜松市に関わるスタートアップが、「行政と協働し、当事者とともにつくる」ハッカソン運営デザインを提案する。
上記提案時と、事業終了後の現在もその方針に変わりはない。むしろ今回のフルオンラインハッカソン参加者から受け取ったフィードバックから私たちは上記方針を、今後貴市がより強く打ち出されることを推奨したい。
その際には、次の3点が重要になると考えている。
:::success
**①ベンチャーの芽となる個の志を生かす。
②地域課題を事業のシーズとして探索し学び合うコミュニティを支援する(特にオンラインコミュニティ・タッチポイントとしてのハッカソン的イベント)
③他政策との連携で「個→ベンチャー」を育てるストーリーの構築**
:::
この3点について以下に説明を付記する。
### 4−1 ベンチャーの芽となる「個の志」を生かす支援を
今回の参加者のうち、すでに起業しているエンジニアは海外からの参加者(エストニア1・フィリピン1)であり、それ以外の10人は企業で働いている。また、テーマ設定により、医師・作業療法士が複数参加しているのも特徴的である。
ここにデザイナー・プランナー・コミュニティマネジメント専門家などが加わり、多様な視点で課題をとらえたサービスのプロトタイプが提案された。
この章の冒頭に引用した提案書の別ページで、ハックキャンプはこれまでのハッカソン・アイデアソン運営実績を踏まえて以下のように述べている。
> 2014年〜2016年にかけて地方でも単発型のハッカソンが数多く行われた。一定のアイデア創出や人材交流が生まれたが、その後の進捗支援などフォローが続かないケースにおいては、地域発の持続的な事業創造に結びつきにくいことが課題となっている。
短期間のイベント的ハッカソンで、イノベーティブな夢のようなサービスが生まれることはほぼない。特に、賞金等の「短期的報酬」がないハッカソンは「祭り」であるので、日々の経営・開発に忙殺されているベンチャーの参加インセンティブは非常に低い傾向にある。
今回、社会的課題に関心を持つ「企業内エンジニア」の参加が意味するものは、一定程度の安定した収入がありなおかつ「地域・社会課題をテクノロジーの力で解決することに貢献したい」という「個の志を持つ層が存在している」ということであろう。
Day3終了後のアンケートでも、参加者はコミュニティ持続に関するイベントについて以下のように回答している。

ハッカソンで生まれたプロトタイプをそのままにするのではなく「どのように社会実装できるのか」という点を挙げた回答が最も多く、次いで「ヘルスケアやウェルネスについての情報発信」等を望んでいる。すぐに起業することはできなくても「技術によって、社会にある課題を解決したい」という志が表現される場やつながりを求めているといえないだろうか。
実際に、今回組成されたグループにおいても広島県が「3年間で10億円の予算をかけた」とされる「ひろしまサンドボックス事業」に応募したケースがあった。この事業には、法人でなくても応募できるため今回のハッカソンで生まれたアイデアを提出したという。
「多様な働き方」がさかんに喧伝されていても、実際に法人として起業する・起業して経営を持続させるハードルは今でも非常に高い。この現実はデータにも表れており「2020年版 小規模企業白書」によれば起業希望者が経年で減少しているにもかかわらず「副業による起業希望者は増加している」という。
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2020/shokibo/b1_3_3.html


また、厚生労働省では、「働き方改革実行計画」(2019年3月28日 働き方改革実現会議決定) を踏まえ、副業・兼業の普及促進を図っている。2020年1月には「副業・兼業ガイドライン」を作成するなど、働き方改革の一環として政府が副業・兼業を推進している流れも生まれている。
→[厚生労働省「副業・兼業」について](https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000192188.html)
こうした状況から今回のハッカソンを振り返ると、今回のハッカソン参加者に多かった「企業内にいながら、個人の問題意識をものづくり・サービスづくりに生かしたい人たち」の小さなチャレンジをさらに育て、支援するようなきめ細やかな施策が展開が望まれているのではないだろうか。
貴市のベンチャー支援は「すでに独立した法人」を対象にした施策が充実しているが、小規模企業白書で報告されているタイプの「潜在的な起業希望者」育成に資する政策のさらなる充実は他都市との差別化にもなりうるだろう。
この点については「4−3 他の政策との連携によるシナジーを」でも触れたい。
### 4−2 地域課題を学び・つくるコミュニティを支援
HackCampは提案書で本事業のアウトカムとして以下の点を挙げている。
> ①課題当事者とともにつくる機会の提供
>
> 課題当事者とともにコンセプトを創る→モノづくりとソフトウエア構築が融合しているIoTにつなぐ開発の循環をつくる機会を提供する。
>
> Iot・Ai・ICTに強いスタートアップが、非効率な方法で支援に力を割けない福祉・介護系の支援者/地域で最期まで快適・安全に暮らしたい要支援者・要介護者の課題を、テクノロジーによって解決するコミュニティ醸成のきっかけと位置づける。
> ③スタートアップ層の社会関係資本の増大
>
> スタートアップの弱みは人材が限られていること。特に、ビジネスの起点となる「課題・ニーズ」の把握をするためのリソースが不足している。本ハッカソンを、そうした「課題ホルダー」や行政機関等との関係性をつくる機会としてとらえ、浜松市における社会関係資本構築の契機として活用してもらう。また、市外においてはデジタルものづくりやガブテックコミュニティなど多様なネットワークを紹介することで「浜松市にいながら全国・世界とつながる」視点と機会を提供する。
上記①については、コロナ禍の影響もあって「当事者」とエンジニアの直接的な対話機会がつくれなかったが、「当事者を支援する・課題に関心をもって取り組んでいる」市民との対話の機会をつくることができた。
(この機会は、本事業主管のベンチャー支援グループの担当の方々と健康福祉部の現場のみなさんの連携があって実現した)
通常こうした自治体主導のハッカソンでは、課題について「知る」担当の市役所職員や研究者によるインプットだけで終わる場合も多いが、今回は「ユーザーがほしいものをつくる」視点の獲得や「日常の場では出会えない人と出会い、新たな関わりをつくる」場の創出を意識して「当事者のニーズ」を核としたハッカソンを組み立てていった。
①と③の視点は、地域に根ざした自治体だからこそ、エンジニア・起業家に提供できる価値といえる。
地域に住み暮らす多様な属性の住民と、企業・自治体・大学等研究機関が「ともに考え、ともにつくる」場として、近年「リビング・ラボ」という仕組みが注目されているが、これまでリビング・ラボは「大企業主体のPoC」の場という位置づけで展開されるケースがほとんどであった。
今回のハッカソンではリビング・ラボ的な視点で場をデザインした。もちろん「Person to Person」、個と個のつながりを創出するというミクロなレベルではあったが、日常生活で埋もれている「不便=ニーズ」のなかに、イノベーションにつながる種は存在していることを知る。
その「不便の解決」に取り組み、フィードバックを直接当事者から受けられる機会が、参加者のモチベーションになっていたことは「プログラム自体良かったのですが、最終発表にチームで発表した内容について、課題提供者の方が当日いらっしゃられなかったので、その場でフィードバックが得られなかったのが不満でした」などのアンケートに寄せられたメッセージにも表れている。
さらに子宮頸がん検診やワクチン接種推奨活動のプレゼンテーションをみて、「自分の子どもの問題でもある」と気づいてアプリ開発に着手した参加者もいるなど「課題を知り、自分ごと化する」場としても機能していたことがうかがえる。
開発中にオープンになっていた質問シートを熱心に活用した参加者も多く「ニーズを持つユーザーグループ」との対話機会、課題の理解と視点拡張の場として、ハッカソンはさらに進化できる可能性がある。
### 4−3 他の政策との連携によるシナジーを
本事業に採択されてから、浜松市のさまざまな政策を知り、未来を見据えた多様なチャレンジをされていることに改めて気づかされた。
本事業における大きな反省点は、こうした多様な政策を知らなかったために、本ハッカソンをつなぐもう一段大きなストーリーを作り得なかった点にある。
これは本事業でHackCampが提案した「持続するコミュニティづくり」と深く関連している。
同じベンチャーグループが実施している施策のターゲット・事業計画・進捗状況について、採択後すぐにリサーチが必要だった。
ハッカソンと同じく、市から提供された課題に取り組むアクセラレーションプログラムや、起業希望者に対する支援策など近接した取り組みはもちろん、浜松ウエルネスプロジェクト・浜松市デジタル・スマートシティ・スタートアップ・エコシステム グローバル拠点都市・SDGs未来都市など、有機的にからみあうさまざまな施策の全体を俯瞰したなかで「ハッカソン」の価値を再定義し、位置づけを明確にしてテーマ選択・ターゲット選定を行う必要がある。
特色ある政策は多様に出そろっているが、その多くに「官民連携プラットフォーム」というネットワーク体がセットされている。本来は、そのプラットフォームごとに「課題探索ソン」「アイデアソン」「ハッカソン」があってもよいかもしれない。
なぜならば単なる議論よりも「ともに手を動かし、つくる」アクションを通じて、プラットフォームは「信頼できるエコシステム」として有機的に育っていく。
さらに、上記プラットフォームに「ニーズを持つ市民」「潜在的に地域課題解決に貢献したい市民」をマッチングする仕組みがあれば「新しいビジネスを創出する」機会の拡充が図れる。市民から出てくるニーズ・課題を可視化し、社会実装する際に貴重なフィードバックをもたらす存在としてキャスティングすることが、プラットフォームを整備する自治体には求められている。
ハッカソン単体は、大きな政策の「1ピース」に過ぎないが、価値を再定義したうえで継続的にコミュニティのなかで実施することで、本事業の目的である「起業マインドの醸成」「イノベーション創出の機会」として育てうるイベントであると考える。
〈了〉
## 別添データ格納フォルダ一覧
1. ハッカソン投影資料 Day1~Day3 2. イベント時作業動画
3. 小塩篤史さんレクチャー資料
4. 課題提供者プレゼンシート
5. 参加者リスト(保護制限付き)
6. ささえあいハッカソン事前準備のお願い 7. 浜松市ささえあいハッカソン振り返り概要