# 言語を作ろう


## はじめに
(これは12/8のMIS.W55代非公式アドカレの記事です。)
プログラミング言語じゃないです。
架空言語といわれる類のものを作りましょう。

## ちょっと自己紹介
はすやすいです。
睡眠学部です。
言語学と数学がすきです。
(できるとは言ってない)

## 架空言語ってなんですか？
人工言語の一種で、架空や空想の世界に登場させる言語のことです。
映画「アバター」に登場するナヴィ語や、ゲーム「アルトネリコ」シリーズに登場するヒュムノス語が有名な例だと思います。
なお、わたしはどちらも名前だけ知ってる程度なので深くは触れません。

## なぜ言語を作るんですか？
あるとうれしいからです。
何がうれしいかというと、世界観に少し彩りがつきます。
現実とはかけ離れたファンタジーな世界観で日本語やその他自然言語が使われているのは不自然ではないですか？
本当にフレーバーなのでなくてもいいけど......なんかワクワクするのであるといいな。

## 必要なもの
- 発音
- 文字
- 文法

この3つがあれば言語ができます。~~ね、簡単でしょう？~~
一から考えるときには文法を考えるのが一番難しいですが、面倒だったら自然言語からパクって借りればいいのであまりハードル高く感じなくても大丈夫です。
正味手間かけずに異世界感出すなら既存言語の文字だけ別の既存言語のものに変えればいいだけなのであとは自己満です。ここで記事書き終えてもいいくらいですが、自己満のために書きます。良ければ読んでいってください。

## 自然言語をざっくり考察
ここからは日本語と英語について、発音・文字・文法をざっくりと考察していきます。
だいぶざっくりなので軽く読み流してもろて。

### 発音
[ここ](http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/2012-02-12-1.html)を参考にしています。

日本語は、母音が5つ(あ、い、う、え、お)、子音が16と特殊音素が3つ(ー、っ、ん)あります。
長音(ー)と促音(っ)はほかの言語にもあるかもしれません。
フィンランド語の長母音とか。

英語は、母音が20、子音が24あるとのこと。
これは参考資料によって揺れがあるので今回参考にしたところに準拠しています。
英語はラテン系に染まったゲルマン語派なのでヨーロッパの言語の中でもわりと特殊な部類に入ると思ってます(要出典)。
前述のように母音も子音も日本語より多いので、日本語ネイティブは英語っぽい発音が難しいかもしれません(いわゆるカタカナ英語)。

### 文字
日本語はひらがな、カタカナ、漢字(、ラテン文字、アラビア数字)を併用しています。
ひらがな57字、カタカナ57字、漢字2000字以上(5万字？)なので圧倒的に多いですね。
漢字が多い理由は表音文字ではなく表語文字だからです。
ことばの数だけ文字があるっていう認識。

英語はラテン文字(、アラビア数字)を使用しています。
26字だけ覚えればいいので楽です。

### 文法
日本語はSOV型(主語-目的語-述語)の膠着語(助詞などが名詞や動詞などにくっついて文が構成される)、英語はSVO(主語-動詞-目的語)の屈折語(単語の語形変化によって文が構成される)という分類になっています。
英語は屈折語の性質がだいぶ薄まっているので膠着語の特徴もあります。
なんか説明がややこしくなったのでもっとざっくり言うと、述語の前に目的語が来るか後に来るかだったり、助詞を使うか格変化するかとか、語順をかっちりと決めるかとかだったりで文法的な性質が決まっています。

## 実際に作ってみる
作ってみました。

### 発音
母音7つ(a,i,e,o,y,ø,u)、半母音2つ(j,w)、子音25(k,x,g,m,n,r,l,p,f,b,v,pf,ps,fs,s,ɕ,ts,tɕ,t,ç,z,ʑ,dz,dʑ,d)にしてみました。
なんとなく。

### 文字
フォントが作りやすいので、アルファベット(1つの文字に原則1つの音素)で作ってみます。
一から文字を考えるのが面倒だったので、グルジア文字を参考に作りました。
フォントは今回は[calligraphr.com](https://www.calligraphr.com/en/)で作成しました。
手書きのフォントをお手軽に作れるので、興味がある方はぜひ。
無料でしっかりしたものを作りたいとなったら[FontForge](https://fontforge.org/en-US/)がおすすめですが、少し使いづらいかもしれません。

### 文法
SVO型の屈折語を目指して、名詞・形容詞の格変化と動詞の人称変化をゴリゴリにつけていきます。
~~全部考えるのは面倒~~冗長になるので、
- 名詞・形容詞は単複/性の区別あり
- 動詞の不定形は"-pse"か"-che"が基本
- 形容詞の辞書形(男性単数主格)は"-øe"か"-ee"
- 副詞は"-o"が基本
- 前置修飾

くらい考えておけばたぶんなんとかなるでしょ。

## 使ってみる
「はすやすいです。睡眠学部です。言語学と数学がすきです。」と書いてみましょう。
その前に単語を考えておきましょう。
これを文に組み立てると、
"Va Sui Xasuja. Va kolpsi anuremes krampstes. Va hjumichi juantsi en emartsi."
となります。

この文を作った文字で書いてみるとなんかそれっぽく見えます。
いいですね(自己満足)。

さらに、ノベルゲームの1場面っぽいものにこの文字を使ってみます。


いきなり異世界に転生して話しかけられた感じがします。
いいですね(自己満足2)。

## さいごに
いかがでしたか？
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それでは、よい架空言語ライフを！