# ボカロPV制作における演出的なサムシング
君はVOCALOIDフリーコンピアルバム「six senses」を知っているか?
ここ[(https://clank.work/sixsenses/)](https://clank.work/sixsenses/)にいろいろ書いてるので見ときな。
そして、↓がXFD動画となっております。
<iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/vYjIYh0lCew" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen></iframe>
<br>
<br>
私は1曲目のワンス・イン・ア・ブルームーンと4曲目のフェルマータに動画をつけさせていただきました。嬉しいね。
さて、タイトルに演出とかいう立派な言葉を入れてしまいましたが、今回はこの2曲に映像をつけるにあたって何を考えていたかという話をしてみる、というだけの記事です。作ったのが2か月前なので忘れていることも多々あるとは思いますが……
## ワンス・イン・ア・ブルームーン
アイドルの曲ですね。なのでテーマはアイドルです。私はアイドルが好きなので楽しかったです。
アイドルの魅力っていろいろあるとは思うんですけど、私はアイドルの踊るステージが一番好きなんですよね。
アイドルの努力や悩みが全部ステージに昇華され輝く瞬間がたまらなく好きです。ライブってのはその瞬間のパフォーマンスだけじゃなくてその前後の文脈すらも感じて涙を流してしまう場所なんですよね、俺たちオタクにとっては。
なので、今回の動画はなんかいろいろあって最終的にステージがドーーン!という流れにしたいな~と思って作りました。歌詞を見ると「**二人がそれぞれの理由を胸にステージに向かい、最後には一つのライブに昇華される**」という流れがよさそうですね。あと、楽しい部分だけをファンに見せる!っていうのも私の好きなアイドル像なので、全体として楽しい感じにしたいなとも思ってました。まぁこれは曲に合わせて動画作ったらそうなるだろって感じですが。
### 輝いていたいから~夢の続きを歌う(0:17~0:27)
三月のパンタシアみたいな絵の動かし方したいな〜と思って作ったパート。実際に三月のパンタシアみたいになったかはわかりませんが三月のパンタシアみたいな動画を作りたいという欲は収まりました。

このパートは二人がそれぞれの理由を胸にステージに~って部分に当たりますね。ここの部分、紲星あかりと結月ゆかりがワンフレーズずつ歌ってるんですよね。
なので歌ってみたでよくある感じの、歌い分けに合わせて立ち絵とか背景とか文字の色を切り替えるだけで歌詞がそれぞれの理由について語ってることを強調できるかもしれませんね。
でもそれはありきたりというか好みに合わないというか…… なので全部一つの画面に置いてカメラワークでいい感じにうごかせばいいやん!という気持ち。三月のパンタシアみたいになるかもしれんし。
単純に二人の後ろの色をそれぞれのイメージカラーでわけるのも芸がないなと思ったので間に青を入れました。ワンス・イン・ア・ブルームーンなので。naka3ちゃんの髪も青いし。背景考えるの苦手なんすよね。今回のは個人的には悪くないと思ってますが。
文字の色は白で統一しました。なんかしっくりきたので。
### 夢に見た景色だから~"特別"をあげるよ もっと!(0:28~0:39)
まだ微妙に三月のパンタシアを意識してたりしてなかったりするパート。それぞれの理由を~ってのからライブにつなげていきたいな~と思ってました。小物はあればあるだけ嬉しい。

キャラの絵とか小物とか窓とかがz座標の違いによって違う速度で動くやつ(パララックスって言うんですかね)、結構気に入っててこれを強く出すためにかなりz軸の差を大きくしたりしてます。
あとは二人の配置の流れが下の矢印みたいに交差してるのが個人的なポイント。
<img src="https://i.imgur.com/kxbpObn.png" width="200">
<br>
<br>
動画っつーのは小物飛ばして光散らしときゃいいんだよ!って気持ちにあふれたパートになりました。好きなんだよ。こういうの。
### 歌おう 踊ろう~届きますように!(0:39~0:50)
”ライブ”が見てェ~~つって作ったパート。

俺がライブで好きなもの、アイドル、オタクの光、会場の光、クソでけぇ音。大体全部詰まってます。クソでけぇ音は各自なんとかしてくれや。アイドルがライブで「皆さんがいるからここまで来れました!」って言ってくれるのくっそ嬉しくて大好きなんですよね。なので私にとってオタクの光は欠かすことのできないものなんです。無理を言ってサイリウムのイラストを描いてもらいました。かなり描きにくそうで申し訳なかったですが、最高のサイリウムを描いてもらえてとてもありがたいです。
あとは最初のパートと比べて一人がフューチャーされる感じではなく二人が一緒に画面に収まるようなカメラワークになってます。”二人の”ステージって感じです。
個人的にはここのパート、かなりお気に入りですね。やっぱライブっつーのはいいもんですよ。
## フェルマータ
曲については既にフナジューさんが語ってますね。読んでくれ→[楽曲「フェルマータ」の裏話](https://funaju.fanbox.cc/posts/1655111)
以下引用
> タバコ吸わせたいとか、シンガーソングライターにはなったものの停滞を感じているとか、ひとりの時には表情が死んでいるとか、他人には優しいが自分には厳しい性格だとか、夢を終わりにしたいが諦めきれないとか、高校時代にバンドを組んでいたキーボードの子に片想いをしていたとか(百合です)、その子に気持ちを直接気持ちを伝えられないから詩を書き始めたとか(百合ですね)、その想いを音楽に昇華し続けていたら原動力だった感情が枯渇してしまったとか(百合なんです)
ということです。動画としては**夢を終わりにしたいが諦めきれない**、**その想いを音楽に昇華し続けていたら原動力だった感情が枯渇してしまった**あたりのことを特に意識して作ってました。
また、
> 高校時代にバンドを組んでいたキーボードの子に片想いをしていたとか
とあることから、今回の動画は**高校時代→現在**という構成にしました。あとは全体として不安定なモーションを軸に音と同期した動きを意識しています。
### キミのくれた~詩に綴じ込めて(1:39~1:47)

めちゃくちゃキラキラしとる高校時代。なんか音符とか五線譜とか浮いてて楽しそうですね。文字の動きも上向きでいいですね。↑
### 失うと~子供のままでいたかった(1:48~1:54)

なんか雰囲気変わりましたね。文字とかいろいろなモーションが下向きになってきました。↓
さっきは周りを彩ってくれていた五線譜が自らを閉じ込める檻のように見えてきました。この五線譜の使い方、ドキドキしますね。
### "Fermate mi..."(1:55)

発音記号を付けた意味、分かりますか?かっこいいからです。
インターネットでめちゃくちゃ調べたんで多分間違ってはないと思うんですけど、もし間違っていても問題ないです。かっこいいので。
### いっそ灰になって~安らかな終止符を(1:56~2:15)

現在にやってきました。さっきまではなんとなくほわほわ(?)した雰囲気だったんですけどこのパートはスッキリしてますね。擦れてきちゃったんですかね。今回はサビだけだったので半分ほわほわ半分スッキリくらいの比率になってますけど、フルで作るとしたらAメロとかもこんな感じのスッキリとした雰囲気で作ると思うので全体としての印象はまた違ってくるのかな。真相は闇の中……
モーションの不安定さとか線画中心の画作りは[メイデー、メイビーネイビー](https://www.nicovideo.jp/watch/sm34636205)を参考にしました。線画と塗りがズレてるやつ、心情描写としてかなり良くないか??最高の表現やっちゃったなって思ってたんですけど、思ってたよりも参考動画に似てしまって(当社比)ちょっと引っ張られすぎちゃったな~という気持ちになりました。でもイラストの魅力はちゃんと引き立たせられたんじゃないかなとも思うので満足もしています。
モーションとしては左←と下↓に向かって動いていくイメージです。
演劇とかゲーム、アニメなど様々なコンテンツでは下手から上手に向かう向き(→)は弱者が強者に向かっていく表現だったりして、逆の向き(←)は自然の流れに身を任せててなんか弱い感じになったりするらしいです。
上下の動きについてはよくわかんないんですけど下向きのほうが重力に身を任せてる感じがするので、大体上手から下手の向きと同じことが言えたりするんじゃないですかね。
具体的に俺はこういう意図でモーションを組んだぜ!とは言わないので、あとは各々いい感じに解釈してください。曲に耳を澄まし、歌詞を心に刻み…… この映像が曲に入り込む為の入口になればいいですね。
## おわりに
なんかごちゃごちゃ語ってきましたけど、今回語った内容って「映像を見る」という過程で意識されることってあまりないと思うんですよね。見ていて気持ち良くなる要素は他にもたくさんあると思います。また、本記事で述べた内容には説明されてもあまり納得できないものもあるんじゃないかなとも思います。それでもこの記事を書いたのは「映像を作る」ときの役に立つんじゃないかと思ったからです。
映像とかいうの、皆さんはどうやって作ってるんですか?私はいつまでたっても分かりません。わからないので、最近は色々こじつけでもいいから理由を付けながら動画を作るようにしています。
最初に大まかな構成を考えると製作途中で詰まることが少なくなる気がします。
モーションとか配置に理由をつけておくと、数か月後に動画を見返しても恥ずかしくなりにくくなるんじゃないかとも思います(意味が分かるので)
まぁ、つまり人に伝えるためというよりは自分のためにやってるって感じですね(最悪)
こんなもん絶対演出って呼んじゃだめだよ。
また、こういうことを意識していると、曲やイラストとより真摯に向き合うことができている気がしてとても気持ちよくなります。
結局俺は根っからの消費者オタク。動画を付けるときも消費者として作るのが一番楽しいんだよな。最高。