# 用法語り しくむ・みたてる <遊>という方法 # 編集方針 『千夜千冊エディション 編集力』を基軸として、そこに『遊』を挟みながら用法3のお題を通して3Aとは何かを読解し、それが「編集力」そのものであることを示す。 [シェーマはこちら](https://miro.com/app/board/o9J_lDQOKpI=/) ## 帯文の三間連結 (帯では三位一体型として書かれているが)暗黙知と連想と多読を三間連結にする。 1. 暗黙知:Ur(原・玄)の思考 2. 連想:association=3A 3. 多読:多様な読相術=世界読書 ## かってにコジツ・十七段 1. 用法3は[守]の骨法である3Aをもっとも直接的に扱うステージ。それは編集工学とは何かということとかなり重なる。 2. 我々の編集の起源とは何か。個としてのそれは幼心に、類としてのそれは古代人の観念技術にある。 3. 暗黙知(暗黙能、潜在能、創発知とした方がわかりやすい)は幼心や古代人の観念に近く、かつ現代人が「見えない連携」を発見する時に3Aが出来する場である。この技法はUrの思考と呼ぶことができる。 4. Urとは未分化の世界であり、Urの思考は未言語化された世界を自由に出入りする方法。雑誌『遊』はこの方法を全面に出した「アマチュアリズム」をこそ大事にしてきた。 5. しかし多くの大人は幼心や古代人の観念を忘れている。社会化された私たちにUrの思考を触発するには、アフォーダンスをHackする。 6. アフォーダンスは対象がイメージや動作を人間に与えることを言う。それは物に対する観念力=フェティッシュを感じる力でもある。『遊』は感覚器官とI/Oされる情報の結びつきをリミックスする耳の文字・目の声を発するグラフィックデザインを打ち出した。 7. 如実にこれが出るのが『相似律』特集。異なるジャンルの画像をモーラし、ビジュアル・ミメロギアを炸裂させ、最後にキメキメのキャプションで意味の対角線を惹起する。新人文学に通ずる手法。 8. 相似律の考え方の裏には、アートフル・サイエンスの時代における博物学と観相学が控えている。モーラの神を呼び、驚異の部屋を作り、そこに形態や面影やフィギュールを見出す方法は、フンボルトに代表される「世界観相学」であった。 9. 相似律特集はイメージについてであるが、『遊』は概念についてもUrから出来する3Aを駆使し、「盗む」特集など既存の概念を再編集する目次編集を行なっている。波バケツ・アポリア。土写真問題。相似から新たな形態や関係線を見つけ、概念を再構築する編集こそが概念工事であった。 10. あらゆるところに相似律が発見できるのは社会の本質が模倣でできているから。それは人間の意識に関しても同じであり、我々は観念も概念も他者から盗むことで編集をしている。盗むを英訳するとアブダクションになる。 11. 広義のアブダクションはパースによれば人間の意識そのものであり、帰納、アブダクション、演繹のサイクルが繰り返される。 12. 例示の収集(のおばけがモーラ)により我々は類縁性を発見する。ここには見立てやメタファーが躍如する。 13. パターン形成の途上に「驚くべき事実C」が発見されるとき、パターンを強化/拡張させる直感と飛躍した仮説が飛び出る。編集稽古ではこれが仮留め回答につながる。 14. 飛躍した仮説と既知のパターンは、関係線で結ばれ補強される必要がある。あたかも戻ってくるような推論=レトロダクションがここで働く。戻る時には演繹的な思考法が働き、妥当性(らしさ)の納得によって線が結ばれる。 15. こうして出来上がる複雑な意味の関係線は、漢字一文字で「相」と言える。観相学の「相」であり、読相術の「相」でもある。そして「相」はエディション編集力の字紋でもある。 16. 「相」を読むとは、文章を読む、イメージを読む、イコン・シンボル・アレゴリーを読む、コード・モードを読む、複雑系としての意味の関係線を読むといった意味が含まれる。つまり多読とは多様な対象を多様な方法で読むことであり、読書という方法メタファーから逆照射すれば、対象となる本=相とは世界そのもの。これが世界読書と言う方法であった。 17. 3Aはまとめてassociation=連想であり、これをイーガンは想像力と言っていた。お題の裏側にはこれだけの3Aの世界知と方法知が伏せられている。学衆を触発するのは師範代、あなたたちである。 # 参考文献 ## 千夜千冊(エディションー編集力にないもの) #1769 デヴィッド・ルイス=ウィリアムズ『洞窟のなかの心』 #1771 アンリ・セルーヤ『神秘主義』 #0726 荘子『荘子』 #1768 吉田憲司『文化の「発見」』 #0712 吉野孝雄『宮武外骨』 #1765 シャルル・ド・ブロス『フェティシュ諸神の崇拝』 #0735 ヤーコプ・フォン・ユクスキュル『生物から見た世界』 #1217 ラスロー・モホリ=ナギ『絵画・写真・映画』 #1103 ナム・ジュン・パイク『バイ・バイ・キップリング』 #0666 ウォルター・オング『声の文化と文字の文化』 #0717 アニー・ディラード『本を書く』 #0647 スーザン・ブラックモア『ミーム・マシーンとしての私』 #1063 ウンベルト・マトゥラーナ&フランシスコ・ヴァレラ『オートポイエーシス』 #0521 ルートヴィッヒ・フォン・ベルタランフィ『一般システム理論』 #0994 ウィルヘルム・ライプニッツ『ライプニッツ著作集』 ## 参考文献 - 松岡正剛『千夜千冊エディション 編集力』角川ソフィア文庫 - 佐藤優『神学の思考』平凡社 - 杉浦康平編『時間のヒダ、空間のシワ』鹿島出版会 - 高山宏『表象の芸術工学』工作舎 ## 『遊』 - 創刊号 - 1001号「相似律」 - 1026号「盗む」
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