--- title: Class of Blockchain in Just before the test tags: Blockchain, Class --- # テスト直前授業 ## 第1章 ブロックチェーンとは? 1. ブロックチェーンは<strong>==分散型台帳==</strong>である :::info - 参加者によりネットワークが形成され、その中で各ノードに取引の記録が共有される。 - 単純に取引の記録を保存するだけの台帳ではなく、取引自体の処理もネットワーク内で行われる。 ::: ![](https://i.imgur.com/WJvEe8y.png) 1. このような管理者不在で参加者により自律的にシステムを維持管理する状態を<strong>==非中央集権==</strong>という :::info ブロックチェーンでは管理者不在の分散型台帳を、「参加者が経済的合理性に基づいて行動することで、正しい記録のみが台帳に残る」という仕組みを作ること実現した。 言い換えると、「参加者が自身にとって”得”になる行動を繰り返すことで、ブロックチェーンのシステムは正常に稼働する」。 特定の”誰か”が責任を持って管理するのではなく、ブロックチェーンに貢献するとお得なのでたくさんの参加者が自立的に管理するようになる。 ::: 1. 従来のデータベースに比べ、改ざん耐性が高い(以下理由) :::info - <strong>==ネットワーク内に多数の複製が存在する==</strong> - ブロックチェーン独自のデータ構造による(<strong>==ネットワーク内の全取引がハッシュ値によって鎖のようにつながっている==</strong>) ::: 1. パブリックブロックチェーン >管理者が存在せず、誰でも参加できるブロックチェーンで、誰でも内容の閲覧が可能 :::info :pushpin: **メリット** - 管理者が存在しないため<strong>==管理者の影響を受けない==</strong> - ノードすべてで情報の複製を持つため<strong>==改ざん耐性が高い==</strong> ::: :::danger :pushpin: **デメリット** - <strong>==仕様変更が難しい==</strong> - <strong>==処理に時間がかかる==</strong> ::: 1. **パミッションドブロックチェーン** >許可を受けた人のみが参加できるブロックチェーン >**プライベートブロックチェーン**や**コンソーシアムブロックチェーン**がある :::info :pushpin: **メリット** - <strong>==仕様の変更が容易==</strong> - <strong>==取引にかかる時間が短い==</strong> ::: :::danger :pushpin: **デメリット** - 管理者に強く依存する - 改ざんのリスクが高い ::: --- ## 第2章 ブロックチェーンと仮想通貨 >あらかじめ定めた機能を自律的に満たすために仮想通貨が用いられる >世界中で利用でき、オンラインで取引される ### 2.1. 法定通貨との違い | | 法定通貨 | 仮想通貨 | | -------- | -------- | -------- | | **発行者** | 中央銀行 | プログラム | | **管理者** | 中央銀行 | 参加者 | | **通貨の新規発行** | 経済状況を加味 | 一定時間毎 | | **信頼** | 国に対する信頼 | 技術に対する信頼 | :::info 法定通貨は中央銀行によって管理・発行されており、経済状況や現在流通している通貨量などを考慮して発行量は国によって決められる。このため、国力の低下で経済が混乱した場合など、しばしば通貨の乱発でハイパーインフレが起きることもある。最近ではジンバブエ・イランやベネズエラ、古くは第1次世界大戦後のドイツなどがいい例。 逆に仮想通貨は<strong>==参加者==</strong>が管理し、プログラムが一定時間ごとに発行するため、法定通貨のようなことは起こりえないが、投資対象としての金額は、ブロックチェーンで言えば半減期に高騰するなど、常に価格は流動的である。 ::: ### 2.2. 電子マネーとの違い | | 電子マネー | 仮想通貨 | | -------- | -------- | -------- | | **法定通貨との関係** | 依存 | 独立 | | **管理者** | 管理会社 | 参加者 | :::info - 仮想通貨も電子マネーも物質として存在するのではなく、取引の記録が台帳に記録されることで価値の移転が行われる。 - 電子マネーは法定通貨に依存し、決済を便利に行うための「代替通貨」であると言うことができる。suicaを例にすると、suicaに日本円をチャージする際には1円あたり1ポイントのレートとなっており、このレートが変更されることは基本的にはない。 - BitcoinやEthereumを始めとした仮想通貨は一般的には法定通貨には<strong>==依存しておらず、独立している==</strong>。そのため、価値も自由に変動する。仮想通貨の一部には特定の通貨と価値の連動するStableCoinと呼ばれるものもある。 - 私たちが利用している様々な電子マネーは、<strong>==それぞれに管理企業が存在する==</strong>。これに対して、仮想通貨には<strong>==管理者が存在しない==</strong>。 ::: ### 2.3. 仮想通貨の入手方法 仮想通貨の入手方法は以下の3つがある - 譲り受ける - 仮想通貨取引所で交換する - マイニングする ビットコインでは、マイニング(PoW)を行った場合システムから報酬として新規発行通貨を得るが、それ以外に、送金者が送金時に設定した<strong>==手数料(マイニング手数料)==</strong>を得ることができる。ここから、手数料を高額にするほど素早い送金ができる仕組みになっている。 ビットコインは元々発行するコインの総量が2100万BTCと決まっており、2140年には新規発行されるビットコインはなくなる。2020年5月にはマイニング報酬の半減期を迎えており、現在6.25BTCが報酬額である。 つまり、マイニング報酬によるビットコインの取得以外の方法でビットコインを取得する方法がなければマイナーにとって利益がなくなってしまいシステムの維持ができなくなってしまうが、これは、新規発行されるコインがなくなった後もシステムを維持していくための純粋な金融商品としての報酬といえる。 ### 2.4. 仮想通貨を用いた資金調達方法 ICO(Initial Coin Offering)とSTO(Security Token Offering) - ICO :::info 企業や団体などが独自のトークンを発行し、資金調達を行うことで、それ自体が特定の価値や権利を有し、トークンを使うことにより特定のサービスを受けられる。 ::: - STO :::info ブロックチェーン技術を活用し、企業が資金調達を行う仕組みを指す。ここでいうSecurityの日本語訳は安全ではなく、有価証券の意味で使われている。 ::: #### ICOとSTOの違い ![](https://i.imgur.com/Jgw6gAW.jpg) #### ICOのメリットとデメリット | | メリット | デメリット | | -------- | -------- | -------- | | **企業側** | 第三者を通すことなく資金調達が可能 | 企業のイメージの低下 | | **投資家側** | <strong>==小さな企業、個人にも投資可能==</strong> | 詐欺まがいのICOが存在する | | | <strong>==少額の投資が可能==</strong> | | ### 2.5. ウォレット 仮想通貨を管理するための<strong>==鍵==</strong>の入れ物 - 鍵:銀行口座の暗証番号のようなもの - アドレス:銀行口座の口座番号のようなもの #### ウォレットの種類 | | 管理方法 | 種類 | | -------- | -------- | -------- | | **ホットウォレット** | <strong>==オンライン==</strong> | Webウォレット・ソフトウェアウォレット | | **コールドウォレット** | <strong>==オフライン==</strong> | ハードウェアウォレット・ペーパーウォレット | --- ## 第3章 ブロックチェーンの構成要素 ### ジェネシスブロック :::info マイニングが行われる以前から存在する先頭ブロックであり、ジェネシスブロックの前にはブロックが存在しないので、ソースコード上にハードコーディングされている。 ::: ### トランザクション :::info ブロックチェーン上に存在し、誰でも見ることができる<strong>==取引記録==</strong>のこと。 ::: ### ブロック :::info 簡単に言うと台帳の1ページのこと。 ある程度の大きさを持ったトランザクションのまとまりのことを表すが、これには一つ前のブロックのハッシュ値が含まれており、これをたどることですべての取引を誰でも確認することができる。最後までたどるとジェネシスブロックに行きつく。 このブロックのつながりが鎖のようなので「ブロックチェーン」と呼ばれる。ハッシュ値はその鎖といえる。 ::: ### ナンス :::info Number used once(一度だけ使用される使い捨ての数字)の略で、ブロックを生成するときに採掘者(マイナー)によって生成される 32 ビットの数値。 ブロックを生成するためには採掘難易度より小さいハッシュを計算することが必要。 ::: ### PoW (Proof of Work) :::info コンセンサス・アルゴリズムの1つ P2Pネットワークにおいて何を発言権として認めるか、という問題に対して、ビットコインではCPU の計算量に応じて発言権を与えることにしており、多大な計算量を要する問題(=特定の条件を満たすハッシュを探す:ナンス)を最初に解いたものに発言権(=ブロック)を与えている。 ::: --- ## 第4章 暗号技術 ### 4.1. 暗号技術の種類 大別して以下の二つの方式が存在する 1. 共通鍵暗号化方式 :::info <特徴> - 処理速度が速い - 鍵の配布が難しい - 管理する鍵の数が多い <種類> - DES(Data Encryption Standard) - AES(Advanced Encryption Standard) ::: 1. 公開鍵暗号化方式 :::info <特徴> - 不特定多数との通信に向いている - 処理速度が遅い <種類> - RSA暗号 - ELGamal暗号 - <strong>==楕円曲線暗号==</strong> ::: ビットコインでは<strong>==公開鍵暗号方式==</strong>が採用されている。