2日目午後1@ワークショップ部屋 === 日時:2017/09/24 12:30 - 14:45 Code for Japan Summit 2017 共有ノート # ブリゲードLT 市川 博之 12:30 - 13:20 ![](https://i.imgur.com/A6wbop7.jpg) ![](https://i.imgur.com/hFTu8to.jpg) ![](https://i.imgur.com/B4FhlvC.jpg) ![](https://i.imgur.com/u8hQtnt.jpg) # 立ちすくむ国家 WS 上田 圭一郎 / 山本 聡一 13:30 - 14:45 ![](https://i.imgur.com/hJKdbiC.jpg) ![](https://i.imgur.com/NsilCLE.jpg) ## ■イントロダクション ### 会場参加者へのアンケート ・「不安な個人、立ちすくむ国家」という言葉をご存知の方は?   →ほとんどの方が知っている、6割ぐらいが読んでいるとのこと ### CFJ関さんからワークショップ開催の趣旨について簡単な紹介 ・[「不安な個人、立ちすくむ国家」](http://www.meti.go.jp/committee/summary/eic0009/pdf/020_02_00.pdf)とは経済産業省の若手が日本の課題について踏み込んだ発言をしたペーパーのこと。 ・「立ちすくむ国家WS」とは、苦情や要望を言うだけでなく「自分で何ができるか」というスタンスで皆んなが参加するワークショップで東京で既に数回開催しているもので、今回はそのCFJSummit版である。   ## ■経済産業省の「次官・若手プロジェクト」メンバーの紹介 [登壇者プロフィール](https://summit2017.code4japan.org/session/tachisukumu/) ### 上田さんコメント ・経済産業省というと自動車や電気と行った産業分野ごとの振興のイメージがある ・そういった業務の一方で、担当部門だけではなく、もっと国のことを考える必要があると感じている ・ご自身が医療分野をやっていたこともあって、このプロジェクトに参画した ・今日は子供や教育について議論したい。 ### 山本さんコメント ・役人としてというよりは、子供たちの親として抱える先行きの不安に対して、経済政策はマクロすぎて乖離を感じさせるのではないか。それを結びつけたい。     ## ■上田さん・山本さんから「不安な個人、立ちすくむ国家」のペーパーについて概要説明 このプロジェクトについてポイント絞って説明 ### イントロ ・元々の経緯は上司の若手の意見を聞きたいという声に、興味を持った若手が集まったもの ・上は30代中盤、下は2−3年目がいる。 ・140万DLで、興味関心が高いことがわかる。 ### 資料について (山本さんより「立ちすくむ〜」pptの概要) ・P5:漠然とした不安や不満のシート  ここに上がっているような、いろんな人の声にアプローチできないかというのがコンセプト ・P11-13  日本人の健康寿命が「人生100年」と言われて伸びている一方で、ライフスタイルは変化できていない。  例えば65歳以上の働く意欲は高い一方で実際に正社員として働いている人は少ない。 ・P18  逆に40歳代は一日のほとんどを仕事に費やしている。 ・P26-27  また、日本は母子家庭の貧困率(他国との相対的貧困率に基づく)が高い。  所得の再分配がうまくいっていないのではないか。  これは母子家庭の課題にアタックしたいということではなく、様々な社会的歪みの象徴になっていると考えてこのイシューを出した。  →親世代の収入格差が子供世代の教育格差や収入格差を連鎖させる状態になっていないか。  →社会保障に関する施策や働きやすさを支援する施策が偏っているのではないか。 ・P38-41  幸せに対して、GDPはあまり寄与しない。国民の幸せの尺度は変更しないといけない。 ・P53  人生設計モデルを変える施策・取り組みは公民を問わず出てきている。  この施策を点から面に繋げていくことが大事だと考えている。 ・P58  子供を支える大人はいっぱいいるという逆転の発想はできるはず。  若者が高齢者を支える⇨子供を大人がささえるに分母と分子を逆転させると見え方ががらっと変わる。  思い込みで行動を制限しないことが大事ではないか。 一度空振りをしている。2025年(団塊の世代が75歳到達)までのあと10年未満が勝負     ## ■反響と今やっていること ### 感想 (上田さん) ・役所が言わないことに言及したレポートなので賛否両論が起こり、世の中に広まった。 ・普段の役所の資料は多くても3-4万DLであまり見られていない中、100万DLを超えた。 ・広めるためにやったものではないが、言葉遣いがポピュラーだったこともあり、役人の個人的な意見が出てきたことが目新しかったのではないかと 批判ももちろんある ・高齢者への社会保障費を子育てに向けるのか  →財源的なことに言及したかったのではなくて、子育てに関する施策が必要だと述べたい ・地方に関する言及が少ない  →確かに地方部の分析が少ない。地方で生きる子育て世代層のプロファイルが必要だと思っている それを受けて、役所の中では業務以外のことを研究するグループを作ったり、この資料をもとに議論する場を作ることを始めている。 この資料は良くも悪くもツッコミどころが多く、「自分の意見が述べやすい資料」となっている。 外ではワークショップを東京で2回大阪で1回実施している。 自分たちで何ができるか考えていきたい。 ## ■ワールドカフェ ### ワールドカフェを始める前に 子供や教育に最優先で成長投資されるためのアクションプランの姿として下記3論点でテーブルを分ける。またスタンスとしては、「自分たちでできることは何か」という話なので消費税や財政の話ではない。 ①日本は本当に「シルバー民主主義」なのか?  (シルバー世代・現役世代双方が本当にどう思っているのかはわからない。) ②不安な時代でも生き抜くための教育・方法とは何か。  (今持っているネットワーク等を生かして、教育をどうするのかを話したい。) ③子供を支える大人は増えると考えたとき、何ができるか。   ### ワールドカフェの実施 議事省略     ## ■WRAPUP ### ワールドカフェの結果共有 #### (グループ1) (発表者の方は)[500kobe](http://jp.500kobe.com/)のサポートの仕事が終われば、オランダに移住しようと思っている。 家族時間最優先、働き方が選べる社会にしたいので、オランダで学ぼうと思っている。 オランダでは、 ・社会が子供を中心に形成されている ・夫婦が18時に子供とご飯を食べるのが社会全体の共通認識 ・週3日休むことも自由にできる  →日本も働き方を選べる社会にしたい   #### (グループ2) 以下の議論が上がった。 ・子供にとっての[3rdプレイス](https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%B9)をどうしていくのか。 ・教育自体も詰め込み式を変えないといけない。 ・目指す社会のビジョンを具体的にしていく必要がある。ビジョンが具体化すれば、より実行力が高まっていくのではないか。 このために目先のことだけではなく、もっと想像を膨らませてビジョンを描いていく必要があると実感した。   #### (グループ3) 主に多様性について以下の議論が上がった。 ・受験制度を見直したほうがいいのではないか。大学に入ると勉強しなくなる人が一定層いる。 ・「小中高大」→「社会人」のフレームワークをもっと多様に! ・働き方改革として、託児所を会社に作る。 ・パラレルキャリアとして、東京・地方にマルチに拠点をもつことができれば・ ・神戸市の先進的な取り組み(子供の職場ツアーや、公務員の副業に関する規程等)に驚いた。多様であるべき。   #### (グループ4) 教育の方法を変えたい。親や学校の先生ではない。母校への還元等、普通の大人が関わる方法を検討しなくてはいけない。 そのためには職場の理解が必要。 また、世の中も学校への批判ではなくて、参加していくという姿勢が大事。 海外にヒントがあるのかもしれない。先生だけじゃなく、私たちも知って行かないといけない。 地域の子供を育てる意識をいかに見えるかしていくかが大事。 大人には意識改革が必要だと実感した。   ### コメント #### 上田さん 国でこういった議論にすると、今ある政策案の是非論や財源の話に偏る。 子育て→ワークライフバランスの話になるなどの、実感のある議論をしないと思っている。 そこから脱却するヒントがあった。 #### 山本さん 東京でやるよりも、自分の言うことに疑問が出てくるのが面白いと思った。 PTでは異論がなかったのは、やはり(想定するライフスタイルや価値観が)偏っていたんだということを実感した。 首を傾げられることが自分にとって貴重な経験。 このプロジェクトとしてはもちろんのこと今自分がやっている日々の業務にも還元できると思った。 #### 関さん このワークショップで生まれたパワーワードとして「会いに行ける官僚」というものがある。 そのことが十分伝わったと思うし、霞ヶ関の中の人もこうして悩んでいることが共有できたのでは。 **このノートは誰でも編集可能です!ぜひ議事録取りに協力願います。**